歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

夏と秋のはざまの歌庭〜そらまめライブ2015〜

2015年09月17日 | 造園 -creation-
去る、8月のお盆休み明けの、週末。


 (ミソハギと蝶々)

毎夏恒例行事となった、そらまめさんのおしゃべりライブ。

今年も、社長はギター伴奏でサポート。
弊社職人チームで、会場設営を担当させて頂きました。


2年前から毎年、担当させてもらっています。

最初のは



去年のは



こんな感じでした。

今年は、

「去年と同じ感じで良いよ」

とリクエストされましたが、

「去年と同じ」=「進歩が無い」「変化が無い」
というのも、つまらない(というか、そんなのやりたくない)。
バージョンアップしなければ、やり甲斐が無い。


実際問題の与条件として、
使う会場は全く同じ:銀座のギャラリーで、
使うハード(舞台)も、前回、前々回と全く同じもの。



変化をつけるには、ソフト(植栽)を変えるしかありません。
が、
時季が一緒で、予算も限られているので、用意出来る植栽も、大きな変更は不可能。


それに加え、
前回は 本番前日に設営出来たので、時間的にゆとりがあったのですが、
今回は、本番当日の朝、2時間で、
ハードも含め全部の設営を完了しなければならない。という、
よりタイトな条件だったので、


前回の反省点なども活かしつつ、よりシンプルに、簡単に、、と、頭をひねり、、、




マイナーチェンジ。



ほとんど一緒に見えるけど、

使う樹種数は減らして、
花モノも種類を絞って、
施工方法もより簡便化して、
実は、よりシンプルになっています。



前回、リスとか犬とか球体とか、多めに置いていた英国アンティークたちも、
売れちゃって在庫が減ったので、限られたものだけ。

対のブルドックは、再登板。





リハの風景。



そらまめさんは、歌がよりお上手に。




背景のグリーンは、前回よりシンプルかつ、よりしっかりめに、‘壁’らしく。
使った樹種は、常緑ヤマボウシをメインに。あと、タチバナとか、ビャクシンとかを、ちょこちょこっと。

「夏と秋のはざま」の季節感を意識して、

夏の元気さを引きずる常緑樹と、それと対比するように、
モミジと、白花のサルスベリと。



パニカムのチョコラータという、ブラウン系の草モノ、
黄色い小花がびっしり高く咲く、ルドベキア・タカオ、
秋の七草の一、オミナエシ(女郎花)で、
そよそよとした初秋の雰囲気を。

後方席からもなるべく見える(ないし、雰囲気を感じられる)よう、
高い位置に花が見えるように、まとめました。



植栽にすっぽり包まれて見えるようにしつつ、
もちろん、どの席からも出演者がちゃんと見えるように配慮します。

ライティングで、見え方がさらに全然変わります。



いざ本番。





ラジオDJのそらまめさん、語りはさすが。



歌は、しっとり聴かせつつ、
たまに歌詞が飛んだり、たまにとちったり。っていうハプニングも交えて、笑いもしっかり起こしつつ、
合唱ありの、アットホームな楽しいファンイベントになりました。






終演。




わずか数時間のための、歌庭。

「晩夏」という、
夏と秋のはざまの、
短くて、
長く感じていた夏の、すうっと引いて行く気配と、
じわじわ寄せる秋枯れの寂しさの気配に、特別胸がきゅんとなる季節に、ふさわしく。






撤収。




季節はじわじわ、変わって行きます。




(青花フジバカマと蝶々)





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