里紀 in Crossing Field City!

~遠く、北アルプスとお城の街を離れて~

荒神さんへ

2007年12月31日 22時38分23秒 | オフシーズン2007-08

寒かったですね。
今日はそんな寒い中、母と宝塚にある『清荒神』に行って来ました。
『荒神さん』は台所の神様として、関西では信仰を集めている神社なのです。
母とは毎年暮れに、お札を納めに行くのですが、
年々、母も老いを深め、足腰が弱くなってしまって、
参道を歩くのも、以前は横並びで歩いていたのに、最近は気をつけていないと
ついつい私が前を歩くようになっていました。

写真は山門前です。
大晦日の昼頃では、お参りの人出もまばらで、両脇の屋台も大方が準備中でした。
山門を入ると、右側に講堂があって、その前に大きな銀杏の樹が2本立っています。

葉を落としてしまっているのですが、幹が太く、りっぱな銀杏でした。
来年は上高地から戻り次第、来てみようかと思いました。

で、左に行くと拝殿に向かう階段があります。両側には布袋さんが迎えてくれています。

拝殿でお賽銭をし、拝んだ後、左にある眷属堂で新しいお札を買って帰ります。
おみくじもここで出来るのですが、98番で『凶』でした。
でも木に関係した仕事はいいとのことなので、来年の守り札として財布に入れておくつもりです。

私がこの清荒神に来る最大の楽しみは、この拝殿からもっと奥に入ったところなのですが、
その前に、拝殿の真後ろのご本社にお参りを済ませました。

社には裏白が飾ってあり、ここは如来荒神と歓喜童子と弁財天が祀ってあるので、
素通りは出来ません。

で、この裏です。知る人ぞ知る『荒神影向の榊』です。

ご本社の裏に『荒神様が姿を現された』と伝えられている榊が植えられていて、
そこに供えられているお賽銭を頂いて帰って、次にお参りする時にそのお賽銭を
倍にして返すという風習があるんです。
昔は囲いがなかったんじゃないかと思うのですが、今は立派な鉄の囲いがあって、
中に供えられている(正確には砂利の中に埋もれている)お賽銭を、
置いてある棒で引き寄せて、頂くのです!
お賽銭を公然と頂ける(と云うか、取っちゃえる)なんて…。
1円とか10円とかもあるのですが、皆さん探すのは5円で、なかなかないんです。
でも今年も見つけて来ましたョ。今年は『昭和52年』のでした。
紙に包んで、お財布に入れておくと小遣銭に困らないとか、次にお参りするまで
お守りとして持っておくと吉事があるとか云われているようです。
まぁ、個人差はあるでしょうが、毎年5円を探して、10円を返しています。

後は、納札所で去年のお札を返し、お稲荷さんでもお参りして、本堂に向かいました。
本堂には本尊の大日如来像と不動明王像、弘法大師像、四天王像が安置されています。
また、本堂前には『賓頭盧尊者坐像(おびんづるさま)』が安置されていて、

これはもう有名ですが、自分の痛いところ不安なところを撫でると病気が治ると
云われていますよね。民間信仰ですが、しっかり腰と膝を撫でて来ました。
「来年も山に登れますように」とお参りして来ました。

それから本堂の右手から奥に行くと鉄斎美術館とそのまた奥に滝があるのですが、
美術館前にある大きな『榧』の木を見たくて行って来ました。

美術館は閉まっていたので、人影も少なく閑散としていましたが、
『榧』の木はとても大きくて、風に葉を揺らしながらもすっくと立っていて
とても癒されました。ベンチに座って眺めていても飽きない大らかな樹でした。

後は、境内に戻って、『一願地蔵尊』に願いを懸け、弘法大師が修行されている
お姿を模した『修行大師』にも願いを懸けて戻りました。
この年になり、母の老いが深くなる中で、願いはただ一つですね。
来年も二人仲良く過ごせればいいなと思っています。

ゆっくりブログを書いていると、もう今年も残すところあと2時間もなくなりました。
このブログを見ていて下さっている皆さん、今年もありがとうございました。

このブログは春までは、大方自然のことは半分くらいになってしまうかも…、
半分も話題に出来るかなと本当は心配なところもあるのですが、
気を張らず、進めて行きたいと思っていますので、温かく見守って下さい。

来年もどうぞ宜しくお願いします。
では、いいお年をお迎え下さい!

