歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

[2013英国旅:2-1] Walk-around Hampstead

2014年07月27日 | 英国 -england-
7/21
ロンドン、2日目。

終日、ロンドン市内に滞在する予定の日。

この日から、完全に独り旅の始まりです。

(海外の完全独り旅は、実はこれが初めて。)

ドキドキ33歳。




早朝、宿を出発。(Palmers Lodge Swiss Cottageっていうユースホステル:以下YH)



YHは、多少安いのですが、ど~も、性に合いません。

共有の大部屋だと、まず警戒心が解けないし、他人の物音が気になるし。で、全然リラックスできないんです。決して悪い宿ではないんだけど・・・。相性の問題です。

なので、以降まだ取ってない宿は、なるべくYHじゃなくて、個室のとれる宿にしようと、改めて決意。


そうそう、
自分は結構な方向音痴なので、基本的に道に迷って余計に歩くタイプなのですが、
このYHに行き着くまでにも、案の定、そこそこ道に迷いました。

買ったばかりのiPhoneで、Google Map様に助けてもらいながら、のはずが。
なぜでしょう。なぜかしら。


でも、


初めて歩く町が新鮮で格好良いので、それはそれで良くて。






地下鉄に乗ります。



早速ミス。

間違えて、1日チケットを2枚買ってしまう。
が、
朝早すぎたせいか、駅員が見当たらなかったので、泣き寝入り。

まあこの程度のこと、この後に起こる‘事件’に比べれば、タンポポの種よりも軽い出来事なのでした。。。(引っ張りますよ。。。)





まず。

イギリスの‘自然’に とにかく早く触れてみたかったので、
「Hampstead Heath(ハムステッド・ヒース)」という公園を目指すことにしました。

で、

せっかくだから、町歩きしてみたいな。と思いつき、
2つ手前くらいの駅で降りて、散歩しながら向かうことに。



すると、
すぐに「閑静な住宅街の中の、なんてことない小さな公園」っぽい感じの、
静かな公園に行き着きました。



看板の文字が一部見えないけど、「Kilburn Grange Park」という公園。

キルバーン・グランジ・パーク。

そういえば昔読んでた漫画に、キルバーンていう悪者が出てきたな~ なんて、思い出しつつ。




特に期待もせずふらふら~っと、入ってみると、



あれ?日本の石組っぽい?

ていう光景が。





どことなく、
日本庭園の石組の影響を受けてるのかな?と思しき配列。




なんか落書きされちゃってるのもあるけど。石を立ててる。
日本ぽいことしてる。

普通のヨーロッパの整形式庭園でよく見るのは、



こういうやつとか。角の「お印オブジェ」的な。


これはなんだか、興味深いぞ。と思いながら進んでみると、

なんかお洒落で現代的な、木造平屋の建築が。



何だろう?と近づいてみると、



ゲートも凝った造作。造園職人技的な。



どうやら、幼稚園のようですね。

たぶん、建てられてからそんなに経ってない。



深い軒先。

その向こうは遊び場。

で、



あらなんか、お洒落。

そして気になるのは、

石!



この石組はいったい?


折しも、
「イギリスの庭における石の使い方」についてのレポートを書く、という小さな任務を担っていたので、
これは、偶然にもちょうどピッタリのネタを見つけたかも!と、ふるふる興奮。



なんかわかんないけど、明らかになんか意図して造られてる気配が、ぷんぷん。

なんかわかんないけど、、、格好良い。




この倒木。



ツリーハウスみたいな



木造アスレチックジムみたいな。

うんうん好きーこういうの。子供がきゃっきゃはしゃぎ回るのが目に浮かぶよう。



倒木は、「橋」の役らしい。


ふむふむ。

改めて全体を見渡してみると、、、


むむ?



筧(かけひ)!

これ絶対ジャパンの影響受けてるんじゃないのかしら!?
実際水が流されてるのかしら!?
(興奮気味)



しばらく流れてなさそうな、カラカラな感じ。
(一部は受け皿の板が外れてたり)

出来た当初はきっと、水を流したりしたはず。



これはきっと、どこぞの現代的なおしゃれ設計事務所が手がけたに違いない。

予期せぬ出会いに興奮。

 ※帰って調べてみたら、erect architectureってデザイン事務所が手がけていたことが判りました。


なんか、面白いものに出会えてしまった。




あっ!




左の紫のおばあちゃんじゃないよ、右の端っこ、右の。


リス!



