時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(159) 8月6日といえば…

2009年08月06日 03時41分55秒 | 現在の中の過去
  「8月6日は何の日?」と尋ねられた場合,返ってくる答えは広島原爆投下がほとんどだろう。しかし,鹿児島市周辺では別の答えが返ってくる割合も高くなると思われる。地元では8月6日になると,必ずといっていいほど「8・6水害」という言葉を聞く。集中豪雨により起こった水害のことで,自分自身も家に帰ろうとしたのが数分遅れていれば,川の氾濫で帰宅できなかったという経験をした。これまでにも竜ヶ水五石橋の記事でこの水害の影響については触れた。今回は「名越」地区を取り上げたい。

とりあえずしゃしんがあがったのでこうかいします。ぶんはようすをみていれます。8月8日文章追加。

 国道3号線沿いにある名越のバス停。

(2009年3月26日撮影)

 ここは,理科の教科書にも掲載された場所で,道路が陥没した場所だ。

 現在は諏訪滝公園となっている。

 国道とこの公園の間には水路があり,有刺鉄線つきの金網で囲まれている。

(2009年3月26日撮影)

 公園には狭い通路を渡って入る必要がある。

 公園の奥には…

(2009年3月26日撮影)

 一部高台になっている場所がある。この奥を現在の甲突川が流れている。

 その高台から国道の方を見てみる。

(2009年3月26日撮影)

 国道と公園の間が開いているのが分かる。

 公園内の案内板の災害前,災害後,復旧後の地図を比較してみると,この公園一帯がシラスが削られ,陥没し,甲突川の河道となってしまった場所のようだ。

 公園の奥から現在の甲突川の様子を見る。
 上流の方。

(2009年3月26日撮影)

 河道の蛇行を改良し,落差18.5mの箇所に魚道つきの多段式落差工を設置したと案内されている。

 下流の方。

(2009年3月26日撮影)

 こちらも落差が大きいように思える。

 公園の高台から階段と反対側を見てみる。

(2009年3月26日撮影)

 ところどころ崩壊している箇所が見られるが,蛇行していたときはここも川だったと思われる。

 国道からも見えづらく,気付きにくい場所にあるが,災害の爪痕を感じることのできる場所だ。


☆ 関連シリーズ
【遡上・甲突川】の記事一覧
その1(15)その2(393)その3(543)その4(612)
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五石橋(16)諏訪之滝公園(159)