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ユラーナ Ulana - A bridge between Japan and Overseas Countries

龍神由美のブログ。江戸の面影を残す川越に、先祖代々300年住んでいます。私の川越暮らしを綴ります。

大正時代の職人との対話

2011年12月30日 | 日本文化
家の書院窓の障子の張り替えをしました。

大正時代の職人(指物師<さしものし>と呼ぶのでしょうか)の仕事は、とても細かく、障子を剥がす度に驚きます。





木工用ボンドなど無い時代、細い木と木の組み合わせは、すべて切り込みを入れることによって成り立っているのです。

築90年を超え、紛失してしまった箇所もあります。今回は、障子を剥がした時点で、ボロッと落ちてしまった箇所に木工用ボンドをつけて、修復を試みました。障子を張り、乾けば、そのまま、木と木が付いてくれるかもしれません。

直すのも根気が要る仕事なのですが、直しながら、ああ、昔の職人さんは、何を思いながら、この仕事をしたのだろうか、と思いました。あるいは、まるっきり何も考えないで仕事したのかもしれない・・・とも思いました。

私は、障子を張るときは、何も考えません。というか、考えられません。ひたすら張ることに徹し、自分と障子が一体化したような感じすらします。

昨日は、廊下の2間(4枚)と2間(4枚)を張りました。

今日は、トイレの窓(4枚)、床の間と仏間の間の襖障子の4枚、書院窓の3枚、玄関の小さな障子2枚を張りました。

去年のブログを読み返してみたら、去年は、母が仏間と床の間のお掃除をしてくれたことがわかりました。今年は、それも望めないような状況となってまいりました。

日本家屋に住むということは、とても大変なことです。昔は人手があったから何とか家を維持できたと思いますが、昨今の状況だと、とても大変ですね。

両親が年老いているということをしっかりと認識しなければ、と自分に言い聞かせて、しかし、それを認めたくない自分がいて、今年は暮れようとしています。


ユラーナ
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お正月飾り

2011年12月28日 | 日本文化
今日は、28日。ようやくお玄関のお掃除も終わり、お正月飾りをいつものように熊野神社に買いに行きました。

この数年、お値段は据え置き。



今年もお玄関にこのようにしてお正月飾りを飾ることが出来て、ほっとしました。

居間の神棚には、松飾り。我が家では、輪飾りとご幣もします。

川越氷川神社に、お氷川さまのお札をいただきに行ったところ、神主さんが、お札を三宝に乗せ、五十鈴というのでしょうか、金色のきれいな鈴がたくさんついたもので、お札の上をしゃらしゃらしゃら、としてくださいました。

例年ですと、巫女さんが、お札を単にくださるだけでしたので、来春は、何か佳いことがありそうな、そんな有難さを感じた今日でした。

夕方、お花屋さんに行き、床の間に活けるお花とご仏壇にお供えするお花をいただいて来ました。

床の間に活けるお花の木のものは、庭の南天を使うことにして、黄色い菊、百合、フリージア、白い小菊を選びました。

段々、お正月をお迎えする準備が整って来ました。

明日からは、障子張りをする予定です。


ユラーナ
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神棚のお掃除

2011年12月27日 | 日本文化
本日は、居間のお掃除をいたしました。居間に神棚があるのですが、これが一間の大きさなのです。神棚自体は、そこまで大きくないのですが、そこに載っている神棚を下ろし、お掃除するのは、かなり大変です。

我が家は、浄土真宗であり、最近になって、「浄土真宗では神棚は要らない」ということを聞きましたが、そうは言っても、大正時代に家を作ってくださったご先祖さまが神棚を作られたわけだし、今になって、神棚は廃棄処分、という無謀なことはできようもありません。