リスにも出会えてしまった。




左手のiPhone+右手のコンパクトデジカメで 必死のダブル瞬撮。

しゃしゃしゃ~っと、木に登って見えなくなってしまうリス。



いやあ、これは幸先良いなあ。

と思いつつ、



まあまあ広い公園を散策。

広い芝生があって、テニスコートがあって、



ラベンダーの道があって、



色彩の配色もちゃんとしてて、手入れの行き届いたガーデンが、あって。



ほっこり。

朝の深呼吸。





まだ人気のない、日曜の朝の、閑静な公園。




ぐるり、
入ってきた入り口とは正反対の方へ向かうと、
正門がありました。




なんと、門が。



よくよく見ると、
「GATE」と「PARK」って書いてある!書いてあるっていうか、象りしてある。
閉めたら[PARK GATE]って字が並ぶわけね・・・。


・・SU・TE・KI!


そんじょそこら的な公園だと思って入ってみたけど、予期せぬ素敵なハイセンスの猛襲を食らい、
すっかりやられた。

ロンドンの洗礼を受けました。

以上、

「Kilburn Grange Park」でした。






公園の正門脇には、なんか有名そうなB&B・ゲストハウス。



良い雰囲気を、横目に。


そこから適当に散歩スタート。(一応、Hampstead Heath目指してる設定で。)



鉄道の橋。




果物屋的なもの。
こういうの見ると、わくわくするのは、何でかしら。色のせいかしら。


閑静な郊外の住宅街ゾーンに入っていきました。



小ぶりの家が立ち並んでいます。みんな大体同じサイズ。



小さな前庭。
けっこうせまいスペースなので、みんなそんなにモリモリしてるわけではなく。

きっと裏庭のほうが、力入ったガーデニングをしているはず。



もりっとはみ出てるブッドレアもあったりする。



壁の色を塗り替えて個性を立たせているところもあるけど、
家の造りが完全に統一されているので、町の風景がまったく破綻していません。



空き家もちらほら。






ウッドフェンス。けっこう簡単な造りに、びっくり。

外構屋であるので、これは勉強になるぞと、色々つぶさにキョロキョロしながら。




ローズ。
レンガの家に映えますね・・・。



ぶった切られたレンガ塀。ダブル積みですね。
レンガ屋でもある弊社、レンガは良く使うので、こういうのも興味津々。
こういう風に解体されたレンガが、アンティークレンガとして、2ヶ月かけて海を渡って、弊社まで届いてたりするんだな~と、しみじみ。




やったことない積み方を見て、なるほど、と感心したり。



フェンスに絡ませた植栽に、ヒントをもらったり。



たまに、大きなお屋敷も。



基本的には、前庭の植栽は、みなさんコンパクトにまとまってる。ボーボー感は無い。

街路樹が十分に巨大で格好良くて、そんなでかい木を各々の庭先に植える必要ないから、かな。

は~~、ハイセンス。

あやかりたい。







高速道路にかかる歩道橋。
こんなのまでソフトなのにシャープで、お洒落に見える。



よく見たら、蝶々のグラフィティが、、、歩道橋の塀から、
隣の家の壁に飛んでる!


センス。

こういうセンス。大事。

そうこうしながらすんごい歩いていて、もはやどこに向かってるんだか。



バスは要領わからん。乗れぬ。

メトロなら乗れる。メトロマップなら読み取れる。

最寄の駅を目指す。



結局メトロに乗って、Hampstead Heath最寄まで、ビューンと。





さて、いざ。Hampstead Heathを目指します。




レンガ畳の坂道。
こういう道をね、車が通るときのぶりぶりぶり・・・っていう音とかも、な~んか良く聞こえるわけですよ。ぶりぶりぶりって、うまく言い得て無いけども。


レンガ壁の坂道。






猫。初猫。




ん?あれかな?



ハムステッド・ヒース。
Hampstead のpは読まないので、「ハンプステッド」じゃなくて、「ハムステッド」。

そういえば、昨夜訪れたGrocester Roadも、「グロセスター」じゃなくて「グロスター」だった。たぶん発話されているうちに省略されていったんだと思われる。そういうの、ちらほらある。


さてさて。

どうやら、相当広そう、この公園。入口は何箇所かあるらしいけど、

当然、ここから入って参ります。




もういきなり本気な、森の誘い道。

すなわち、

私、興奮。
がんがん吸う。がんがん、森の空気吸う。


いざ、ハムステッド・ヒースの森へ~!