〆の忘年会

2007年12月30日 19時02分06秒 | オフシーズン2007-08

昨日29日は、仕事納めでもあり、天満橋にある友人の店で忘年会もありで
今年の〆にふさわしい楽しいい1日でした!

上高地から帰ってからの大阪では、募集の多いコールセンターの仕事が中心なのですが、
今年はすぐに見つかり、同僚も上司も人当たりのいい人ばかりで、
この1ヶ月少しの期間、楽しく勤務出来ました。 みんなありがとう!
きっと来年も3月末までの間、しっかり働けるなと安心しています。

で、〆の忘年会。
最後は友人の店にいつもの友人と一緒に行って来ました。
京阪・地下鉄の天満橋の駅から、南に5分ほど歩いたビルの地下1階にあるのですが、
上高地から帰って大阪にいる間は、何度も行くお気に入りのお店の1つです。
上高地の2年目に一緒に働いていた友人同士が結婚し、お店を始めました。
今年の春に2人目の子供が出来てお店が手伝えなくなった彼女に代わって、
これまた当時一緒に働いていた友人が手伝って、
安くてとても美味しい串かつを食べさせてくれます。
ビールも私のこだわりを満足させてくれるキメ細かい泡で、美味しいのです!
昨夜は、かずさんとヨっちゃん。2人の子供、手伝っている樫ィ。かずさんのご両親、
古くからの友人、お店の常連さん、そして上高地友達の私たち…。
全然知らなかった方々と、かずさんを通じただけですぐ旧知の仲のように話せる楽しさ。
かずさん、ヨっちゃん、それから樫ィ、昨日はありがとうね。
「いいお年を!」と云いながら別れると、いよいよ押し迫って来たんだなぁと思います。

もぅ~いくつ寝ると、お正月ぅ~。
今年も今日を含めてもあと2日…。あっという間でした。
天気も荒れ模様ですね。気温もかなり低くなっているみたいですし…。
そんな中、
明日は、例年通り宝塚近くの『清荒神(きよしこうじん)』へお参りに行って来ます。
『台所の神様、荒神さん』として関西では親しまれているお寺です。
詳しくは、明日写真入りで書くつもりですので、良ければお楽しみに!

では、2007年最後の1日を、有意義に!楽しく!過ごしましょうね。

天気予報

2007年12月27日 23時56分47秒 | オフシーズン2007-08

明日の大阪は『曇りのち雨』の予報になっています。
明日から全国的にお天気が崩れるようですね。
年末が近づき、週間天気予報にもどっぷり年末年始の予報が見られるようになりました。
どこかに行こうと計画を立てられている方には、目が離せないですね。

でも年末年始の天気の荒れ予報を見ていると、
雪山での遭難事故が起こらなければいいなと心配しています。
こんな時期に山に登られる方は、相当の技術を持って装備もしっかりして
行かれるわけでしょうが、荒れる予報の出ている時は止めた方がいいのでは
ないでしょうか。
そんな山でも登りたいと思う気持ちは、私にはまだわかりません。

今年の仕事納めは、29日です。
あと2日、しっかり働いて今年を締め括りたいです!

模様替えしてみました!

