歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

[2013英国旅日記:8-1] 詩人の庭

2015年06月26日 | 英国 -england-
一体いつ終わるのか。

2013年夏(もうすぐ丸2年前)の、イギリス旅日記・長期断続連載。続きです。

〜7月27日(土):8日目〜

湖水地方の瀟洒なホテル: 'Fayrer Garden House Hotel'で、瀟洒なお目覚め。



さっさと出立してしまうのも勿体なく、チェックアウトギリギリまで、だらだら。噛み締めました。




この日は、いよいよ湖水地方を離れる日。(長く滞在している気分ですが、わずか2日強です)

締めに立ち寄ることにしたのは、、



ここ。



Rydal Mount(ライダル・マウント)

詩人:ワーズワースが、晩年家族と過ごした家。そして、彼のデザインした庭があります。

Windermere(ウィンダミア)とGrasmere(グラスミア)の間にある、Ambleside(アンブルサイド)という町の郊外、
Rydal Water(ライダル湖)湖畔の、山の中腹、きつい坂道の途中にあります。



到着すると、
日本のツアー客の一団も、同時に、どどどー!っと、やって来ました。

ツアーの時間の都合なのか、肝心の家の中に彼らは入れさせてもらえず、
外の庭だけを「20分くらいで廻って下さ〜い!」って言われるがまま、
わらわらと、庭に散っていきました。



室内は撮影禁止。
原稿や蔵書、手紙、家具や調度品、当時の暮らしのそのままの時間と空間が、
静かに展示されていました。



他に見学客も居なかったので、
ほんと、時が止まったように、静か。

入ってみて、団体ツアー客の方々が入れなかった理由が、なんとなくわかりました。

建物自体が古く、「気をつけて、そ〜っと歩いて下さい」という、ミシミシなるようなところもあります。
わりかしこじんまりとした個人邸(マナーハウスや宮殿系の邸宅に比べて)だし、
繊細な展示が多いので、ツアー団体客のような大人数が一気に入るのは厳しそうだと、察せられました。

でも、展示や案内のほとんどすべてに、日本語のガイドキャプションが添えられていました。
日本からのお客が多いんでしょうね、湖水地方。



外の庭は、



ワーズワースが自らデザインしたという、



すんごい広い、風景式庭園。



繊細な淡い色の花が多いようです。



多い、というか、ほとんど全部。繊細系です。

ほんわり淡い、優しい色調で整えられています。

わたくし好み。



庭というか、ほとんど、



森です。

森の小径なのです。

これは完・全に わたくし好み。

テンションが上がらざるを得ず、



「ここ来て大正解だった〜!」
と、ふわっふわに浮かれて、
なんでもかんでも絵になる風景を、どこからどう見ても絵になるわ〜*って、




内心で キャッキャ叫びながら、駆け巡りました。




嬉しくてしょうがない。







道すがら 不意に現れる、



休み処。
シェルターというか、瞑想場のよう。



サマーハウス、ですって。

中はこんな。木で綺麗に、ぴっちりと模様。





中からの見えはこんな。

そして、



抜けた後の外からの見えはこんな。

ピクチャレスク(絵になる)。

ピクチャレスク。ピクチャレスクだわ。好きな言葉なので、ぶつぶつ呟きつつ。





隣の敷地との境界あたりで



馬と遭遇したり。





森に興味ない人には全くどうでも良い感じでしょうが、



見て見て、苔が!こんなに!ふわっふわ!

とか。



空間を緑がまあるく包んでる感じ!とか。



川!とか。流れに沿ってくねる道の抜けの、ドラマティックな感じとか。




いろいろ細かく見始めると、‘宇宙’が見えて来てしまうので、

大変です。



ああ!この木の下にこんな風にこの草があって、こんな風にかぶさり合って、
空がこんな風に抜けて見えてて、向こうが微妙に隠されてて、、うわ〜〜なるほど〜〜 うわ〜〜〜



そして花!ここにこんな風に、花が来ちゃう!うわ〜〜〜

えちょっと待って、そしたらもうちょっとあっちから見たらこれどんな感じか、、、うわ〜〜なるほど〜〜!




って按配で




なかなか先に進めなくて。



これを書いている今、ちょうどここ日本は梅雨時期で




空気がしっとり、朝晩はひんやりしています。

それが、この時のイギリスの感じに、実は結構似ていて、



思い出しやすいのです。

ひんやりした、森の空気の感じ。水を含んだ緑の香り。





落ち着いた湿度のやわらかい感じ。




そうそう、



アジサイも、きれいな盛りを迎えていて。


2年も時間が経っていることを書くとなると、、、

写真を見れば 流れは思い出せても、
やっぱり色々忘れてしまって。どうしても、端折ってしまう感じになります。

写真に撮らなかった部分。

細やかな事柄。その瞬間の、ちいさな気持ちの、ちいさな揺らぎ。



とりわけ明確に思い出せないのが、
香りと、触覚。

そして、
肌にふれる空気感。



今、季節がまた一巡して、梅雨という、とても特殊な、しかし、あのときのイギリスと今の日本がちょうど似通った空気になってくれている、ベストタイミングのうちに。





森の小径を一周して、



庭に戻って来ました。

ベンチのある、石張りの丸いテラス。

ここからは、



眼下のRydal Water(ライダル湖)が見えます。



細く、ちら見え。

木を伐り開いて、
どうだー!パノラマ・ヴューだー!って感じじゃないのが、奥ゆかしいですね。



細く小さく、かいま見える、遠く。

そしてまた、



近く、
手元・足もとの小さな草に、振り返る。




石のテラスの背後は、



綺麗な芝と、石の小屋あり。

小屋の屋根の



ふわふわの



コケ。


見逃しません。

たまりません。



もりっもりです。

ふわっふわです。




家への道。



振り返る。湖を見下ろすテラスを、見下ろす。

ピクチャレスク。





そして、




ピクチャレスク。

ていうか広い。




ちょっと脇道、



ハッ!!!





