代替エネルギー分野は、今大きく動き出しているようです。それだけ、昨今の石油情勢が深刻だということでしょう。前回、「ニゲロンパ」さんからコメントいただいたニュースです。
ホンダ、バイオマスからエタノールを製造
http://response.jp/issue/2006/0914/article85920_1.html
ホンダとRITE(地球環境産業技術研究機構)が開発したのは、特殊な細菌を用いて、「ソフトバイオマス」といわれる素材からエタノールを作る技術です。今までバイオマス・エタノールというと、サトウキビやトウモロコシといった可食植物からのものがほとんどだったのですが、これで稲わらや葉、茎の部分からエタノールを作れるようになったのです。
エタノールを代替燃料、もしくは燃料電池の水素源として使う際の利点は、燃焼前と後では、大気中の二酸化炭素の量が変わらない(カーボンニュートラルという)ことです。バイオエタノールの中にある「炭素」は、もともとは大気中の二酸化炭素だからです。
バイオマスについては、いずれ独立のコーナーでかなり詳しく論じるつもりです。ご期待ください。
さて、燃料電池の話を続けます。
●前回の記事で、燃料電池には、「廃棄物が出ない」「温暖化を招かない」といった利点があるという話をしました。抜けていたメリットを付け加えると、「総合エネルギー効率が良い」「分散型電源に適する」という点が上げられます。
燃料電池は、一般的な発電方法のように、タービンを回すという過程がないため、エネルギー変換に伴うロスがかなり少ないということです。また、ユニットを小さくすることが可能なので、必要な場所で必要な電気を作ることもできます。燃料電池は熱を発生するので、これを使った暖房・給湯(コジェネレーション)も容易です。
この利点を引き延ばすと、大規模な発電設備や送電線、変電所が不要になりますから、災害やテロによって電気がストップする危険が減るということにもつながります。まあ、そこまで行くにはかなりの時間がかかるでしょうが・・・。
夢の話ばかりしていてもしかたがありません。今回は、燃料電池がいまだに「実用化」しない理由について説明します。
燃料電池を買いたい!と思う人もいるかもしれませんが、実はもう販売しています。例えば、●こちらと、●こちらのリンクをご覧頂くと、電源としてすでに「実用化」されています。
しかし、上記リンクを見てみると、何か気づきませんか?
そう・・・値段が明記されていないんですね。もしかして、これは「値段を書くと客が逃げる」ということなのでしょうか?
そこで、リンク先の会社さんに電話で問い合わせてみました。
どうやら、「実用的」と考えられる1キロワットの出力を出すための据え置き型のユニットで600万円前後かかるそうです。家庭用電源として3~4キロワットは必要になるのですが、それを365日出すというのは難しいようですね。
しかも、水素ボンベが必要で、1本の充填に5000円ほどかかるそうです。これだけで、私の自宅の電気代を超えています。(笑)
なんじゃそりゃ、高すぎる!!と思うのは当然ですが、どうしてそうなってしまうのか、燃料電池が電気を作るまでの過程を追いかけてみましょう。
燃料電池は、水素と酸素の酸化還元反応によって電気を作る発電装置です。前回も出しましたが、下のように作用しています。
くせ者なのは、燃料になる「水素」の方です。
水素は宇宙で一番多い元素なのですが、実は単体で自然界に存在していません。だから、水素が入った化合物から、水素だけを取り出さなくてはいけません。これを「改質」といいます。
また、水素は気体ですから、放っておくと消えてしまいます。それを何らかの形で「貯蔵」しなくてはいけません。さらに、それを「流通」させる仕組みも必要です。
つまり、燃料電池に使われるまでに、改質→貯蔵→流通(販売)という過程があるわけで、それぞれに問題があります。水素を燃料とされると困る連中(石油業界や、その御用学者)が、あげつらうものでもあるので、詳しく説明しておきます。
まず、「改質」ですが、ここでの一番の問題は、二酸化炭素を出すような方法では意味がないということです。つまり、天然ガスから水素を取り出しても、結局大気中の二酸化炭素は減らず、温暖化防止という燃料電池の目的から外れてしまうことになります。(政治的リスクの回避だけならばそれでもいいのだが・・・)
ところが、水素原料として安価に入手できる「メタンガス」の処理に、画期的な方法が編み出されました。「メタン直接改質法」がそれです。
北の大地からクリーン水素 北海道・別海町
http://www.sankei.co.jp/eco/news/2004/11/02-2.html
