ご機嫌公論

フリーランスのライター兼編集者・ロイ渡辺のBLOG。
締め切り間際に更新されていても、それはあくまでも「息抜き」。

ブーム再び?

2006-09-10 04:59:24 | Weblog
実は……なんて大げさなことでもないのだけど、オレは落語が好きなのでありました。

小学生の頃、何でだかマイブームが訪れ、寄席に通えばいいものを興津要の分厚い上下巻の古典落語定本なんぞを買い込み、
ゲラゲラ笑っていたのでした。
この頃から、まずは文字、という性向だったのですねぇ。

長じてライターとなり、「東京かわら版」の以前の編集長と知己を得たり、
立川談志師匠を取材する機会があったり、春風亭昇太さんにお目にかかる機会があったりと、
比較的落語に触れるような出来事もありつつ、でもブームは再燃しませんでした。

先だっての名作『タイガー&ドラゴン』で再燃するかと思いきや、やっぱり何だか決定打に欠けたり。

ところが、です。
さすが生の威力はスゴイ。
金曜に、お仕事の関係で立川一門会なる落語の会に足を運ぶ機会があり、
そこで「お、来たか?」ってな具合になってきました。

心の底からとにかく楽しくて……というよりも、
「あぁ、そうか、落語ってこうだった!」と思い出した感じに近かったのです。

「火焔太鼓」「居残り佐平次」「風呂敷」「千早振る」などなど、
古典のネタが本筋に関係無いところでちらりとでてきて、知らなくても楽しめるし、知っていればもっと楽しい、のが落語だったことを再認識。
つまり、ひとつの噺を聞いて楽しむだけでは完結しない、そういう楽しさを提供してくれるのが落語なんです。

どうもちょっと火が点いたらしく、
落語初体験の同行者に生半可な蘊蓄を垂れてしまったり(この人は聡明な上に心が広い)
したのだけど、これを機会にちょっと「生の落語」に触れてみようかな、と。

子供の頃はできなかった寄席通いも、今ならできるかも。
お誘い、お待ちしています(笑)。