歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

熱帯の森~宮古島旅9~

2012年10月06日 | 宮古島 -miyakojima-
シーサー買って、宮古そば食べて、お土産も買って、

さあ、次は、どうしましょうか?



けっこう 行き当たりばったりな流れで来ていた、この旅。
肝心の社長は、ここらへんでパーティーを離れ、先に東京へ戻ってしまいました。

宮古島シロウトのみんな、「う~ん、さてさて、どうしましょうか、、。」と、ちょっと困って、
じゃあまた、ビーチに行きましょうかねえ、、と、ぼんやり決める感じになったところで、


私、
『個人行動するタイミングがあったら行ってみたい。』と、唯一 狙っていた場所があったので、
そこでひとり下ろしてもらえるか、提案。

それは、



植物園。

植物に興味ない人にとっては、ただ暑い炎天下を歩き回されるばかりの苦行になること必至なので、
遠慮気味だったんですが、

調べてみれば、伝統工芸の体験コーナーだとか、色々あるみたい。と判明し、

「じゃあ、みんなで立ち寄ってみましょうか?」って、なりまして。



行きました。

熱帯植物園。

入場無料。

さっそく、



植物のトンネルです。

ブーゲンビリア*




入ってみたら、



わーー!トックリヤシ!トックリヤシだよ、トックリヤシ!!

って、
ここら辺から、わたくし“独り” 内心密かにドキがむねむね、テンションはうなぎ登りで、

アレを見てキャーー!コレを見てもキャーー!

って、
秒単位でみるみる 発狂 so highなアドレナリンフルバースト状態になっていったわけですが、

当時のmaxテンションを再現すると ちょっと大変なことになるので、
当時の2%くらいに絞って、粛々とお送り致しますが、



たまんないわけです。もーー。


ガイラルディア・・!だとか。
知っているものがあれば、あああこんなところで出会えたね(感嘆)、って。


池!
石!
石積みの池!


流れ!

だとか。


盛り上がるわけです、何を、どっから見ても。

すでに独り駆け足で、あっちへウロウロこっちへスタスタ、
挙動不審です。
もう、さっさと、独り、目の前にどどーんとある森に飛び込みたいわけ。


で、
ここでは 各自がめいめい自由に過ごすため、
「制限時間は、1時間ね」
という取り決めが為されました。

了解、
そうと決まれば、一秒たりとも悠長に出来ないわけですから、もう、勇んで山野に駆け込んで行くわけ。




デイゴ並木(キャーー!!)を駆け抜け、


どでかい熱帯の植物に、ほげーーー!って目を見張ったり、


クロトンが!あの観葉植物のクロトンがこんなにフツーに!、とか、


強い影色にさえ時めき、



普段ちっとも興味ない虫にさえ、わー、でけーー!と感動してみたりして、
キャメラを向けたりするわけ。

で、

鬱蒼とした森に、喜び勇んで駆け上って行くわけ。




森に入ると、血湧き肉踊る。



森の中の道を、ずんずんずんずん。



でかい葉っぱに燃え。




入り組んだ檻のような梢にうっとり。



影に きゅん。



クロトン!きんもー!



クロトンが当たり前に生えてる山道ってどんなだよー!って、
“独り” 心の中でぶつぶつトゥィッティングしながら、盛り上がりながら。

心の中で、うふふとかほくそ笑んでるわけ。
森に入るとだいたいそうなるから、できれば独りになりたいわけ。
あぶねーから。



森の濃厚な空気を、いっぱい吸い込みながら。





絡み合いながら、光の中へ飛びゆく蝶のカップル。
ひらひら。白く差し込む光に、螺旋を描いて、ひらひら。




あれも、これも。
やっぱり本州の森とは全然違う。




とにかく、でかくて、
なんだか強い。



ざっ、ざっ、ざっ、

歩みを進めるたびに、

ガサガサガサ!ザサッ!

と、

いろんなものが、散って逃げてゆく。
ぴょんと跳ねる。葉っぱが揺れる。茂みに飛び込む。隠れたつもりになって、こっちをじっと見ている。

その正体は、

虫やら、鳥やら。
その音ばかりが、聞こえます。

一番びっくりしたのが、

ドダドダドダッ!!