・・・ラビッツ!!!




ピーーーーターーー!!!


慌ててズームアップ!!!



ぴょぴょぴょい〜〜っと、逃げてしまいました。

これぞ本場の、ピーターラビット、、、見た!

静寂に突如訪れた一瞬の劇的な出来事で、あたふた、ドキドキ。
そして、感無量。

ちなみに、このライダルマウント、ご子孫(たぶん)が実際に現役で暮らしていて、



菜園もあったりします。

生ピーターが現れたのは、ちょうどここの辺りでした。





しかし広い。
なのに、
こんなに綺麗にメンテナンスされて、、、大変だろうなあと思います。



さすがは、ガーデニングの国。



どこを切り取っても、ちゃんと絵になるように、

綺麗に整っています。



もしゃっとしたところも、



かちっとしたところも。




さて、



一周してきました。

楽しい森庭歩きでした。



カフェで一息したいところですが、
ちょっとのんびりしすぎたので、先を急ぐことにします。


実は、

詩人:ワーズワースの作品、
ひとつも読んだことがありませんでした。

ちなみに、
ピーターラビットも、触れたことがありませんでした。
なので、同じ湖水地方に、ピーターラビットの作者:ビアトリクス・ポターの記念館みたいなものもあったのですが、
行きませんでした。




また、いつか。




さて、

しっとりした森に包まれた愛おしい湖水地方を発ち、

南東方面へ 車を走らせまして、、、、

次なる風景は、




一風変わって、

こんな感じで。




ヨークシャーデイルズ編に、続く。






[2013英国旅日記:7-4] Castlerigg Stone Circle

2015年06月13日 | 英国 -england-
2013年7月26日 英国旅日記~湖水地方編~ その4



湖水地方北部の町:Keswick(ケズウィック)にて。


(町の中心の広場)

この写真にある「The Moot Hall」の中に、ツアーインフォセンターがあります。
そこで知ったのは、

なんと、「ストーンサークル」がある!ということ。

ストーンサークル(環状列石)で有名なのは、イギリス南部にある世界遺産『ストーンヘンジ』ですが、
まさか、こんなところにも。



(時計塔広場に仮設で作られていた、ボルダリングウォール。子供用。)

地図付きパンフレットを買いました(95ペンス)。



このインフォセンターを出てからの、ごく詳細な行き方まで書いてあります。

「まずこの建物を出たら、この建物の入口を正面に見たときに左になるほうに広場の出口があるので、、、」

といった調子。

遊歩道(フットパス)のハイキングコースで、約6km。

「2−3時間要します」って書いてあるけど、片道まあ40分くらいで行けるかな、という塩梅だったし(この勝手な見込みが後に、、、)、

こういう、世界ふしぎ発見的なスピリチュアルスポット好きとしては、
当然、行くことになりますよね。



時刻はちょうど、13時頃でした。







ガイドを読みつつ、

町を外れて、


森道へ。





しばし進んで振り返ると、




ケズウィックの町に寄り添う、Derwentwater(ダーウェントウォーター)湖が、すでにはるか眼下に。



「あ、また登ってた。」

旅に出ると、期せずして必ず“登る”ことになるのが、my 七不思議の一。

ここでも起きた。




このフットパスは、放牧地と森の境目を縫って、伸びていく模様。




森。緑がきらきら。


左手の崖下には




小さな渓流。きらきら。

ちなみに、パンフにもちゃ〜んと「左手に小川の流れる森を登って行きます」って書いてあります。

ふと気づくと、


右手の崖上に





羊が。


さらに行くと、




馬!






馬が水を飲んでいます。


黒い馬です。


優雅に飲んでるのはもちろん、湖水地方の天然水。


しかし、近い。

馬、砂利の上を歩くので、ひづめのあれが、ガチャガチャと、大きな音を立てます。



あってないような境界、刺激しないように、そーっと横切る。


さらに進むと



あ、




また馬!


また近い!

なんか黒々しく、猛々しい馬です。




さらば馬。

先を進みます。

それにしても、

石積みが、延々続きます。よくぞここまで、と、感心せずにいられない。





登り道は



続きます。

ジャリジャリしています。


山頂はあそこか。




中腹からの風景。

ゆるやかななだらかな山並みと、青い空と、ドラマティックな白い雲と・・・。




美しいパノラマ。




ふーふー登りながら、ハー綺麗、ハー綺麗、って言いながら、写真をパシャコンパシャコン撮りながら、

どこを切っても絵になる風景を、ただ今登っております。

いやしかし、こんな登山道に至るまでしっかり石積みが続くのが、ほんとに凄い。





昔のイギリス人のモチベーション、凄い。

余談ですが、ここらへんで一息、と、スーパーで買っといた「ココナッツウォーター」というもの(当時は日本では見かけなかった)を、そこで初めて飲みまして、
あまりのくそまずさに衝撃を受けました。
最近、日本でも急に出回るようになりましたが。


、はい。

閑話休題。


しばし、こんな風景をお楽しみ下さい。




石垣越しに、見晴るかす湖畔の町。

湖がひとつ、ふたつと、山間の向こうのほうへ、

連なって続いているのが見えます。


湖水地方、少し俯瞰で見れた!