 >>続く。>>


[2013英国旅:1-2] Kew Gardens Afternoon

2014年07月21日 | 英国 -england-
【1日目・その2】

ロンドン中心部から少し郊外。
Kew Gardens(キュー・ガーデン)」に向かいました。

世界遺産にも指定されている、世界最大の王立植物園です。
1759年に出来たそうな。



駅からの道すがら。





早速、花屋さんとか。



レストランとか。


スタバとか。




なんてことない住宅街なんだろうけども、新鮮。

同じような姿かたちの家が立ち並ぶ。
道はそんなに広くないし、路駐当たり前。

でも、日本よりも優雅さを感じるのは何故かしら。




庭先にブッドレアがもっさり。っていう光景も、よく目にしました。

自分が日本で作った庭にも、ブッドレアがあります。あっという間にどでかくなって。



 ↑
こんな。これイギリスじゃなくて、イギリス風アパートin JAPAN です。

イギリスに行ったことも無かった、2010年当時。初めて植栽計画(&施工)をやった現場。
なんでブッドレアを選んだのか思い出せないけど、、、今回イギリスの庭先のあちこちにこの花を認めて、

「ああ、自分、間違ってなかったんだ。」って、
じんわり、嬉しくなりました。




さて、話を戻しまして。

Kew Gardensのエントランス。



いざエンター。ついに来たのね、本場のイングリッシュガーデンに・・・!という興奮。




覆いかぶさっている木は、黄金アカシア・フリーシアではないかしらん?

先日訪れた蓼科のバラクラガーデン入口にも どどーんと立っていた、あの木。
(バラクラが、このフリーシアを日本に初めて紹介したんだとか。)

 ※バラクラに訪れた時(6月末)の記事はこちら→☆☆☆




まずは



広大な芝生の中に、



エディブル(食べられる)ガーデン。これはフェンネルですね。



農園っぽくなく、しっかり「花壇」になってます。




パーティーでもあるのかな?
と思ってよくよく見ると、



キッチンガーデンの展示でした。一番手前はマスタード。
林檎の木も生えています。

テーブルや食器に、食卓でおなじみのハーブや食材などが。



あと、マリーゴールドとか。

ポタージュガーデン(野菜を、草花や木と混ぜて植えた農園的庭)では、害虫対策などに有益なコンパニオン・プランツとしてよく植えられます。

「SMELL ME!」=嗅いで!って言ってます。




それから、一番古い温室。「Palm House」。ヤシの木が生えてる。





南国ゾーン。



へんな色づけがされた石がところどころに。
たぶん何かのしるし。


そして、



螺旋階段。

上る。



どでかいヤシなどを、上から望める。




どでかい。




降ります。


この歴史的な温室、肝心の建築外観をすっかり撮り忘れ。建築学科出身とは思えぬ失態。そんなことも気づかず、

なにしろすんごい広いこの植物園(132ヘクタール)

とにかく「先を急がねば!」と、広くて長~~~く伸びる道へ。




いろんな木が、どでかい状態で、あちこちに。



ちゃんと手入れされてる。でもちゃんと大きくて、自然体。

これはいちいち勉強になるな~と感心しながら、
けど、早足で。







Folly(フォリー)という、装飾的な建物。あずまや的なもの。よく見る。
17~18世紀によく作られたようです。



ジャパニーズ「Minka」。
こういうのもありました。



木がでかくて、良い。






太くて逞しい。



あれもこれも、美しい。


花も



もっさりしてて、良い。

サントリナ。コットンラベンダーとも呼ばれます。ふわっふわしてて超可愛い。


アジサイが盛りでした。

それに、



ひまわりも咲いていて、



バラも(まあまあ)咲いていて。


夏の初め。
暑いようで暑くないような、寒いような涼しいような、
ベストシーズンでした。



バラのパーゴラ・アーチ。




周遊は続きます。ロングロング。


池。人に動じない水鳥。カモ。



悠々としています。




かっこいい橋。

なにがかっこいいかと言うと、、



笠木が無い!