家畜の糞尿から燃料を作れて、しかも二酸化炭素を出さないという画期的な方法です。家畜の糞害というのは、結構深刻な問題になっているのですが、需要の限られている堆肥にするよりも、水素源にする方がプラスになるはずです。
そして、同じく水素原料である「エタノール」からの改質についても、解決の目処は付きました。従来あった水蒸気改質法の確立に加え、二酸化炭素を出さない改質法を、またもや日本人が開発したからです。
週間機械技術
http://www.machine.or.jp/news/latest.html
(以下引用)
第62号 2006年08月18日 (中略)
<新エネルギー> CO2発生せずに、エタノールから水素製造
東京農工大学亀山秀雄教授らは、エタノールから二酸化炭素(CO2)を発生させずに燃料電池向けの水素を製造する装置を開発した。水素を発生させるための触媒層にCO2の吸収剤を付着させることで実現した。CO2を除去する装置が不用となるため、水素の製造コストを低減できるとのこと。5年後の実用化を目指す。
(引用以上)
次に、水素の「貯蔵」ですが、今までは水素ボンベに高圧圧縮水素を詰めるやり方が一般的でしたが、水素は引火性が高いので、かなり危険だと言われてきました。
しかし、これも「有機ハイドライド」の開発でかなり前進しました。
産業技術総合研究所・有機ハイドライドについて
http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol05_01/p20.html
何だかよくわからない方も多いと思いますが、要するに「水素を液体に入れて持ち運べるようになった」ということです。ガソリンみたいに、燃料電池自動車に「給水素」できてしまうわけです。しかも、使った有機ハイドライドは完全に再利用が可能です。
このように見ると、水素供給の問題は、もはや「流通」の段階だけということになりそうです。この「流通」をどう克服するかは少し難しい問題なので、先に燃料電池自体の問題を見ておきましょう。
酸素と水素の反応時に、エネルギーの一部が消費され、理論電圧に対して電圧降下が生じることがあります。これを「不活性電極」といい、この現象をほっぽらかすと必要とする電力が得られません。それをクリアするために、燃料電池にはッ「触媒」が用いられています。
また、燃料電池で最も汎用性の高いと言われている高分子固形型(PEFC)では、その名の通り水素イオン(プロトン、H+)を燃料極側に通すための「高分子電解質膜」が必要です。
この「触媒」と「電解質膜」は、燃料電池ユニットのコストを押し上げている最大の元凶だと言っても過言ではありません。
まず、「触媒」ですが、当然ながら、電気を通すと溶けてしまうような金属では話にならないわけで、溶けない(イオン化傾向が低い)金属を使います。実用化しているリン酸型燃料電池(PAFC)も、その一歩手前の高分子固形型も、その触媒に「白金」を使っています。
白金の価格は●こちらのリンクでわかりますが、1グラム=約4300円です。金よりも高いです。モリブデンやパラジウムなどと同じ、レアメタルだと思ってもらえばいいでしょう。
そこで、現行の燃料電池では、粒子状にしてカーボンブラックという素材の表面に散りばめるという方法で資源を節約しています。粒子にした方が、接触面が大きくなり、触媒効果が増すからです。
そうはいっても、本格普及となれば燃料電池ユニットの数も膨大になるわけで、白金の確保が重要になってきます。
一番良いのは白金に変わる触媒の開発ですが、イオン化傾向が低い金属というのはどれも高価なので、なかなか難しいでしょう。
次に、「高分子交換膜」ですが、白金ほどでないにしろ、これもかなり高価です。フッ素交換膜は量産ができず、かといって炭化水素をもちいた交換膜は寿命が話にならないくらい短い・・・と、素材ごとに欠点を抱えています。
幸い、この分野は技術革新で何とかなる分野ではあります。今度は、東京工業大が頑張っているようです。
炭化水素系電解質膜の劣化を抑えて安価な燃料電池を実現へ
http://www.titech.ac.jp/tokyo-tech-in-the-news/j/archives/2006/07/1154304000.html
上のような交換膜なら、材料が安価なために、かなりのコストダウンが期待できます。実用化まで後一歩でしょうが、良い傾向です。製造工程が簡易化して、量産ができれば、もう怖いものはありません。
ここまでに見てきたような技術革新は、おそらく燃料電池がどこかで本格的に導入されれば、加速度的に進むことでしょう。そうだとすれば、本当に残された問題は、