そして、
ひたすらどこまでも続く、根性の石垣。

石垣根性。


やがて、





次のゲートが。

パンフには「a kissing gate」と書いてあります。

wikiで調べたら、通り抜けられるようになっているゲートのこと、みたい。お洒落な言い方ですね。


フットパスは、



石垣の内側を。
つまり、放牧地の内部を、伸びていきます。

、、ほんとに行っていいのかしら・・。(パンフはそのまま進めと言うとる。)

だって、



羊がふつうに、そこに居るんですけど。


羊がふつうに




目の前の道、ふさいでるんですけど。


そーっと近づいていくと、



やおら、というか、おもむろに、というか、泰然自若、というか、

とにかくゆっくりっていうわけでもない速やかさ、だけど、音も無くさらさらーっという流れ方で、

はけていきます。


羊。
顔が黒いタイプ。






逃げた割に、すぐそこらへんにとどまってたりする。


とりあえずさっと離れて、




じーっと、様子をうかがう。(顔まっすぐこっちに向けてガン見の体勢)


ほぼ、微動だにせず。音も無く。

こちらも、合わせて、立ち止まって、じーっと対峙してみる。


無音の見詰め合い。


だいたい毎回、このパターン。


あとは、




全然気にせず、ずーっともぐもぐ草食べてるばかり。



雄大!

なだらか!


ちなみに、こんな雄大な美景の足下は、

すべて、羊のころころしたフンまみれです。




ゲート!

『ストーンサークルはこちら』、ついに来た!





とはいえ、

放牧地内の端っこフットパスは、まだ続く。




逃げる羊。




羊逃げる。




べええ。

羊、

べええええ。


羊は「メエメエ♪」じゃなくて「べえべえ(ダミ声)」あるいは「ばぇええ、ばぇええ」と鳴くということ、

イギリスに来て初めて、しっかり叩き込まれました。





大きな木陰で休んでいるところ、邪魔して申し訳ない。


そこのゲート(もとい、Kissing Gate)を出たら、




人の道に戻りました。

わーー、なんか久しぶり、アスファルト!


わーー、なんか久しぶりに、フンが落ちてない道!




羊は、もはや、向こうの世界の住人ね。

安穏と寝そべっているがいい。




しかし、かれこれ、、、1時間近いが、、、





あーー!





出ました~~~!!


すとーーーん


さーーーーくるーーー!!





案外



小粒だけど、しっかりサークルしてる。






親子連れやら、バイク乗りやら。ハイカー多し。


どう考えても、車両で来れる別ルートがあった模様。


それはまあさておき、



この雄大。



スピリチュアル浪漫ですね~~。


パワーもらっとこ、パワーを。




こんな風に並んでるよっていうサイン。



こんないわれがあるよっていう解説ボード。


「Castlerigg(キャッスルリッグ)」= このストーンサークルのある地名らしい。

あまり見慣れない英語は、古英語の名残りか、もう目と鼻の先にある、スコットランドの文化の影響でしょうか。


いや~、ようやく着いた、ストーンサークル。


意外に時間がかかって、実は心配なのは、

町に停めている車のパーキングメーターの件。

イギリスのパーキングって、前払い制で、
たとえば「1時間ならいくら」、「3時間ならいくら」、っていうチケットを選んで買って、車の中の見えるところに置いておくシステムなのですが、


今の段階で、「ちょっとこれ、明らかに超過しちゃうんじゃない?」っていう時間になってた。

チケットチェックの見回りがどんだけ厳しいかよくわからないんだけど、

とりあえず急がねば、

ということで、



他の人たちが通って来たであろう、人用の道を、

リアルにわき目も振らずに走り下りまして、



ケズウィックの町に舞い戻りまして、




再びこんにちは、ケズウィック。ああ花が綺麗だね。




そして、駐車場へそそくさと向かうと、




・・・お見事!




違反切符、しっかり切られておりました・・・。




PENALTY CHARGE NOTICE. 略してPCN。

14:38に戻らなきゃいけなかったんだけど、時既に15時過ぎ・・・けっこう厳しいのね・・・。ちなみに、どこの駐車場でも、監視員の姿なんか全然見かけたことない。一体どこに潜んでるんだろう。

それにしても、なんか、結構痛ましい金額を、28日以内に払え!って書いてある・・・

その額、50£。

支払い方が細かく書いてあり、、、どうやら、ネットでクレジットカードで14日以内に払うなら、半額の25£で良い、となっています。


現金をドロボーにごっそり盗まれた我が身、無駄金を失ってる場合じゃないのに、
まさかここで、こんな、痛恨の一撃。

しばし虚脱。

ため息しか出ない。

顔面は蒼白にしか成れない。






はは。花が綺麗だね。


とりあえず、もう動く気力がなくって、

さっさと今夜の宿に向かっちゃうことにする。


なんてったって今夜の宿は、またよりにもよって、贅沢なマナーホテルを予約しちゃっておる。

金無い分際で「なかなか来れないせっかくの海外旅行だし~、せっかくだから、出来る贅沢は、しとかないと!」っていう当初の趣旨は全然変える気無し。ぶっちゃけ、帳尻合わせしたらなんとかなると思ってるし、なんとかしようと思ってる。