ルーバー列柱式の手すり。

いや、「手すり」部分が無いから、手すりとは呼ばないや。柵、ですね。

格好良い。




見えてきたのは、



背の高い鉄柱。



上れます。

そして、



樹冠を目の高さで周回できるという、「Treetop Walkway」。

上ったはいいものの、
私、高所恐怖症なので、恐ろしくって恐ろしくって景色なんて見てられるわけもなく、豪速でまっすぐ歩き抜いて
直ちに下りました。何のために上ったんだか。




なにしろ広いので、あちこちに色々、仕込んであります。

仮設のパビリオン。


写真の展示をしてました。




ロックガーデン。



荒野の渓谷的。



なるほどな植栽。
かっこいいわー。勉強になるわー。




うわ~~~。

いいわーー。

ひたすら、そんな感じの感嘆ばかり。



格好良い。







チルドレンは、とにかく可愛い。








温室内のロックガーデン。
サボテン。可愛い。



グラスガーデン。大好き。興奮。萌え上がる。






静寂の風景。

どんな場所も美しい。






なんだかぐっときた風景。



Peaceful.平穏。平和。

こういうのがある生活こそが、一番の贅沢だなあと思います。


そして



野良クジャク!



さすがに、動じない。

改めてみても、奇跡としか思えない、不可思議な羽根模様。

今まで生きてきた中で一番、クジャクに近づいた。






一番ぐっときた木は



この大木でした。

一番古い木でした。





全部は巡りきれない!

しかし、歩き疲れました!

ということで、

レストランで、遅めのランチ!



「Orangery Restaurant」。
修道院っぽい雰囲気のホール。



うめー~~



うめー~~~


いちごになんちゃらクリームチーズをのせて食べるの。



ビバレッジ。要するにドリンク。だけどあえてビバレッジと言いたい雰囲気。

さわやかなひととき♪


あっという間に食べて



食後のアンニュイ。






誘惑の お土産物屋さん。



鉢コーナー。


友人は、


これに決めました。格好良い。



そんな感じで、午後の日中をまるまるたっぷり、満喫。






帰路。再びロンドン中心部へ。





夜、今回の旅に踏み切るきっかけをくれた知人:花咲園芸のTさんと落ち合い、


Pubにて、夕食をご一緒させて頂きました。

Grocester Road(グロスター・ロード)のPub。





何頼んだか忘れちゃったけど(チキンだかのミートパイだったか)、美味しかった。グッド・ボリューム・マッシュポゥティトゥ。


これからどこ行くか、とか、このとき旅程はまだ漠然と(押さえた宿は半分)しか決まってなかったので、色々お話を聞く。

で、車で巡ろうとしてたルートがちょっと無謀(範囲広すぎ)だということも教わりました。

「とりあえずイギリスぐるっと周回しちゃえ」、と、軽く思ってたのです。

とんでもない、広い広い。でかい庭園一個見てたら半日終わるし。


おすすめのガーデンは?と訊ねて、

「Chelsea Physic Garden」という穴場を教わりました。

毎年開かれるChelsea Garden Showの会場から程近いところにある、薬草園というか、実用的菜園だそうな。

とりあえず、翌日まではロンドン滞在予定日。早速明日、そこに行くことに決めました。


そして、


‘事件’は起こったのです・・・。






 >>続く。>>




[2013英国旅:1-1] First London

2014年07月19日 | 英国 -england-
思い出深いイギリスひとり旅(2013.7/20~8/2)から、見事に丸1年(!)経とうとして居ます。

すっかり 満を持し過ぎてしまいましたが、、、

「英国旅行から1周年記念!」と、この際開き直ることにしまして。
これからちょこちょこと、綴り始めたいと思います。

あんなこと、こんなこと、あったのです。

前回までのお話(序章:ベトナム編)は、、
>>[英国旅0-1]無事に?テイクオフの巻
>>[英国旅0-2]ホーチミン・カオスの巻
>>[英国旅0-3]Night in Vietnamの巻

* * *


7月20日 深夜0:35発

ベトナム航空にて、トランジットのベトナムを発ちました。さらばホーチミン。

機内食は結局「SFP = スペシャル・フルーツ・プレート」のまま変更出来ず。

ひたすらフルーツ。朝も夜もフルーツだけの盛り合わせを、頂きました。
運ばれて来るたびに、「ええ、ええ私、フルーツが大好きすぎて、フルーツしか食べたくなかったです!」っていう、意味無い顔芝居までしてました。悔しさを噛み締めて。添えてあったパン(バター付き!)と水の、ありがたさというか、美味しかったこと・・・

隣に座ってたのが、3歳くらいのちびっ子金髪ボーイ。と、0歳児ボーイ on the 特別ベッド。with ママ。
iPadでトーマスを見てました。超愛くるしかったです。



7月20日

London、Gatwick(ガトウィック)空港に到着。早朝7:40頃。

早速、この空港で軽い迷子になりました。空港からの脱出ルートが分からなくて、1Fと2Fを行ったり来たり。

直結してる鉄道のプラットフォームらしきエリア(ヒト気なくて静まり返ってる)に辿り着いたと判ったときの、感動たるや。

現地の友人に電話して、コンタクトできたときの、安堵たるや。

ここまで余裕無くて全然写真撮ってませんでした。

イギリス初写真は、
世界の車窓から!



