ユラーナ Ulana - A bridge between Japan and Overseas Countries

龍神由美のブログ。江戸の面影を残す川越に、先祖代々300年住んでいます。私の川越暮らしを綴ります。

郷土資料解読講座~「三芳野名勝図絵」その後~

2012年07月03日 | 歴史
先週の土曜日、川越市立中央図書館主催の「郷土資料解読講座~『三芳野名勝図絵』その後~」という講座に行って参りました。

80名定員でしたが、会場は、年配の方たちでいっぱいでした。講師は、埼玉大学名誉教授、鎌倉女子大学教授でいらっしゃる山野清二郎先生。

テキストは、先生の手書きによる7枚にも及ぶB4の紙でした。明治33年に戸泉近長(といずみ・ちかなが)という方が書いた『増補参考 三芳野名勝図絵続編』からの抜粋。

「三芳野名勝図会」は、享和元年、名主・中島孝昌が書いたもので、こちらは、山野先生が「校注 武蔵三芳野名勝図会」という本を出されており、史料として一級品であることは、明白ですが、戸泉近長という人物による「~続編」は、「どこから持ってきた文章を書いているのか、よくわからず、読む際には注意が必要」、ということでありました。

しかしながら、明治になってからさほど月日が経っていない時期に、お城の様子や、旧い町名が列記されており、先生の解説をお聞きしながら史料を目で追う作業は、とても楽しかったです。

「南大手広小路の南ハ竪久保町といふ。南ハ清水町なり。井戸名水なり。故に町の名とす。城主の茶の水に用、常に蓋をして人の汲事を禁ず」などというあたりは、我が家の近くのことであり、面白く読みました。

こういった一流の大学教授による講義は、普通は、学生でないと受けられないというのは、非常に残念ですが、このような機会を市が作ってくださって、感謝です。

学生時代に、もっと漢文や古文や歴史に力を入れていたらな、と今頃になって思いますが、何事も、遅すぎるということはない、とどなたかがおっしゃっていたので、これから、こういう機会がまたあれば、積極的に参加したいと思います。

それにしても、参加者の方たちの平均年齢は、75歳を超えていたのではないかしら、と思いました。皆さん、とてもご熱心でした。90パーセント以上が男性でした。

そして、2時間の授業を一度の休憩をはさむことなくしてお話しくださった、山野先生に感謝申し上げます。どうもありがとうございました。


ユラーナ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お葬儀 | トップ | 草むしり、そして、ヒオウギ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歴史」カテゴリの最新記事