「水素の供給システム」
「触媒の貴金属」
そして、なにより、
「一般人にも手の届くコストの実現」
ということになりそうです。ここをどういう風に解決していくのか、細かい問題点なども踏まえて、次回述べたいと思います。
ホンダ、バイオマスからエタノールを製造
http://response.jp/issue/2006/0914/article85920_1.html
ホンダとRITE(地球環境産業技術研究機構)が開発したのは、特殊な細菌を用いて、「ソフトバイオマス」といわれる素材からエタノールを作る技術です。今までバイオマス・エタノールというと、サトウキビやトウモロコシといった可食植物からのものがほとんどだったのですが、これで稲わらや葉、茎の部分からエタノールを作れるようになったのです。
エタノールを代替燃料、もしくは燃料電池の水素源として使う際の利点は、燃焼前と後では、大気中の二酸化炭素の量が変わらない(カーボンニュートラルという)ことです。バイオエタノールの中にある「炭素」は、もともとは大気中の二酸化炭素だからです。
バイオマスについては、いずれ独立のコーナーでかなり詳しく論じるつもりです。ご期待ください。
さて、燃料電池の話を続けます。
●前回の記事で、燃料電池には、「廃棄物が出ない」「温暖化を招かない」といった利点があるという話をしました。抜けていたメリットを付け加えると、「総合エネルギー効率が良い」「分散型電源に適する」という点が上げられます。
燃料電池は、一般的な発電方法のように、タービンを回すという過程がないため、エネルギー変換に伴うロスがかなり少ないということです。また、ユニットを小さくすることが可能なので、必要な場所で必要な電気を作ることもできます。燃料電池は熱を発生するので、これを使った暖房・給湯(コジェネレーション)も容易です。
この利点を引き延ばすと、大規模な発電設備や送電線、変電所が不要になりますから、災害やテロによって電気がストップする危険が減るということにもつながります。まあ、そこまで行くにはかなりの時間がかかるでしょうが・・・。
夢の話ばかりしていてもしかたがありません。今回は、燃料電池がいまだに「実用化」しない理由について説明します。
燃料電池を買いたい!と思う人もいるかもしれませんが、実はもう販売しています。例えば、●こちらと、●こちらのリンクをご覧頂くと、電源としてすでに「実用化」されています。
しかし、上記リンクを見てみると、何か気づきませんか?
そう・・・値段が明記されていないんですね。もしかして、これは「値段を書くと客が逃げる」ということなのでしょうか?
そこで、リンク先の会社さんに電話で問い合わせてみました。
どうやら、「実用的」と考えられる1キロワットの出力を出すための据え置き型のユニットで600万円前後かかるそうです。家庭用電源として3~4キロワットは必要になるのですが、それを365日出すというのは難しいようですね。
しかも、水素ボンベが必要で、1本の充填に5000円ほどかかるそうです。これだけで、私の自宅の電気代を超えています。(笑)
なんじゃそりゃ、高すぎる!!と思うのは当然ですが、どうしてそうなってしまうのか、燃料電池が電気を作るまでの過程を追いかけてみましょう。
燃料電池は、水素と酸素の酸化還元反応によって電気を作る発電装置です。前回も出しましたが、下のように作用しています。
くせ者なのは、燃料になる「水素」の方です。
水素は宇宙で一番多い元素なのですが、実は単体で自然界に存在していません。だから、水素が入った化合物から、水素だけを取り出さなくてはいけません。これを「改質」といいます。
また、水素は気体ですから、放っておくと消えてしまいます。それを何らかの形で「貯蔵」しなくてはいけません。さらに、それを「流通」させる仕組みも必要です。
つまり、燃料電池に使われるまでに、改質→貯蔵→流通(販売)という過程があるわけで、それぞれに問題があります。水素を燃料とされると困る連中(石油業界や、その御用学者)が、あげつらうものでもあるので、詳しく説明しておきます。
まず、「改質」ですが、ここでの一番の問題は、二酸化炭素を出すような方法では意味がないということです。つまり、天然ガスから水素を取り出しても、結局大気中の二酸化炭素は減らず、温暖化防止という燃料電池の目的から外れてしまうことになります。(政治的リスクの回避だけならばそれでもいいのだが・・・)
ところが、水素原料として安価に入手できる「メタンガス」の処理に、画期的な方法が編み出されました。「メタン直接改質法」がそれです。
北の大地からクリーン水素 北海道・別海町
http://www.sankei.co.jp/eco/news/2004/11/02-2.html