2007年12月26日 23時54分15秒 | オフシーズン2007-08
こんばんは。
気分転換に、新しいバックにしてみました。いかがでしょう?
山が好きになってしまった私ですが、まだテントに泊まったこともなく、
ましてや雪山の夜を過ごしたこともないのです。
でも、赤いテントの中が温かそうで、素敵ですよね。
しばらくこの雰囲気で書いてみようと思います。

今日は本当は『猪背山(いのせやま)』と云う滋賀の山に行くはずでしたが、
膝の痛みが少しあり、テーピングで行くのも心配なので、取りやめました。
残念です。
特に今日は快晴の1日でしたから…。
来年の最初の山は、縁起を担いで『大福山』にしています。
それまでに痛みが取れればいいな、と思っています。

年賀状はもうすぐ書き終わります。
元旦に届けるのは難しいみたいですが、明日投函しますので、
JPの皆さん、宜しくお願いします!
ナンテネ…。

トナカイとサンタ

2007年12月25日 23時49分13秒 | オフシーズン2007-08

今夜、いつもの友人とまたまた飲みに出かけて来ました。
(このブログのサブタイトルにそぐわない内容が続いていまして、申し訳ありません…)
昨夜のピンクの毛糸バッグを渡す予定でしたが、私の予期せぬ怪我により、
持ち手の革留めが出来なくなってしまったので、次回にと云うことで、
またまたまた飲み会のチャンスを約束したのでした…!

ところで、飲み終わって土佐堀通りを淀屋橋に向かって歩いていた時に、
友人が見つけてくれました!
クリスマス・イルミネーション!
中之島のフェスティバルホールと朝日新聞ビルの向こうに見えるのは、
『中之島三井ビル(TORAYのビル)』に現れた『赤鼻のトナカイとサンタ』です。
(タイトルがついているらしく『サンタが街にやって来た』だとか…)
写真は、淀屋橋の上から撮りました。
橋の上には、このイルミネーションを携帯のカメラで写す人がずらっと並び、
皆さんうまく撮れるまでねばっているようでした。

私も夜景モードで撮るのですが、なかなかうまくいかず、結局40枚位撮りました。
家に戻ってからパソコンに取り込んでみて、気づきました。
この写真ではみんな点灯しているのですが、黄色の星が時々消えたり(星の瞬き?)
サンタの赤い帽子が平たくなったり(風でなびいている?)
トナカイの青い目が消えたり、サンタの片方の目が消えたり(ウインク?)していたのです。
なかなか細かい演出やなぁ(大阪弁炸裂!)と感心しました!

近くのコーヒーショップで珈琲とケーキを食べて、3、40分してもう一度行って見ると
もうイルミネーションは終わってしまったようで、窓を彩っていた
赤や緑や黄色のカバー(?)は外されて、電気が点いた窓が浮き彫りになって
しまっていました。ちょっと寂しい感じでしたね。

さ、楽しかった平日のクリスマスも終わり、今週末には大晦日イヴ!
年賀状もまだだし、大掃除もまだ……。
本当のことを云うと、上高地から送り返した段ボールの片付けがあと2つ、
どうにも残ってしまっているのです。
どうにかしなきゃ…!


クリスマスの思い出

2007年12月24日 23時56分45秒 | オフシーズン2007-08

いつも元気付けてくれる友人に、毛糸のバッグを編みました。
毛糸2玉で編めたので、実質半日くらいで出来たのですが、
ちょっと重いものを入れたら、あっと云う間に伸びちゃうだろうなぁ。

ところで、大切なクリスマスの思い出を1つ披露します。
今から半世紀近く前、幼稚園に行く前の、本当に昔のことになってしまったお話。

私は大阪の北東に位置する守口市と寝屋川市の市境界近くに住んでいました。
大阪を流れる淀川にも目と鼻の先の所でした。
(もちろんその頃の私には、1日懸かりの遠出でしたが)
半世紀も前のことですから、そのあたりは大阪の中でもまだ田舎で、
私の家は庭が広くて、茅葺きの屋根、玄関から台所までは土間になっていました。
天井が吹き抜けになっていて、子供心に薄暗い天井を見上げるのが怖かったものでした。
部屋は4部屋だったと思います。

あれは4つくらいのクリスマス・イヴの日。
玄関を入ってすぐ左の部屋で、父方の親戚が集まって大人たちの忘年会を兼ねて
クリスマス・パーティ(と云う程でもないのは当時は当然。)をしていました。
ケーキを食べてジュースを飲んで、とても楽しかったのを、今でも覚えています。