で、

「せっかくなんだから、今日のホテル、がっつりたっぷり過ごさせてもらおうじゃないの!」と、

そっちで取られるんならこっちで元取れ〜みたいな、けちな腹づもり。

そして向かったのは

再びWindermere & Bownessにあります、




大変上品な、マナーハウス・ホテル:FAYRER GARDEN HOUSE HOTELさんでございます。

意外にそんなに高くない、シングル一泊50£。支払いは、安心のカード引き落としとなっております。

その名にたがわず、



ガーデンがあります。



しっかり手入れしてある、イングリッシュ・ガーデンです。



アスチルベ。




緑のトンネル。





敷地の境界が判らない感じ。
どこまでも庭が続いている感じ。



パーフェクトな芝生。

芝生 is パーフェクト。


ああ、、、やっと、深呼吸。

安らぐ。




あてがわれたシングルの部屋は、




気取っていない、COZYな感じ。




離れの新館みたいな感じ。



窓の外はまだ明るいのですが、

時刻はなにげに、もう夕方。


とりあえず、wifiのあるところで、罰金払わなくっちゃ・・・と、
応接間に行くと、、




なんという 豪華さ・・・




ハイ・セレブリティ



グレート・ロイヤル



パーフェクト・ジェントル



ああもうこの、私ったら、



たぶん場違い。

とりあえず、ディナーを。。。



やばい。



いいですかスーツなんかもってないけども。



いいんですかこんなもの頂いても。

なんですかこれは。アペなんとかですか。



なんだこれは。

花が載っているじゃありませんか。



そして、ラム。羊のお肉。

さっきまでのあいつらが、いま、こんなかたちになって・・・。

、、なんというか、、、

、、罪深いお味で、ございました・・。



たそがれる



6時。

同じ50ポンドでも、ご褒美みたいな贅沢な50ポンドがあり、一方、悔しさばかり刻み込む罰金の50ポンドがあり、、。

お金って、ほんと、使いようなんだなあ。みつを。






まったりゆっくりディナーを満喫したのに、
まだ明るい。

優雅なディナー(33£・現金払い)の後、



とりあえず、やるべきことは、
罰金の支払い。


優雅な青いクッションのある 白いソファの



隅っこに陣取って、

一生懸命、iPhoneで、支払いの手続き。

・・・25£・・・。

くっ、、苦ぅうう・・・。




この時、すでに、21時。

まだ明るい、やっと宵の気配。。。







 >>続く。>>


[2013英国旅日記:7-3] SUSAMI Lake

2015年06月12日 | 英国 -england-
2013年の夏の、イギリス旅日記の続き。


7月26日(7日目)~湖水地方編~ その3




湖水地方南部のビッグタウン、ウィンダミア&ボウネスを離れて、

北の方へ走ります。






目指すは、湖水地方北部の町、Keswick(ケズウィック)。

、ですが、

途中、簡単にふらっと近寄れそう & 素敵そうな湖があり次第、立ち寄ることにします。




早速、見つけました。良さげな湖。





遊歩道(Foot-path)が伸びている草原を少し下っていけば、盆地の底に見える湖に辿り着けそう。





フットパスの入口、

木製のゲートを通って、いざ。

ぐるっと周遊しそうな方じゃなくて、真っ先に下っていく方の道へ。





下っていきます。

湖目指して。




シダの草原を抜けて。





再びゲート。

フットパスには、いろんなゲート(ぜんぶ自力で開け閉めするタイプ)があるのですが、
デザインも作り方も、また開け閉め方法も色々あり、参考になるし、面白いです。





川。

湖に注ぎ込んでいく川の流れです。

大きめの石がごろごろ。




まもなくです。




降り立ちます。





湖!

Thirlmere(サールミア)湖です。


ぜんぜん観光地化されていなくて、人もほとんど居らず、、、、

荒涼とした雰囲気。


嫌いじゃありません。





湖中にひとつ ぽつんと、離れ小島が。


行けるかな~。いやいや、危なかろう。


ひとり黙々と、静かな湖畔を堪能していると、

突然、

切り裂くような爆音が!





飛行機!


黒っぽい灰色の!


戦闘機!?



すんごい、近い!

たぶんわざと、ぐい~~~んって、下降してきたっぽい。

たぶんこっち見えてたはず。


そして、



ぶい~~~ん。と。


ふんわり上昇して、

向こうへ、去っていきました。



あっというまだったけど、

・・・どきどきした。


英国軍戦闘機の、飛行訓練かなにかの模様。

静寂をぶち抜いて、予想外の凄い勢いの黒いかたまりが、ぶしつけに駆け抜けていった感じ。



あんなに近くに戦闘機がよぎることなんて、なかなか無い体験です・・・。

ジェットが運んできた突風の余波で、




ざわざわ、

にわかに荒く ざわめき立つ湖。






今まで見てきた湖(湖畔ぎりぎりまでフワフワの苔とか草花があった)とは違って、
白けた石や砂利が、渚にごろごろしてるせいか、
やけに荒涼として見えるのかも。




そんなサールミア湖畔を、もうちょっと散策。





すると、



入り江っぽいゾーン。

そして、

むむ?