家畜の糞尿から燃料を作れて、しかも二酸化炭素を出さないという画期的な方法です。家畜の糞害というのは、結構深刻な問題になっているのですが、需要の限られている堆肥にするよりも、水素源にする方がプラスになるはずです。
そして、同じく水素原料である「エタノール」からの改質についても、解決の目処は付きました。従来あった水蒸気改質法の確立に加え、二酸化炭素を出さない改質法を、またもや日本人が開発したからです。
週間機械技術
http://www.machine.or.jp/news/latest.html
(以下引用)
第62号 2006年08月18日 (中略)
<新エネルギー> CO2発生せずに、エタノールから水素製造
東京農工大学亀山秀雄教授らは、エタノールから二酸化炭素(CO2)を発生させずに燃料電池向けの水素を製造する装置を開発した。水素を発生させるための触媒層にCO2の吸収剤を付着させることで実現した。CO2を除去する装置が不用となるため、水素の製造コストを低減できるとのこと。5年後の実用化を目指す。
(引用以上)
次に、水素の「貯蔵」ですが、今までは水素ボンベに高圧圧縮水素を詰めるやり方が一般的でしたが、水素は引火性が高いので、かなり危険だと言われてきました。
しかし、これも「有機ハイドライド」の開発でかなり前進しました。
産業技術総合研究所・有機ハイドライドについて
http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol05_01/p20.html
何だかよくわからない方も多いと思いますが、要するに「水素を液体に入れて持ち運べるようになった」ということです。ガソリンみたいに、燃料電池自動車に「給水素」できてしまうわけです。しかも、使った有機ハイドライドは完全に再利用が可能です。
このように見ると、水素供給の問題は、もはや「流通」の段階だけということになりそうです。この「流通」をどう克服するかは少し難しい問題なので、先に燃料電池自体の問題を見ておきましょう。
酸素と水素の反応時に、エネルギーの一部が消費され、理論電圧に対して電圧降下が生じることがあります。これを「不活性電極」といい、この現象をほっぽらかすと必要とする電力が得られません。それをクリアするために、燃料電池にはッ「触媒」が用いられています。
また、燃料電池で最も汎用性の高いと言われている高分子固形型(PEFC)では、その名の通り水素イオン(プロトン、H+)を燃料極側に通すための「高分子電解質膜」が必要です。
この「触媒」と「電解質膜」は、燃料電池ユニットのコストを押し上げている最大の元凶だと言っても過言ではありません。
まず、「触媒」ですが、当然ながら、電気を通すと溶けてしまうような金属では話にならないわけで、溶けない(イオン化傾向が低い)金属を使います。実用化しているリン酸型燃料電池(PAFC)も、その一歩手前の高分子固形型も、その触媒に「白金」を使っています。
白金の価格は●こちらのリンクでわかりますが、1グラム=約4300円です。金よりも高いです。モリブデンやパラジウムなどと同じ、レアメタルだと思ってもらえばいいでしょう。
そこで、現行の燃料電池では、粒子状にしてカーボンブラックという素材の表面に散りばめるという方法で資源を節約しています。粒子にした方が、接触面が大きくなり、触媒効果が増すからです。
そうはいっても、本格普及となれば燃料電池ユニットの数も膨大になるわけで、白金の確保が重要になってきます。
一番良いのは白金に変わる触媒の開発ですが、イオン化傾向が低い金属というのはどれも高価なので、なかなか難しいでしょう。
次に、「高分子交換膜」ですが、白金ほどでないにしろ、これもかなり高価です。フッ素交換膜は量産ができず、かといって炭化水素をもちいた交換膜は寿命が話にならないくらい短い・・・と、素材ごとに欠点を抱えています。
幸い、この分野は技術革新で何とかなる分野ではあります。今度は、東京工業大が頑張っているようです。
炭化水素系電解質膜の劣化を抑えて安価な燃料電池を実現へ
http://www.titech.ac.jp/tokyo-tech-in-the-news/j/archives/2006/07/1154304000.html
上のような交換膜なら、材料が安価なために、かなりのコストダウンが期待できます。実用化まで後一歩でしょうが、良い傾向です。製造工程が簡易化して、量産ができれば、もう怖いものはありません。
ここまでに見てきたような技術革新は、おそらく燃料電池がどこかで本格的に導入されれば、加速度的に進むことでしょう。そうだとすれば、本当に残された問題は、