ロンドン市内に向かう、ガトウィック鉄道。

ヨーロッパの田園地帯っぽい!
LOVELY!ロンドン郊外の田舎の風景!羊はどこかしら?



さっき迷子になりながら、キオスクみたいなとこで買っといたサンドイッチ。
(もちろんイギリス初買い物だったのでドキドキ。使い慣れてないポンドに苦労。)

なんかオーガニックな感じで、純国産で、化学調味料とか全然使ってない感じで、いと好感。



そして、イギリスの鉄道の、大きな車窓から。



This is 初ビックリ。

「木がでかい!」

この後、ロンドンの町に降り立って またビックリすることになるのですが、
あちこちにある木が、いちいち巨大なのです。それ相応に、古木でもあるはず。
だから、樹々の存在感が、どっしりと安らかで、逞しくて、強くて、エネルギーに満ちている。


ロンドンの街路樹。



ロンドンの公園。


でかいでしょ?木が。


日本だと、どこかの山の中に分け入らないとお目にかかれない様な、大きな樹々たちが、
平然と居並んでいる。

ああもうイギリス、大好き! って、一発で惚れたポイントでした。

と同時に、
寸詰まりに短く残酷に伐採されるのが当たり前になっている日本の街路樹事情が、可哀想になったり、そんな文化レベルが情けなくなったり。

主に電線にかからないようにという意図だと思うけども、それにしても残酷な強剪定を毎年繰り返されるのを見るたびに、これはなんとかならないものかと、いつも胸が痛い。



さて。



空港から、あっという間に、市内です。
大きな駅。Victoria(ヴィクトリア)ステーション。

ここから地下鉄に乗り継ぎます。お得なカードだとか、切符の種類がいくらかあって、
ここでも若干ひと苦労。




Victoriaからほど近い、Sloane Squareの友人宅へ。



ただの石畳にも、静かに興奮。
彩りが綺麗~!



ほどなくして、友人宅に到着しました。


おしゃれなブティック系のお店が並ぶ、素敵界隈。


ベトナム在住の友人と一緒に買ってきたお土産を無事渡して

一息 人心地着いたあと、
居ても立っても居られませんから、早速、
レッツ・London観光へ!


ロンドンのバス。有名な、例の、2階建てバスです。
乗りました。


これがバス停。
ロンドン市内を、縦横無尽に走ってるらしい。番号がなんか色々書いてある。

現地在住の友人が居なかったらこんなの、乗り方もわかんないから敬遠してたでしょう。
京都市のバスも何系の何番に乗れば良いんだか、異邦人には謎すぎて難解ですが、ちょうどあんな感じです。





なんか、THE・ヨーロピアンなものが見えて来た。

(この時、すぐそばでなんか事件が起きてた。)




ウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)

※こちらのAbbeyは、ウェストミンスター大聖堂(Cathedral)とは別物です。




人大杉。
入るの断念。





でかい街路樹のある道。



広場の花屋。




ハンギングバスケットの花。Fuchsia(フクシア/フューシャ)、多く見ました。


運良く出くわしました。
馬。


なんかの行進的なもの。




一隊が優雅に過ぎて行った後、



優雅に落とされていった馬糞。

車通りも結構あるこの一般道路、
この後、誰がいつどのように掃除するんでしょうか?

と、少し気になりつつ、バッキンガム宮殿の方へ。




ちょうどウィリアム氏の赤ちゃんが生まれそうなタイミングだったらしく(その時全然わかってなかった)
宮殿まわりには凄いマスコミ陣と観光客が。



ここは入れないので、素通りして、
お隣の公園へ。




St.James's Park。から、そのままつながる Green Parkへと。

鳥がたくさん居る、広大な公園。





リスも居る。普通に居る。




可愛い!
つーか、近い!



とにかく鳥が多い。

大きな池があるからね。



池越しに、バッキンガム。



フラワーゾーン!