朽ちかけたテントが・・・


誰かの野営の跡でしょうが・・・。



、、、なんか、






なんだろうこの、そわそわ、不安になる感じ。



流木のよじれ具合とか心もとない骨ばった細さとかも、無性にホラー感。

主の絶対的な不在感(絶対戻ってくることが無さそうな、もはや棄てられた感じ)もまた、寂寥感をあおる。


そこそこ時間が経っているであろう、すでに一部が無残に引きちぎれかけている、黒ビニールの安っぽさとゴミっぽさが、

うち棄てられた感じ、あるいは廃墟感、あるいはとにかく、荒んでいる感じを、助長しています。



空気も、雰囲気も、

ここにあるものすべてのベクトルが「荒(すさ)み」に向かっている感じが、
いと凄まじ・・。






入り江の、乾いた泥の地面が、バッキバキにひび割れてて、

荒み感、さらに爆上げ。



ぬめらかな白い岩肌の刻印も、生傷っぽくて、荒々しく、




渚は黒々しく、



入り江は錆びたように赤茶けて、、、。



もう、

 『サールミア湖 = 荒んでる』 

で、すっかりインプット(というか自己暗示的な印象操作)されてしまった。

されざるを得ない。





この荒み。





殺伐。


SA.TZU.BA.TZU。


石、岩、だらけで、


やわらかな苔はどこ、かわいらしい花はどこ、、、





まだたった3つくらいしか訪れてませんが、

ああ、それぞれ湖ごとにこんなに表情が違うものなんだな~、と思うに至る。

ふくよかな湖。人臭い、勝気な湖。そして、荒涼とした湖。


これはこれで、好き。




今度はヘリコプター。


空を飛びながら見下ろしたら、さぞかし絶景だろうな~、湖水地方。





ハイキングかピクニックの親子連れがちょろっと現れたりもしつつも、

やはり、殺伐。



そして、

さすがにあの、黒いビニールテントの主は、姿を現す気配なし・・。

主は、どうしてしまったんだろう。まさか、どこか近くの森の中で道に迷ったまま帰れず、まだ彷徨って、、、

、ってことは無いでしょうけども。


不要になったゴミもといテントは、ちゃんと片付けなさい!

ちょっとなんか、怖いでしょ!





さて。ドライヴウェイへ、戻ります。






そして、

着きました。



Keswick(ケズウィック)の町。


なにやら人も多いし、賑わっています。





わいわい。がやがや。




湖水地方北部のセンターっぽい。




さて、





まずは恒例、町の教会へ。

やはり恒例、旅の無事を祈りまして。






「エアコン効いてるよ!」っていうアピール。

そう、イギリスって、エアコンとかあんまり無いみたい。





Keswickのインフォメーションセンターに行くと、

なんと、

「ストーンサークル」が、あるらしい!


遊歩道を歩いていけますよ、片道40分くらいかな。って教えてもらいました。



それは、ぜひとも行きましょう!

簡単な地図を買って、



いざ、




フットパス(遊歩道)へ!




期待をあおる、濃厚な森の緑。


夏の森の香り。



ドキドキです。





 >> 続く。>>

ひょいとひとっ旅~春関西~

2015年06月07日 | 旅録 -travelogue-
また間が空いちゃった!ごめんなさい!

ギューギュー詰めで働いているうちに、5月が終わってしまい、6月が始まってしまい、

なにやら梅雨のけはい・・・。(韻踏んでみた)



時間が経っちゃったので、

「そういえば、」

で始めざるを得ない話題なのですが、

「そういえば、」

ひょいっと、ひとっ旅。して参りましたので、書いておきたい。書かせていただきたい。


去る、4月29日、祝日。

あ、今年の、です、もちろん。2年前のこととか平気で書いてるので、念のため。

今から一ヶ月ちょい前の、旧:みどりの日のこと。




事務所は、モッコウバラのクリーム色にもりもり包まれていた頃。

後述しますが、ちょっと、個人的にのっぴきならない 某・野暮用がありまして。


関西は、夜行バスで安く早く行けるため、割とちょくちょく行っています。

今回も、
0泊2日・夜行バス往復の、強行旅。





夜行バス往復・強行旅たるもの、
その限られた一日の旅程に多大なる影響を及ぼすので、数千円をケチったりなどせず、
3列分離の ゆったりシートの、リクライニングもなるべくリクラインさせてもらえるやつを、選びます。重要。

最近は、WILLER EXPRESSてところの、良いやつを使っています。





早朝6時台に、京都駅前に到着。
(出来るだけ早く着くというのも、限られた時間の中でたくさん動き回るために、また大事。)


さて、

今回の唯一の‘目的’(後述)は、昼の3時20分からと、定まっていました。(←きわめて明確)

ですが、

その他については、結局、白紙。友人2名に朝と夜それぞれ会うということ以外は、ノープランでした。
ギリギリまで仕事で、計画を何ら立てておらず。

京都に降り立った瞬間も、「さて、まずどこ行こう」ってことさえ決まってなかったのですが、

とりあえず、なんとなく駅に向かって、
なんとなく地下鉄に乗って、

「そうだ、下鴨神社に行こう」という気分に、なりました。


地下鉄で、北へ。





下鴨は、ほとんど記憶に無い一回目を入れて、3度目くらいです。

基本的に、「旅は、なるべく新しい未知のところへ行きたい」という性分なので、
一度行った名所に何度も行くということは、滅多にしません。

ですが、下鴨神社という古社は、特別なのでした。


この神社の境内は、「糺(ただす)ノ森」という、大きな森に包まれています。
平らな京都市内にありながら、山の気配たっぷりの、珍しい、豊かな森。




「いざ、旅!」となると、まず真っ先に「とりあえず浄化されたい」という想いが出て来ます。
前日ギリギリまで、仕事して、疲弊してるから。

私にとって100%自動癒されスポットは、= 森、植物の豊かなところ。なので、
「森へ行きたい」という結論に至るのです。すべからく。



そして、
京都の中心にありながら、2つの川がY字に合流するという ドラマティックな特異地点にあるのが、
下鴨。

なんか スピリチュアル的に大層意味深な(パワースポット的な)様相なので、気になっていました。


ということで、目指したのですが、

前回は、駅を降りて割とすぐに鴨川があって、割とすぐに着いたはずなのに、
何か、、、延々、、、何かの敷地の長~~~~い塀沿いに、歩かされています。

間違えたみたい。



なんか、微妙に遠い気配。
(前回は、南北線から東西線に乗り換えたらしい。)