そんな中、かなり遅くなって(子供時間で)、
真っ暗な隣の玄関で、コトリ!と何かが届く音がしたんです。
もうおわかりですよね、クリスマスプレゼントが届いたんです!
でもその頃から怖がりだった私は(と云うかこの事から怖がりになったのかも)、
父や母が「サンタさんが来たんじゃない?」と云って、
真っ暗な隣の玄関への障子戸を開けて、一人で取りに行かせようとする両親を
「なんて怖いことを強いる親なんだ」と本気で思ったのでした!
4つの子供がですョ…。

で結局、「嫌だ!」と云って取りに行かない私に代わって親戚の兄が取りに行き、
2つ(その兄の分も)届いたプレゼントの選択権も兄が取ってしまい、
子供ながらにも感じた自分の不甲斐なさに、すごすごと隣の部屋に用意されていた
布団に入って寝てしまいました。
でも、翌朝起きて自分が抱いて寝ていたプレゼントが本物だと確認してからは、
世の中にサンタクロースが本当にいて、自分の家に届けに来てくれた!と
本当に本当にうれしくて、本当に信じてしまったのでした。

もちろんこれは父と母の策略だったわけで、その時のサンタクロースは
今はもう孫までいる年になってしまった優しい叔父なのでした。

寒い夜、車の中で出番を待ってくれていたのに、演出に応えられなくてごめんね!
Merry Christmas!
今夜、世界中でサンタ役をしてるお父さんやお母さんにも
Merry Merry Christmas!
聖なる夜を!

賛美歌312番

2007年12月23日 20時46分34秒 | 脳内 iPod

クリスマスが近づくと、街中にジングルベルが鳴り響きますが、
私が好きなのは、『賛美歌312番』です。

まぁ、これではわかりにくいかもしれませんね。
でも『慈しみ深き…』で始まる、と云えばどうでしょう。
ご存知でしょうか? ご存知ですよね。
今日の写真のクリスマスツリーは、部屋にある木製のツリーなのですが、
オルゴールになっていて、流れるメロディがこの『312番慈しみ深き』なのです。

いつくしみ深き 友なるイエスは
罪とが憂いを とり去りたもう
こころの嘆きを 包まず述べて
などかは下ろさぬ 負える重荷を

いつくしみ深き 友なるイエスは
われらの弱きを 知りて憐れむ
悩みかなしみに 沈めるときも
祈りにこたえて 慰めたもう

いつくしみ深き 友なるイエスは
かわらぬ愛もて 導きたもう
世の友われらを 棄て去るときも
祈りにこたえて 労(いたわ)りたまわん

私はクリスチャンではないですが、この歌詞は諳んじて歌える唯一の賛美歌です。
そして歌い始めると、どうしてだか涙が溢れて来て、ビィービィー泣いてしまう、
不思議な曲なのです。
心から癒されるからなのかもしれません…。

Merry Christmas!
癒される聖なる夜を!

行きつけです!

2007年12月15日 23時54分47秒 | オフシーズン2007-08

行きつけの飲み屋さん『黒門酒場』です。
今日も、何と17時から行って来ました!

ここの一番いいところは、おばちゃんの元気な笑顔です。
椅子席ばかりの店内なのに、どうしてだか落ち着くので、
いつもたくさん食べて、たくさん飲んでしまい、苦しくて帰るのが嫌になる程です。

今日も思いっきり食べて来ました!
あんこう鍋(雑炊も)、アオリイカの造り、ヒラメの造り、岩のりくらげ、
豚キムチ、チヂミ(2回)、イカ明太、ガーリックトースト(2回)、柚子貝柱、
さつま芋の蜂蜜バター添え(2回)、だったかなぁ…。
いつもは岩のりくらげも2回くらい頼むのですが、今夜はガーリックトーストを
食べてお腹いっぱいになったので、これで打ち止めにしました。
これに生中のビールを今夜は4杯……。
飲み過ぎですかね。
でも、ここを気に入っている2つ目の理由は、生ビール(キリンです)の泡を
極めてなめらかに入れてくれるところなんです! これ、重要ですよね!