多分ここが初の、イングリッシュガーデン。



さすがに綺麗。

思った以上に色々な色の花々が凝縮。





撮る人々。


池もでかい。



木が、やっぱりでかい。

ほんとに、緑が「ちゃんと生きてる」って感じがする。



多国籍。
みんな、めいめい、緑の下、のんびり過ごしてる。
素敵。



市の中心に、こんな広大な、しかもフリーの公園が。素敵。


広大な公園を存分に歩いた後、

グリーンパークの駅から、地下鉄に乗ります。



赤い◎がメトロのサイン。

早速、ガーデンが見たい!ということで、
ちょい郊外の、「Kew Gardens」へ向かいます。



 >>続く。>>

さらば雨月

2014年07月15日 | 徒然 -tzure-zure-

(兆す)



(浮く)



(滲む)




(灼く)


(殺す)




(抱く)


(踊る)


(怒る)


(泣く)




(視る)



(呟く)



(黙る)




(灯る)


(輝く)





(吸う)


(吐く)


(仰ぐ)




(悦ぶ)




(歌う)


(笑う)



(嗤う)




(憶う)



(想う)



(念う)



(惑う)




(  )












6月の終わりの旅~後編~

2014年07月08日 | 旅録 -travelogue-
~信州蓼科高原への旅、後編です。~

ぽつぽつ、雨の降り出したバラクラ・イングリッシュガーデンを発って、




ザンザン強まってきた雨の中。

じわじわ登る山間の道(大門街道)を北にひた走り、向かったのは、

白樺湖でした。



なんと、
湖畔に着いたら、じわじわ、
晴れてきた!

明るいみどり。




綺麗な光景。
神様に感謝。





太いシラカバ。
美しい木。



綺麗な水のうみ。




ぷわぷわ、たぷたぷしてる。

ここで、イギリスの湖水地方が、フラッシュバック。



 ↑
これ!
Grasmere(グラスミア)湖。湖水地方にある大きな湖の、一つ。

ブログに書くために改めて写真を見直したら、まあ別に、すごくそっくり!っていうわけではない。、んだけど、
取り囲む山の、なだらかで低めな感じとかが、何か似てる気がして。

ああ、イギリスー、湖水地方ー~~、って
しばし悶絶した次第。




しばし、ふ~うと、白樺湖を眺める。

その後、沿岸を車でぐるりと一周してから、
今度は山の方を目指したくなり。

気の向くまま、
ビーナスラインという道を、西へ。




振り返り道。
さらば湖。



登り道。

ここでまたしても、イギリスをリメンバー。

ピーク・ディストリクトっていう、イギリス中央あたりの山岳地帯に、何か似てて。



 ↑
これ!
山の感じは、これまたよくよ~く見れば、ちょっと違うんだけど。
草の丈の低い感じとか、やわらかそうな感じとかが、多分、ふんわり重なって。

またもや、くうううぅぅ、、と、恋しさに悶絶した次第。

で、
そうこうしながら着いたのは、



霧ヶ峰。

名前だけは某エアコンでおなじみ、霧ヶ峰。ついに(期せずして)辿り着きました。
ここにあったのか~。
雲が近い!




霧ヶ峰近くの「富士見台」っていう展望休憩所で 信州名物のおやきを頂き



霧ヶ峰の、車山高原っていうところに到達。



そこから、ちょっくらハイキング。




ごろごろ石だらけの道をちょっと上り、

すべりそうな泥道を、どんどん下る。



眼下にある森が、霧ヶ峰湿原の植物群落。


ぺったんこの足袋靴で、全く山の装備をしてない無謀な恰好で、なんとなく始めてしまった山歩き。

なにやら、雲行きが怪しくなって来る。


バラクラや白樺湖で、うまい具合に雨が止んだりしてくれたので、
「おー、神様が味方についてくれている!」なんて、調子に乗った罰が当たったのか、
はたまた「引き返した方が身のためだよ」っていうサインなのか、