どうやら 京都御所の外周を歩いていることに気づきました。

気づいたところにちょうど門があったので、

せっかくだし、入ってみました。



入ってみました、っていっても、フリースペースになっている、外郭部分です。

ちらほら、ランナーや、散歩をする人たちが。

塀の向こうが、御所です。



静かな、朝の公園の様相。

綺麗に清掃された白い砂利敷きの広い道が、そんじょそこらの公園じゃない感じ。さすがの御所。



松。



クローバー。



誰かが作った花環、
桜の枝に引っ掛けて、残して行ったみたい。

さすが京都。風流ですな。いとをかしです。

自分が歌人だったら、ここらで一首詠んでいたところでしょう。




京都御所って、さすがは御所、とにかく広いので、
ここらへんでもういいや、次(=下鴨)行こうかな、と、目についた最寄りの門から出ました。

そしたら、

そこに飛び込んで来たのが、



「梨木神社」!!

これ、

すんごく、すんごく、ビックリしたんです!

っていうのも、

御所の砂利道を歩きながら、
「京都で行きたいところって、あと、なんかあったかな〜?」って、歩きながら考えてて、

「そういえば、梨木香歩さん(=大好き&大リスペクトしている現代文学作家)のペンネームの由来になっている『梨木神社』ってのが、京都のどっかにあるって、何かで見たっけな。」

と、思いついていたのです。

でも、「あれ、どこだったっけ、京大のそばだっけ?調べときゃ良かったな〜」

って想っていたところでの、



どーん!登場!

だったものだから!

なんと、御所のぴったりすぐ脇にあったのです、この神社。

「運命やー!」「呼ばれたー!」って、もう、興奮せざるを得ません。

この梨木(‘なしき’じゃなくて、‘なしのき’でした)神社さん。
なぜか、第一の鳥居と本殿とを結ぶ参道をぶった切るかたちで、境内に低層の集合住宅か寮っぽい建物を建設中、、、。

いいの?いや、いけないんじゃないの?って、ちょっと哀しく思った。


下鴨神社も、今、境内の一部(糺ノ森の一部!)を分譲して、マンションを建てることにするとかで、話題になっています。財政的な事情とかで、、、。神域でしょ?そんなこと、しちゃっていいの?京都、大丈夫?





建築中の建物を迂回して、本殿へ、脇からカットイン。


萩が有名なんだそうです。




お参りして、辞去。


ところで、

この神社の境内あたりに、京都市内では唯一現存するという貴重な湧き水の井戸か何かがあるそうで、
それが有名なんだそうですが、

完全にノーマークで、見つけることもなく、スルーして出てきてしまいました。


今回はご縁が無かったということで、また次回。




梨木神社のすぐそばに寺がいくつか並んでいるのですが、



そのうちの一つが、なんと、「ここに紫式部が居ました」という寺が。

びっくり。ほとんど茫漠とした伝説的な存在に感じていた紫式部という人が、かつて実際にここに暮らして居た(っぽい)、そして、ここであれを書いた(っぽい)とは。

突然、おとぎ話が実話に結び付けられて転換するような、妙な感じ。





とか、つまびらかに書いていたら、もう、たった一日なのに長くなる気配がムンムンにおってきました。
まだ1時間くらいしか経ってません。いつもの旅日記のパターンです。イギリス旅日記もまだ終わってないのに、新たな連載を始めるわけにはいかない!

ということで、サクサク話を進めます。

下鴨神社へ!

正式には、「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」といいます。

鴨川の下流に祀られているから、下鴨さんと呼ばれています。
ちょっと離れた上流には、上賀茂神社があります。



鴨川!

の橋を渡って、




一の鳥居をくぐって、

糺の森に、イン!

中央の道が、なにやら工事中?



参道はこっち。

新緑の森に包まれた長い道。



門。



鳥居。




境内の、水が流れるところ。



境内の、砂紋。

こういうの見ると、「ああ、京都だな。」って思います。


本殿に行くと、

大勢の神主さんが群れ為し、厳かに、なにかの儀が執り行われている真っ最中でした。

なになに?と、わからないまま、じーっと見学。
御簾の向こうにチラ見えする本殿には、いろんな野菜が奉納されている模様。


後で調べたところ、近く式年遷宮があり、そのための儀だったようでした。

(※補記:21年に一度の式年遷宮のために特別に斎行される、「一番祈祷」のためのものだったようです。ちょうどこの4月29日から一週間限りのご祈祷で、山海の幸は、「御棚御料」(みたなごりょう)というお供えだった模様。色々特別な場に出くわしたようです、有り難いことに。)

儀が終わってから、お参りをして、境内をうろうろ。



けっこう奥のほうにある、一番気になるスポット。




遺跡。
これ絶対、スピリチュアル!「神地」って言ってるし!

