おや? と、ふと立ち止まる。
白く ぽつっと、光るものがあった。
カラスウリの花を見つけた。
いくつも 群れて。
昼は、つぼみ。
繊細な糸を、つぼみの閉じた口から すでに溢れ噴かせている。
*
カラスウリの花は、夜に咲く花。
夏の夜に、幽霊のようにうすぼんやりと、灯り立つ花。
そして、帰り道の夜。
「幽玄」
その言葉を憶い出す。
初めてこの花を、ひとり暮らしのアパートのガラス窓の向こうにぼんやり浮かぶその 妙に白く浮いた姿を見た時の、
ドキッとした気持ちを、憶い出す。
夏の深い夜。
幽霊かと、思ったのだ。
*
白く ぽつっと、光るものがあった。
カラスウリの花を見つけた。
いくつも 群れて。
昼は、つぼみ。
繊細な糸を、つぼみの閉じた口から すでに溢れ噴かせている。
*
カラスウリの花は、夜に咲く花。
夏の夜に、幽霊のようにうすぼんやりと、灯り立つ花。
そして、帰り道の夜。
「幽玄」
その言葉を憶い出す。
初めてこの花を、ひとり暮らしのアパートのガラス窓の向こうにぼんやり浮かぶその 妙に白く浮いた姿を見た時の、
ドキッとした気持ちを、憶い出す。
夏の深い夜。
幽霊かと、思ったのだ。
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