21時に店を出て、これまたいつものコースなんですが、
近くのコーヒーショップで、シフォンケーキセットを食べて、少し酔いを醒まし、
帰りました。
あまりにたくさん食べたので、電車で座っているのが苦しくなるほど…。
『腹も身のうち』って言葉は知っているのですがね。

何も一人で行ったのではありませんョ。
食べ物嗜好(飲んだ後にケーキを食べるといった)が似ていて、愚痴を云い合える
友人がいてこそのストレス解消です。
ありがたや、ありがたや!

今年の花

2007年12月09日 11時59分31秒 | オフシーズン2007-08

昨日は部屋にこもって勉強していました!
何のか? もちろん今の仕事です。
この冬もコールセンター勤務なのですが、研修が佳境に入るとロープレの連続に
なるんです。今回の研修は講師がとても上手に進めてくれているのですが、
みんなの前でロープレをするので、わかっていないところが露呈してしまい、
勉強していかないとちょっと恥ずかしい思いをしなければいけないのですョ!
でも何とか頑張っていますので、ご安心下さい。

ところで今日は、今年感動した花を3つ紹介します。
1つ目は『ツクモグサ』です。


この花をもう2年以上前から見たくて見たくてしょうがありませんでした。
でも上高地には咲いてなくて、なかなか行けなかったのです。
それで、仲良くして頂いているガイドのT氏に頼んで、
八ヶ岳の横岳に連れて行ってもらいました。
稜線に出るまではまだ雪も残っていた6月13日に夏沢鉱泉から登りました。
花の中以外は、花びらも萼も茎も葉もみんな毛むくじゃら!
でも未だに残念なのは、あまりに感激して写真を撮るのに懸命だったので、
この毛むくじゃらに触るのを忘れてしまったことです!
硬いのか柔らかいのか…。近いうちにもう一度触りに行ってみようと思っています。

2つ目は『カモメラン』。


この花が上高地で見られなくなって久しいのですが、これはある山に行った時に
偶然見つけました!
前にも書きましたが、上高地周辺のある谷でこの花を見て初めて「可愛い植物があるんだなぁ」って思ったんです。
それ以来ですから、6年振りに会えてとても感激しました! うれしかったです。
あまり陽のあたらない斜面に咲いていたので、マクロの焦点がなかなか合わず
うまく撮れませんでした…。
本当の花の色は、写真のように青みがかっておらず、薄いピンクです。

3つ目は『アツモリソウ』です。


この花も咲いていた場所は云えません…。
やまたみのブログにも書いたのですが、絶滅危惧種に指定されて
もうなかなか自然に咲いているのが見られなくなっている花のひとつです。
ある方に「咲いているかも」と教えてもらったので、行って来ました。
いつ咲くのか、どこに咲いているのか、具体的なことは何も聞かないで
ただただ見つけられればいいなと思いながら、長い道を歩きに歩きました。
でも、ふいに目の前に現われたような気がします。
黄色のシナノキンバイ、ピンクのハクサンチドリ、白のコバイケイソウが咲く斜面の
お花畑の中の道で、先を歩いていた友人が「これじゃないの?」と見つけてくれました。
見つかったらいいなと思いながら歩いていたのに、いざ見つかると声が出ませんでした。
「あっ」と思ったまま、立ち尽くしてしまいました。
友人に「動画で撮るから何か云って」と云われて我に返り、一気に感動があふれ出て、
今度は抑えるのが大変でした。

今年は例年になく、何度も何度も山に登りました。
そしていろいろな花に会い、たくさん感動させてもらいました。
今日の3つは、その中でも特に印象に残った花々でした。

今頃、雪の下で来年の芽吹きを待っているでしょうね。

大好きな山小屋

2007年12月07日 01時45分02秒 | 上高地周辺の山々

大好きな山小屋を紹介します。
『徳本峠(とくごうとうげ)小屋』です。


(↑看板が読みにくいですが、『峠の宿 徳本小屋』と書いてあります。)

