時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(165) 台地を利用した建築物

2009年08月18日 07時11分33秒 | 現在の中の過去
 天王寺動物園と環状線の間の坂を東の方へ上りきると・・・

(2009年3月10日撮影)

 天王寺の駅ビルが見えてくる。この駅ビルも最近は…

(2009年7月31日撮影)

 改修工事が行われていた。
 駅名どおり天王寺区に駅はあるが,区の中でも南の端の阿倍野区との境界付近になっている。
 駅から歩道橋で…

(2009年8月17日撮影)

 近鉄の駅と連絡はしているが,こちらは完全に阿倍野区にあるためか…

(2009年8月17日撮影)

 駅名は阿部野橋となっている。区名の表記は阿倍野であり,使用している漢字が子他なる。もともとは阿部野とも書いたことの名残のようだ。それにしても多くの言語が使われた看板だ。
 西口改札口。

(2009年8月17日撮影)

 終着駅なので,改札を抜けると全てのホームに上下移動なく行くことが出来る。

 横には近鉄百貨店の本店もあり,地下にも改札口がある。
 この駅ビル,詳細は忘れたが,○○一の高さになる高層ビルにする計画があるらしい。

 この駅ビルの横の阿倍野筋には…

(2009年8月3日撮影)

 阪堺電車の始発駅もある。こちらも所在地は完全に阿倍野区と思われるが駅名は天王寺駅前となっている。道路中央ののりばへは歩道橋か地下街からつながっている。
 ホーム。

(2009年8月3日撮影)

 阪堺の駅には珍しく窓口が設けられている。

 近鉄と阪堺の間の歩道橋の下を見ると…

(2009年7月22日撮影)

 石ででこぼこが作られている。
 この目的はホームレス対策らしい。阿倍野再開発地区を抜ければ,釜ヶ崎であるし,天王寺公園付近にも路上生活者の姿はよく見られる。

 この地下には市営地下鉄の「天王寺駅」もある。区の境界にある駅であるにもかかわらず,市営地下鉄にしてはシンプルな駅名だ。谷町線の隣駅は「四天王寺前夕陽丘」という素晴らしい長さだが…
 御堂筋線のホームがJRと近鉄の間の道路の下付近なのに対して,谷町線は阿部野橋を北に行った商店街の下あたりに駅があるようで,駅内部の乗り換えには相当の地下移動がある。御堂筋線はここで折り返しの電車があってホーム数も多い。さらに歴史が古いためか電灯も少し変わっている。

(2009年6月27日撮影)

 写真は淀屋橋駅のものだが,これと同じような電灯が使われている。

 歩道橋の上から北の方を見てみる。

(2009年8月17日撮影)

 道路が阿倍野橋でJRの線路を越えている。ここあたりに谷町筋と阿倍野筋の境界があるようだ。
 少し左手の方に目をやると…

(2009年8月17日撮影)

 天王寺公園や新世界が見える。
 橋の上から線路を見てみる。

(2009年3月10日撮影)

 環状線と大和路線の重複する部分であり,線路の数も多い。左端に金網で隔てられた線路がある。これが廃線になった南海支線の跡らしい。
 天王寺駅のJRのホームからMioの方を見ると…

(2009年8月1日撮影)

 駐車場がある。ここにかつては南海のホームがあったようだ。そのことからかMioの運営会社に南海が出資しているようだ。

 JRの駅構内。以下,中央改札口の高さを1階と表記。

(2009年7月30日撮影)

 阪和線の1~9番ののりばには改札を抜けて上下の移動なく行ける。
 9番ののりばの脇を見ると…

(2009年4月8日撮影)

 下に下りる階段があり,そちらにも大和路線と環状線のホームがある。
 上の写真の9番のりばの真下が…

(2009年8月1日撮影)

 下にある11番のりばに停まる電車の線路となっている。
 ホームの高さの違いを別の場所から見てみると…

(2009年7月22日撮影)


(2009年8月1日撮影)

 ホームの位置の違いはもともと別の鉄道会社によって運営されていたことに起因するらしいが,そうとはいえ,よくこんな複雑な建築物を考えたものだなと思わされた。

 中央改札口だけでなく,東側にも線路を越える通路は設けられている。1階の丁度ホームの高さが変わる付近。

(2009年8月1日撮影)

 そのまま1階のホームにつながる道,階段を下ってホームにつながる道,階段を登って1階にある線路を越えて別のホームに下る道があり,複雑だ。
 写真右側の階段を登り,改札内では一番高い場所と思われる場所へ。

(2009年8月1日撮影)

 ホーム番号の色が塗り分けられている。ただ,その色が何を意味しているのかは分からなかった。下の方のホーム同じように路線カラーというわけではなさそうだ。
 東側の通路の1階にも改札口がある。その東口の改札口のある建物。

(2009年7月23日撮影)

 周りの建物が高いだけに,かなり小柄な建物に見える。
 写真右手に通路があり,線路を越えて天王寺区側に行くことができる。


(2009年7月22日撮影)

 駅の上を渡っていくことになる。
 同じ高さある阪和線のホームの手前まで来ると…
 
(2009年7月22日撮影)

 坂になっていて今度は線路の下を通ることになる。
 どんな計画で作られた道か分からないが,駅の真中を抜ける道路という道路も珍しい。
 大和路線のホームの東側から阪和線のホームの方を見てみると…

(2009年8月9日撮影)

 間に道路を隔てるせいかかなり遠くにあるように感じる。
 
 この駅自体,上町台地を切り崩して作られたようだ。電車を使うと台地を上っている気はしないが,道路を通ると坂になっているので,台地の存在を感じることができる。

 駅のスタンプ。

(2009年8月1日撮影)

 四天王寺とともに名水が描かれている。
 それとの関連性は分からないが東口の地下には湧水があるらしい。一般人は入れない場所なので,井戸は見ることはできなかったが,その湧水を利用した施設を見ることができた。

(2009年8月16日撮影)

 東口改札付近のトイレの洗浄水だ。しかし,排出されると書かれていると湧水も汚く感じられてしまうのは気のせいだろうか?きれいな水であればトイレには使えないのかもしれないが…

(2009年8月16日撮影)

 小便器内を水がずっと流れている。
 少し気になったのは,小便器がセンサー付きのたいぶ新しい型であることだった。
 この駅の北口も含め,大阪市のJR駅のトイレは,全面改装ではなく,部品だけ変えたようなものが多い。

 写真は野田駅のものだが,もともとボタンが付いていたのを付け替えて,センサーで洗浄できるようにしたような印象を受ける。こんなトイレが多い中で,センサーの必要のない水が常時流れる便器に限って新しいものというのがよく分からなかった。もともと,湧水を利用する予定がなかったとかそういう理由だとは思うが…

 台地の傾斜を利用したとはいえ,こんな複雑な駅の設計をよく考え付いたものだなと夜の電車の待ち時間に駅内を見ていて思わされた。(この駅には何度も行って入るのだが,この駅で乗り降りをしたことはまだ1回もない。)