下り切って、いざ湿原へ、というところで、
いきなりのどしゃ降りに見舞われました。

大粒のぐしゃぐしゃな雨に、あっという間にずぶ濡れ。木陰に逃げれど、雨宿りにもならず。

神様すみませんとか、頼むからちょっと止めて下さいとか、念じる。

ちょっと小降りになってくれたところで、下って来たドロドロのすべりそうな道を、
引き返す。



川と化した、さっきのドロドロ登り道。



お願いお願い、このままもうちょっと止んでて下さいとかありがとうとかすみませんあと五分だけとか念じながら、

山頂の駐車場にやっとこさ着くと、



雨が止みました。


そして、

峰に霧立ちこめる、霧ヶ峰が。



おーー、美しい。
レンゲツツジの群生の朱色が、映えて美しい。

美しい光景を、ありがたや。
と感謝しつつ、ずぶ濡れの服をぎゅーっと絞って、

バラクラに次ぐ 当初の目的地その2:「温泉」へ、向かう事に。

そうそう、この旅の目的は、とにかく癒されたい、チャージしたい、というものだったのでした。



なんか、お洒落っぽくてだだっ広いのに従業員が居るのか居ないのかみたいな、やばそうな温泉に辿り着きました。
カウンターに誰も居ないしそこらへんにスタッフの気配が無い、みたいな。

しばらくしたら、一人だけ出て来た。

ガラッと開けると、超狭くてただただ四角い、室内浴場。

「失敗したかな」

と思いきや、

露天風呂に出てみると、
いや、大正解でした。

ごうごうと流れる森の中の渓流を見下ろす露天風呂。

それに、全然混んでない。

雨上がりのキラキラした黄昏の光の中、
緑に包まれた空気の中、
透明の温泉パワーをたっぷりチャージ。

人もほとんど居ないので、悠々と、柔軟体操したり、大の字でぷかぷか浮いたり。

たまたま通りがかったけど、素敵な隠れ家的温泉でした。

(ここら辺は当然ながら、全然写真がありません。)



温泉を出ると、
時刻はもう5時。そろそろ帰りを意識し始めなければならない頃合。

旅の締め。

信州そば。

すぐそばに良い感じのおそば屋さんがあったので、直ちに。



SU・TE・KI・・・*



黄緑色のは、茎わさび。濃い色のは、セリ。茶色いのは、わらびだったかゼンマイだったか。



山菜の天ぷらには、なんと、ムラサキツメクサの花!
ふわふわもにゅもにゅして、ほの甘くて、美味しかったっていうか、なんか可愛い食感で、素敵だった!

そんな感じで、
いよいよ、帰り路。





田んぼの中をまっすぐ突っ切る道。
好きな光景。電柱が見えない風景。


またもやなんとなくリメンバー・イギリスの田舎道。



 ↑
これ。
車一台しか通れない、Bというレベルの田舎道。
対向車来ちゃったらどうしよう、とかドキドキしてしまう道。
でも、こんな狭い道でもどんな道でも、ところどころに路肩スポットがちゃんと設けてあり、
紳士なイギリス人は、基本的にちゃんと待ってくれたり、してくれたのでした。

今回ブログに書くために久しぶりにイギリスの写真をちらほら見返したら、もう、
胸がきゅんきゅん締め付けられて、たまんないったら。

あ~~、また行きたい。飛んで行きたい。






というわけで。

いきなりざーっと雨が降ったり止んだり、ていうのとかも、ちょうど訪れた時季のイギリスを彷彿とさせたし、
空気の涼しさとか、晴れたらくわっと暑くなるけどキリッとしてる感じとかも、イギリスっぽくて。

期せずして、イギリス旅欲がビシビシ刺激された、信州蓼科旅だったのでした。





帰りの中央道は、日曜の夜ですもの、やっぱり渋滞。
雨が降ったり、止んだり。夜の雨の高速とか、超ドキドキ。緊張する。

渋滞は、案外、苦じゃない。好きな音楽さえあれば。
3時間ほど 延々歌いながら、楽しく帰りました。




さて。余談。

帰宅して早速食べてみた、バラクラの「バラの花びらクッキー」。



バラの存在がよくわからないくらいバターが濃くて 美味しいクッキーでした。




いつも夏の始まりは、旅したくてたまらなくなるのです。



はあ~~~~~。




6月の終わりの旅~前編~

2014年07月07日 | 旅録 -travelogue-
働きすぎた6月の終わりの、日曜日に。

しっかり休みたくて、
長野・蓼科(たてしな)にある「バラクラ」に行きました。





梅雨空の早朝。府中から軽トラで頑張って、2時間半。

高速運転中は(風にあおられてしまうので)閉め切っていた窓を開けて、クーラーを切ると、

 ぷわ~~~っ*

と吹き込んで来る、澄んだ緑の森の、深い香り。
なんだか久しぶりの、たっぷりした安らかな自然の空気。嬉しさと、「ほっ」が、じんわりこみ上げます。




「バラクラ」到着。



すごいバラのお出迎え。

さて、バラクラとは?