全体の写真はこんな感じです。


上高地側から登るとこんな感じです。


今でこそ上高地に入るのには電車とバスを使い、『釜トンネル』を通りますが、
この『釜トンネル』が開通する昭和8年までは、松本から島々谷を延々8時間近く
歩くしかありませんでした!
上高地は四方を山に囲まれた盆地ですから、当然峠を通ります。松本側の峠が
この『徳本峠』です。
因みにもう1つ岐阜側の峠は、焼岳の中腹にある『中尾峠』です。

高村光太郎が結婚前に智恵子さんを伴って来た時も、芥川龍之介が槍ヶ岳に登るのに
上高地へ来た時も、みんなここを通って来ましたし、
ヨーロッパに日本アルプスを紹介したとしてウェストン祭やウェストン碑に名前を残している
ウォルター・ウェストンももちろんこの峠を越えました。

で、どうして大好きなのかと云うと、『初めて泊まった山小屋だから』です!!
「なぁ~んだ」と思われるかもしれませんが、私が山好きになったのは、
2002年上高地で働き始めた年に、旅館の研修に嫌々参加した時からなんです。
6年前までは、上高地は好きでしたが山に登ることは嫌いでした。
と云うか、山を見るのは好きでしたが、重い荷物を担いで汗をかいて長時間歩くことに
何の興味も湧かなかったんです。
その研修は、昔を偲ぶということで島々から二俣、岩魚留小屋を通って
『徳本峠小屋』に泊まって、翌日上高地に下るというコースでしたが、
嫌々登ったのと、スニーカーでいいやと靴を軽んじてしまったこと、
高所恐怖症なのに小屋までの島々谷に『下の見える橋』が連続していたことで、


      (こんな橋の連続! 木製だともっと怖い!)

峠直下1時間の『力水』と呼ばれるところで、力尽きてしまったのでした…。
一緒にいった同僚に荷物を全部持ってもらってようやく小屋に着いた時には
足は棒のようになっていて、バンテリンを塗りたくってもこむら返りが
何度も何度も起きました…。
(心の中で)泣きながら食べた夕食は、全部手作りで心のこもった食事でした。
初めて食べた『ハリブキ』の天ぷらは忘れられません!


(ハリブキの葉。この鋭い針が天ぷらにすると気にならなくなるはずが…)

そしてもっと忘れられないのは、梅雨の時季に行ったのにふかふかだったお布団でした!
お陽さまの匂いがするようなお布団で熟睡しました。
そして翌朝、小屋の横から見た穂高。
朝陽を浴びて輝く穂高(明神岳)はいつも見ていた山容とは違って新鮮で…。
この光景をウェストンも光太郎も智恵子も龍之介も見たのかと思うと感慨深く、
感動でした!

この研修の後すぐ登山靴を購入し、その年は蝶ヶ岳や焼岳に登りました。
また、この時に島々谷で見た『カモメラン』は、私を花好きにもしてくれました。

そんな峠に今年は、6月、7月、10月と3回行きました!
去年の7月豪雨で島々谷の登山道が寸断されて通行止めになっていたのが、
いろいろな方々(私の所属しているやまたみでも復旧に参加しました)の尽力により
開通したので、10月には岩魚留小屋まで往復して来ました。
あれから6年経って、少しは歩ける体になりました。
去年から小屋番をされている岩本さんには、いつもいつもお世話になっています。
優しくて楽しい方です。
木造でつっかえ棒をしていないと立ってられない、おじいちゃんのような小屋ですが、
手作りがいっぱいの温かい小屋です。

魅力いっぱいの大好きな小屋です。
島々谷を歩くのは大変だけど、上高地からだと3時間あればゆっくり行くことが出来ます。

長くなってしまいましたが最後に、明神から徳本峠の分岐を右折してしばらく歩くと
こんな橋を渡ります。高所恐怖症の私はとても怖い橋なのですが、
下が見えてしまう橋は、上高地側はこの橋だけなので、ゆっくり渡れば大丈夫です。



出来れば泊まることをお勧めします。(予約もいれた方がいいです。)
ランプの灯りが日常を忘れさせ、古への昔に時間を戻してくれます。
(若返るわけではありませんので、悪しからず…)