クジャクでした!4羽くらいで居た。でかかった。
(ちょっと写せた。)

日の当たるハイキングロード上に固まって居た彼ら、
近づいて行く私の足音を察知するや、
バーーーーっ!と方々に逃げて、

「ゲーーーーッ!ゲーーーーッ!」みたいな、なんかのサインなんでしょうね、
お互いに鳴き声を発しながら、

ドダ、どだどだだ、って、逃げて行きました。






森には、本当に色んなものがあり、



小さなものはどこまでも小さく、

その微細な細胞の奥の奥を突き詰めるかのように、じーーーとその有様を見詰めて行けば、



小さな、最小単位の細胞の粒の中に、
むしろ、大いなる、壮大なシステムがあって、
宇宙みたいに、ぐわーーーっ!と、手に負えないほど膨らんで、見えて来る。

ミクロコスモスの中の、マクロコスモスを、感じるのです。

密教的に言うところの、曼荼羅(マンダラ)。

なんのこっちゃ、上手く言えなくてあれですね。意味分かんないでしょうけども。



とにかく、
森には、無数の生命がひしめいていて。
無数の生命が、複雑に係わり合って、ひとつの森の生態系を、形作っている。

全にして個、個にして全。

虫や花や葉、菌、土、それぞれはそれぞれに、どこまでも「永遠の単体」。
と同時に、
全体で、ただ一つそこにある「森」という“個”のかたちを、為している。




「全にして個、個にして全。」っていうのは、
マイ・バイブルでもある「ナウシカ」(漫画原作版)で学んだんですけども。




この森では、長らく図鑑の写真だけで見知っていた


この花。サガリバナと、とうとう出会えました。

衝撃でした。



他にも、見るもの触るもの、いずれも生命力あふれていて、
楽しい。


ヤシ。



ガジュマルの気根。やばい。




光が強いから、
影がまた、濃くて、
強くて、
美しい。



ハイビスカス(赤花)。

花の美しさは言わずもがな。







深く深く。



どんどん人気が遠ざかる。


たまに、空のすきまがあると、



飛行機が見えて、
感傷的な気持ちになる。





あ、
ガマ。(洞窟)

沖縄のガマは、(思い切り端折って言うと)ちょっと怖いスポットなので、
不用意に近づかないように。



宮古島は、(本島にはわんさかある)戦争の傷跡が、あまり見当たらないな、
と思っていたけど、

この植物園の森の中には あちこちにこうしたガマが ぽかっと、ありました。
そして、
自決跡の碑とか。やっぱり、ありました。

本島ほど沢山じゃなかったけれど、
戦争の重い傷跡は、この楽園のような島にも、ありました。


鬱蒼とした、森の中の、影の中に。





では そろそろ、
明るいところへ戻りましょうねー。




植物園の縁には、
伝統工芸の体験館が、点在しています。




明るい下界。



甘い色。


ほっと、人心地。




宮古上布(じょうふ)という、歴史的な特産品の、織物コーナー。

これを藍染めする体験コーナーもありました。


ところで、
自分が独り 森を巡っていた頃、



ちっちゃな子たちは、



馬に乗ったり、



松ぼっくりを拾ったり、
していたそうです。
(photo by 各mama)



貴重なる可愛い瞬間を、見逃しちゃったな。まーいいけど。


馬に乗った少年は



かき氷。いちご。ビッグ。練乳がけ。

自分は、



紅芋ソフト。
ソフトクリームマシーンで、ぐいいんと巻いて行くお店のお姉さんに、
少年は「、、すごいですね、、」って、素直に感動、感心していました。

ああ、この真っすぐさ、、。






一時間、経ちました。



さー、では、出発です。

ところで、そういえば、
もうひとりのちっちゃい子は、というと。。。




やっぱり食べてた!

ほんと、食いしん坊!まさにアニマル!
(なんか、餌付けされてるみたい。)




もう、狙ったら、じーっと見てるの。

本能。純粋。アニマル。





さて、
次に向かうところが、いよいよ、
この旅のラストスポット。締めです。


締めは、ビーチです。


いざ。





ラスト・ビーチへ。





~~~~続く~~~~








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