初めて訪れた時(昨年の2月)、ビリビリ来ました。
周りの草が枯れて、こんもり丸いかたちがはっきり見えていたからだと思います。(今回は、ぼうぼうな草に覆われているせいか、それほどビビビでもなかった)

神代の古式ゆかしきオーラが出ている気がします。

目立たないところにあるけど、相当良さそうです。


そして、

散策できる森ゾーン。



流れる小川。参道沿いに流れています。



境内から湧き、さらさらと流れている、とても綺麗な森の小川。




きれいな水。




そして、



森。


良い森の、やさしい、浄化されるような空気。

とても良い心地です。




と、うっとり しっとり してたら、

「京都で一緒に朝食を!」って友人と約束していた時間が、寸前に!うっかり、のんびり・まったりしすぎた!


慌ててタクスィに乗り込む。



目指したのは、駅(八条)より南側の、九条。ほとんど行かないエリアだし、あまり行かない方が良いとされるエリア。

にある、最近出来たらしい、お洒落で現代的なホテル。



ANTEROOM(アンテルーム)。


エントランスからギャラリーになっていて、

なんかの展示が、ちょうど行われていました。



(これ、実はじわ~っと、回転してます。)


そもそも、常設なのか、一時的な展示物なのか、境目がよくわからない。


それほど、

あちこち随所に、モダン・アーティスティック。





で、そこで、

関西来ると大体毎回会う友人Bと、モーニングバイキング。



キリッとしたお洒落感。








バーカウンターを兼ねたDJブースがあり、
ライブとかもやるらしい。




芸術的感性の高い洗練された感じ、手作り感はありつつ、でも絶対ダサい下手糞なことはしないよ、っていうハイソな感じは、
さすが、京都らしいなと。





ということで、



午前中は京都で過ごし、

バタバターっと、新快速に乗って、神戸に向かいます。

今回の旅の、唯一の目的地へ。




、、、と、ここで、


 >>後編へ続く。>>









、、って、いつもならやってしまうところですが、

ダメダメ!駆け足で、一気に行きます!





どたばたと急いだおかげで、神戸に着いたのが、1時台。
目的の時間まで少し余裕があったので、

「よし、まだ行ける!(観光に!)」と思い立ち、

これまた「そういえば、行けたら行きたいな~」とうっすら思っていた、『滝』へ、行っちゃいました。


「新神戸駅からすぐ近くにあるから、すぐ行けるよ」って、前日、現場の職人さん(神戸出身)に教わっていた、

『布引の滝』。


すぐ行けると思いきや、



なんか、初っ端からガッツリ、登らされてました。


不思議なもので、
毎旅、毎旅、エヴリ・トラヴェル、何かしら、登っています。なんか、宿命的な。
結局登ることを選んでるのは自分だけど、、、


で、


30分くらいで、



滝!






滝壺!

なんか見たことあるな、

というか、

なんか聞いたことある名前だよな、、


と思ったら、

やっぱり。




かつて、来てました、ここ。

2000年に。


まだ、フィルム(「写るんです」だか何かの、撮りっきりカメラ)で、写真を撮り始めていた、学生時代。若かりし。


(2000年て・・・15年くらい前、、、。、、、ってことに、愕然。そんなに経った?)


しかし、この滝に来たこと、覚えてない; な~んか見たことある形、て、やっと思い出したけど、

坂道を30分くらいかけて登ったことなんて、もっと覚えてない。




岩壁が美!



で、

この滝よりもさらに上へ上へと道が続いており、

そこは多分絶対登っていない。

今回は、登る。

「せっかくここまで来たんだから」と、いつもの癖で。


さらに、上へ。


「大丈夫、まだ行ける。」と、いつもの癖で。




そして、




数分で、
神戸を見晴るかす、展望広場。


まだ、先がある。

時間は?


「まだ行ける。」





かずら橋。

かずら(つる)が絡まりまくった橋。

を横目に通り、さらに先へ。



新緑の笑う山を、ロープウェーがゆく景色。




そしたら、



ダムに着きました。

今まで通ってきた滝は、このダムからの流れだったのです。


ダムか~、と思ったけど、




壮観。






橋を渡ると、

その先にも散策路が続いており、さらに登り道があるようで、、、、、

「そろそろ引き返すか、、?いや、さらに登ったら、さっき見えたロープウェーで降りれるかも、そのほうが、、、」

と、つかの間、逡巡。


その道端を見れば、階段があり、


「この上に社あり。ご利益あります。」

って口説き文句が書いてあったので、ついつい階段を登って、

お社を目にして、「あ、ちがう」と感じ、ただちに後悔。

「ごめんなさい!」って、とりあえず手を合わせて、すぐに階段を下り、そのまま直ちに下山することに決定。


(※ 私が参考にしているスピリチュアル系のブログ:「ひっそりとスピリチュアルをしています」によると、

   一日のうちに複数の神社を廻って参拝するという時は、気をつけなきゃいけない『順序』があるそうです。
   一番最後に行くところが一番ハイクラスの神様のところにすべし。とされるようです。というのも、
   最後に行ったところの良い気(霊威)が、その後(しばらく)残るそうで。
   なので、今回は既にお気に入りの下鴨さんに行き、そこで頂いた良い気をやっぱり残しておきたかったので、
   ここでうっかり欲目を出して出くわした小さなお社さんには、御免なさいと、辞去した次第。)

ということで、

時間を確かめたら、やっぱり結構、きわどかった。

ダッシュで、来た道を下山し、

三宮から、海の方へ行くモノレールみたいな電車(ポートライナー)に乗り、



着きました。

若者がごった返す、フェスの渦中へ。


まもなく3時。





そう、今回の目的は、このフェスでした。

「COMING KOBE」(カミングコーベ)っていう、チャリティ音楽フェス(入場無料!)で、

そこの並居る見知らぬ出演者の中に、まさかの



オー・マイ・ガッデス!

