中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

自殺は馬鹿げているか

2008-05-25 09:22:48 | 身辺雑記
 ある男性タレントが自分がパーソナリティーを務める深夜放送の番組で、最近頻発している硫化水素自殺に関して「そんなアホが死んだら別に俺はええねんけど」と発言してインタネット上で問題になったという記事を読んだ。

 当該の放送局によると彼はこの発言に続けて、自殺する行為自体がばかげているという趣旨の話をしており、発言の一部だけを取り上げ、ねじ曲げられて報道されていると言い、彼が所属する事務所は、硫化水素自殺についての「死んだらアカン」という意見表明と思うと言っているそうだ。
 
 「そんなアホが死んだら・・・」と言ったのだとしたら論外のことだが、「自殺する行為自体がばかげている」と言うことにも抵抗感を覚えるし、それがどうして「死んだらアカン」という命の尊さを訴えている意見表明ということになるのか。局や事務所の取り繕いだろう。

 私は、自殺はやはり好ましくない痛ましい行為だと思うので是認はできない。近頃の子どもや若者のように、死というものを何か身近のようなことに思って、簡単に自殺したり、仲間を募って集団自殺するようなことは何とかならないものかと思う。しかし自らの命を絶とうという行為に至るまでには、その人間にしか分からない深い心の闇があるのではないか。例えばサラ金の暴力的で執拗な取立てにさらされた場合、あるいは重い病にかかって心身ともに疲れ果てた場合、また働き盛りでリストラにあった場合、激しく陰湿なな苛めにあった場合などで、生きていくことに望みをなくして死を選ぶということを、第3者が軽々しく自殺する行為は馬鹿げていると非難したり、命を粗末にするのはよくないと説教したりすることはできないのではないか。ましてアホ呼ばわりなどは、傲慢極まりない発言だ。人の悩みや苦しみ、その結果としての死を他人事のように軽々しく考えるから、そのような心無い言葉が出るのだろう。

 タレントと呼ばれる人間の中には、ちょっと人気が出ると男女を問わず尊大で、横柄な物の言い方、放言をする者がいる。自分の活動の範囲に留まって謙虚にしていればいいものを、周囲からちやほやされると何か大物のような気分になり、自分の言うことに過剰な自信を持って、いろいろなことに得意げに口を出す者がいる。とりわけ傍若無人さや毒舌を売り物にしたりする者は、そのようなことを面白がる世の風潮に乗っかって、自分の言うことはすべて正しいと思い込んでいるように思える。そのような輩はどんなに自分を大きく見せても所詮は小者に過ぎない。


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1 コメント

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自殺仕掛け人 (もやし)
2008-05-25 23:17:23
昨年の暮れに、若年の友人が相談に乗って欲しいというので、聞いてみると彼の妹が、占い師に「来年貴方は自殺する」と言われたそうであり、年末になってくると、妹さんが恐怖状態になってしまったようだった。何という酷い占い師かと、私もさすがに怒りを抑えられなかった。何の故があってそんなことを予言したのか、これでは呪いの人形を仕掛けるのと同じであり、人を死に追いやる行為だと思った。何とか理解させて落ち着かせることは出来たが、人によっては一生涯のトラウマになることもある。
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