蓼科の山間、森の中にあるイングリッシュガーデンです。
1990年、ケイ山田さんによって開かれた、日本初の本格的英国庭園。
バラだけではなくて、四季折々を楽しめる庭。だそうです。

毎年5月に弊社も出展している「国際バラとガーデニングショウ」で、名前ばかりは聞き知っていました。が、
とうとう初めて、やってきました。


まず出迎えてくれるのが、



今まで見た事もないほど巨木と化した、
黄金アカシア‘フリーシア’。



まばゆい蛍光グリーン!


そもそも、
6月いっぱいまでこつこつ施工していたお庭のお施主様が、「バラクラにあるフリーシアがすごい!」と教えて下さったんです。
それで、「ほほ~う、どんだけすごいのかな~」と思って、いざ来てみた次第。そしたら、
想像を遥かに超えるドデカさで、ほんとに、凄かった。



なるほど、これか~。と。



ああ、イギリス。


およそ1年前に訪れたイギリス。
そして、ブログに書きそびれたまま1年経とうとしている、イギリス。への、恋しい想いを胸に、



長~~~い
物販・お土産ゾーンをくぐり抜け、



いざ、庭へ。





雨上がりの庭。



キラキラした香り。




苔むしたレンガ。



きゅんとしてしまう。




タイミングとしては、「クラシックローズ ウィークス」。
オールドローズが咲き誇っている時季でした。





異次元に浮かぶように、目映いバラ。

バラの香りに満ち満ちて贅沢すぎるバラのアーチトンネル。



パンフレットには、

「バラ園ではありません。四季の植物・景観を楽しむ、イングリッシュガーデンです。」
と断ってある通り、
バラだけじゃなく、色んな樹、花が満ちています。

なにより驚くのは、
あれやこれやの樹々が、どでかい!ということ。



こんなデカくて立派なスモークツリー、なかなか見られません。
よく使うジューンベリーも、初めて見る太さ。初めて見るデカさ。

感動でぷるぷる。



素敵な色の取り合わせを見つける喜び。

逞しい樹々の生きる、森の中の空気を味わえる喜び。






カナカナカナ・・・って、周りを囲む森から、夏の虫の歌声が響く中。




東京ではもう終わってしまった花たちが、まだ咲いて居たり。

はたまた、
昨日の大雨で、瑞々しく散っていたり。





嬉しいな~、嬉しいなあ~

って、久しぶりのホリデイらしさを噛み締めながら。









明るい森から、翳る森へ。








蓼科らしい、白樺の森。


「ああ、これ、イギリスでも見たなー」っていう



ばかでかすぎるグンネラとか。



睡蓮とか。



東京ではどうにも失敗しがちなゼラニウムとか。




ああ、石積み。細かな随所で、リメンバー・イギリス。


そして、



やっぱり、バラ。
むせるほどのバラの香りが、たっぷり立ちこめるガゼボ。



よくよく見ると、ざっくり誘引してあるフェンス。


そして、



青空。




ひとしきり周遊したところで、お昼時。



外の庭を見下ろすテラス席にて、
スコーンと紅茶セットを頂きました。

優雅タ~イム。

そういえばイギリス行った時、一度もやらなかった、こういう優雅なティータイム。



そうこうしていると、バスツアーの団体客が来て、じわじわ混み出しました。

潮時かな。と、いうことで、

もう一息、たっぷり吸い込んで、
退去。



ところで、
「バラクラ」って、一体なんの略称なんでしょうか。
パンフレットの表紙にも、普通に「BARAKURA」とだけ書いてあるんです。


私、
「薔薇クラブ」の略かなんかかと思って「なんだそれ」なんて、失礼ながらあんまり格好良くないわ~なんて、思ってたんですが、

違いました。



「バラ色の暮らし」
の、略だったんです。



それを初めて知って、
「えっ、、、、素敵!」と、惚れ直したというか、見直したというか、
私間違ってました今まで大変失礼ご無礼つかまつりました、と、頭を垂れる思いでございました。

バラ色の暮らし。うん、いいですね。理想。素敵なコンセプトですね。



ちょっと欲しくなった寝転びクマの群れを尻目に。


駐車場に戻ると、それを見計らったかのように、
雨が降り出しました。

けっこう、ザーッ!て。


あらあら~、と思いながらも、とりあえず次、がんがん行ってみようと、
蓼科高原の雨降る登り道を、ひた走ります。



 ~後編へ続く。~


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