Coccoさんが出演する!ということに!なっていたため!


休んで、復帰して、病んで、休んで、回復して、病んで死にかけて、復活して、、、を繰り返しつつ、映画に演劇にと、バイパス迂回も重ね、マイペース過ぎるペースで活動をつなぎながらファンをやきもきヒヤヒヤさせ続ける、
マイガッデス。

あろうことか
「もうライブツアーは当分やらない」宣言していたので、絶望していたところに、寝耳に水の、ライブ出演。


タイムテーブルを見る限り、時間はわずか。15時20分スタートで、20分くらいか、、、。


しかし、これは絶対に超貴重な機会(だし、この次があるかも全然保証されてないし)だから、よもや逃せるわけがない!と、


ただこれだけのために、飛んできたわけです。

この日のすべての行動は、すべてこの出演時間から逆算してのスケジューリング。

登板の何分前には会場入りして、クロークに荷物を預けて、2つ前のアーティストの時から中でスタンバイして、前方の真ん中の方を確保しなきゃいけないから、、、、


と。

昨年のCoccoおっかけ@神戸(そのときはお芝居でしたね)では、開演時間をまちがえるという大失態を犯したため、
ここらへんはかなり慎重かつ神経過敏に。そのくせ滝めざして山登ったりしつつ。



本番までのスケジューリング、ものすごく、研ぎ澄ましています。たぶん目は皿。全神経ナイフ状態。なんせ、わが人生最大のプライオリティ(最優先事項)なので、
仕事よりも、何よりも。



ということで、

無事、拝めました。奇跡のCoccoさん!!


わずか3曲でした、、、が、

面白おかしいおしゃべりは沢山で、チャリティーで予算が無いがゆえにたった一人、
初披露のたどたどしいキーボード弾き語りでの、

貴重なカバー曲(Sam Smith の‘Stay With Me’)含む、
貴重な20分間でした。

あとは、生で聞ける当ての無かった新アルバムからの曲「Snowing」と、

正直いっつもやるから聞き飽きたけどやっぱりまたやった「強く儚い者たち」(通称:強儚)も、初披露の弾き語りスタイルが意外に新鮮に沁みて、ベストくらいに良くって、

「四月が終わって、五月になる、ちょうどこの季節に聞きたくなる曲です」という貴重なコメント(「ってか聞きたいんなら自分で歌えって話だけど(大笑」っていう、こっこの自分ツッコミ含む)も聞けたことも、感慨ひとしお。


なにより、

「元気そうで、とにかく、生きていてくれて、ほんとによかった。。。」

という、親心?なに心?ファン心理?とにかく、もはや「生きているだけで有難うございます」という次元の、ほっとひと安心のもたらす、ものすごい脱力感。そして、手に握る汗。そんな一瞬の濃厚なる20分でした。

Coccoと対峙してるときは、もちろん瞬きしないし息もしてない。ほとんど。多分。いや、うそ。大げさでしたすみません。でもほとんどそのくらい、息止めて瞬きしないで、最凶に緊張して、その代わりに五感フルセットと脳のニューロンと第六感までかっぴらいて、食い入ってる。

だから、いつも虚脱感。山登るより、ぐったり。


で、

終わるや否や、次の予定のため、ただちに退散。一目散。

折しも、起こったばかりのネパール地震への募金箱があったので、募金しました。それから、バタバタと。



三宮から、

再び新快速に乗って、今度は



滋賀の、友人のところへ。


ぶっちゃけ、神戸から滋賀って、遠い。新快速使っても、1時間半以上かかる。


「関西」って、いつもつい、ひとくくりにしちゃうけど、

神戸から滋賀って、間に大阪様と京都様を挟んでて、実は遠い。

でも、
せっかく「関西」行くんなら、って、いつもすごい、ぶりぶりな、濃厚な行程を組んでしまうのです。


「せっかく旅に出るんなら。」

なんかのCMのコピーみたいな。

欲張りなのかケチなのか、‘もったいない精神’なのか。





かつて、同じ秋田の森で苦楽を共にした、大事な大事な、可愛い同僚のところ。



彼の自作の庭。蹲(つくばい)も自作だそうです。

「へえ~~、あの子がね~~。こんなの作れる様に、なったのね~~~」と、感無量に。親心?なに心?

唯一の可愛い後輩だったので、先輩心?でもそんな上下関係は無くて、ほとんど同期気分なので、たぶん‘盟友’心。


そんな彼と、素敵な奥さんと、



食べました。近江牛。

滋賀の湖西、堅田(カタタ)なる地の、某所にて。





良い夕焼けを見届けました。


そして、




夜11時台。できるだけ遅く出発するというのも、当然大事。

いつもの京都の八条口から(いつものバス乗り場が変わってた)、

一路、東京へ。


翌日は木曜日・平日。朝からもちろん、直ちに仕事ですので。


翌朝、できるだけ早く到着するというのは、言わずもがな、大事。というか、必須。



 --完!(やった!一発で終わらせました!)---






次回は、再びイギリス!もうすぐ丸2年です!


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