毎年のことですが、事前に町内の回覧板を通して、お札の申し込みをいたしました。

お札のお祀りの仕方ですが、ある神社さんにお伺いいたしました所、次のようなご回答をいただきました。

「一般に(神棚を含めて)家内の大掃除を終えたところで、新しいお札を神棚に祀り、古いお札を神社に納めます。その時、古いお札を神社に納めてから、新しいお札を求めることにすると、その間”神棚にお札が無い”状態になりますので・・・先ずは、新しいお札をお祀りして、新年に古い”お札を納めながら初詣”をする方が多いようです」

仏壇や神棚のないお家が減って、いろいろな慣習が廃れつつありますが、何らかのご参考になれば幸いです。


ユラーナ
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年末の大掃除を始めて

2011年12月26日 | 日本文化
年末の大掃除を始めました。会社勤めしていると、なかなか今の時期にスタートというわけにもいきませんが、今は、自由の身であるので、自分で自分のスケジュールを立て、それに沿って行動するようにしています。

今日は、南に面した表の廊下と北の廊下の硝子戸を拭きました。北の硝子戸にはサッシが入っていますが、表は、昔のままに、古い戸に硝子が入っています。今どき、あまり年末の大掃除をする人も減っているのか、サッシになってしまっているのか、はたまた、大掃除はこれからなのか、世間様は、しーんとしていて、私が硝子を拭く音だけがガタガタと響き渡って、ちょっと恥ずかしかったです。

それから、台所のお掃除をしました。油汚れ用のマジックリンを使ったら、すっかり汚れが落ちました。中段の梯子を使い、台所の天井を拭く私は、まさに曲芸団のように見えたはず。

両親は年老いてしまい、ほとんど何か頼むことが出来なくなってしまいました。大正時代に建てられた家をひとりで大掃除するには、あまりにも大変なのですが、今年も残すところあと5日。出来る限り頑張りたいと思います。

キムラヤさんに頼んでいた障子紙も買って来ました。「これ全部貼るんですか?」と訊かれましたので「出来る限り」と答えました。

銀行に振り込みに行くときに、町を散策していらっしゃる方を見かけて、不思議な感じがしました。皆さん、お掃除はいつもきちんとなさっていて、きっとお家はきれいなんでしょうね。

私は、年末とお盆は、子供の頃から遊ぶことは許されず、遊びたい盛りにずっと家のことをさせられて来ました。今はもう遊びたいという気はしません(当たり前ですか)。逆に、何とか家をきれいにして、新年を迎えたい、お盆を迎えたいという気持ちでいっぱいです。

年末年始も働かなくてはならないという世の中になってまいりました。日本の良い風習がどんどん廃れてしまって寂しい感じもいたしますが、私は出来る限り私流でまいりたいと思います。

明日は、居間の大掃除をする予定です。今日、イトーヨーカドーで「クリックル ハンディ伸び縮みタイプ」という製品を見つけました。プラスチックの棒を伸ばすと95センチにもなるのです。天井のゴミを落とすには最適です。明日も頑張るぞ!


ユラーナ




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植木屋さん

2011年12月16日 | 日本文化
植木屋さんが3日間来てくれて、庭がすっかりきれいになりました。



椛の赤も少し残り、風情があります。

植木屋さんは、「お茶はいりません」と言ったけど、初日は、3時に珈琲を出しました。美味しそうに飲んでくれました。2日目は、2人で来てくれたので、2日目と3日目には、お茶菓子やポットに入れたお茶、珈琲、剥いたリンゴなどもお出ししましたが、手をつけてくれました。

植木屋さんがほっと一息ついた頃合いを見計らって話しかけると、木の様子などがわかりますし、植木屋さんも家人が何を望んでいるのかわかって、双方にとって、よいコミュニケーションとなると思います。

植木屋さんは、木と会話しながら仕事をしているんだなぁ、と思いました。

そして、仕上がった松や椛を見ると、植木屋さんは、芸術家だなぁ、とつくづく思います。巨大なオブジェですよね、生木の。

究極の華道ではないでしょうか。


ユラーナ
コメント (2)
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