「水素の供給システム」
「触媒の貴金属」
そして、なにより、
「一般人にも手の届くコストの実現」
ということになりそうです。ここをどういう風に解決していくのか、細かい問題点なども踏まえて、次回述べたいと思います。
幸い、海に囲まれ、メタンハイドレードがいくらでも海中に眠っているのですから、LNGに続いてまたもや最先端をいくことになるかもしれませんね。
こんな素晴らしい研究しているのに、日本は孤立だの未来がないなどつまらんことばかり書き立てるマスゴミくんは困りモンですよね。若者に希望があれば国は明るく豊かになります・・はい。
今回の記事では、燃料電池のエネルギー源としてメタンとエタノールを紹介していますが、私は水素を直接製造する方法が、将来はメインになると考えています。
アメリカでは、ブッシュ政権の旗振りのもと、原子力で水素を得る研究が進んでいるようですが、環境先進国日本では、別の方法で水素を得る研究が進んでいます。
私が調べた範囲で有望そうなのは、以下の二つの方法です。
1)東京工業大学 堂免教授の光触媒で、水から水素を製造する
http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/02doumen/index.html
2)カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村教授と東京理科大学の大川和宏助教授の共同研究による、光で水素を電気分解する
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E4%BF%AE%E4%BA%8C
なにせ水から水素を作るのですから、周囲を生みに囲まれた日本にとって、最大の資源となるでしょう。
実用化されるのは10年以上未来の話でしょうが、これで中東情勢に一喜一憂しなくてもよい社会が実現できるかもしれません。
発言は修正できませんので、読んだ方は文の意味を読み取っていただけるとありがたいです。
それから、光で水を電気分解する方法について、より詳しい説明の記事を紹介します。
『窒化物半導体による水からの水素製造』
http://www.jst.go.jp/erato/announce/20051026.html
あくまで素人の見方ですけど。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20040906303.html
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20031203301.html
次に、中東で原油が精製される過程で膨大な水素が発生しており、この水素を用いた燃料電池により、水の生成とエネルギー確保を同時に行うことだ。
<参考>
http://www.afforestech.com/a/pamphlet.pdf
水素の貯蔵・運搬技術である、市川教授が開発した有機ハイドライドを用いた『中東湾岸諸国における国内農業および工業の発展に向けて』
「バイオ樹脂を用いた灌漑計画は、中東の国内産業を育てるより包括的な計画に組み込まれました。石油精製所から排出される水素を使って、燃料電池で発電し、その電力で国内工業を育てると同時に、そこから産出される水を灌漑に使おうという計画です。この計画を湾岸協力会議(GCC)加盟国向けに説明するPDF本とフラッシュを作成したので、本サイトでも公開することにします。」
http://www.j-energy.co.jp/cp/release/2002/20021218_1.php
「燃料電池にその燃料である水素を容易に貯蔵・供給する方法として有機ハイドライドが注目されています。有機ハイドライドは,水素を有機化合物と反応(水素化反応)させて液体化した物質で,触媒を介することで容易に水素だけを取り出して供給することができます。定置用,車上搭載用,モバイル用の燃料電池に応用可能で,二酸化炭素排出を伴わない画期的な燃料電池用液体燃料です。有機ハイドライドから水素を取り出したあとの液体は,再度リサイクルして使用することができます。」
次回も頑張りますので、ぜひご覧ください。
>>cse_ri2さん
今回アルコールをメインにしたのは、バイオマスとのコンビネーションを考えているからなんです。
水の電気分解は、エントロピー増大の法則の逆を行っているので、相当後になるだろうと思っていたら、意外と技術ができてきているんですね。海水もいいですが、いろいろ混ざっているので、淡水を蒸留した方が日本の場合は楽かもしれません。どちらにしろ、日本に不利になることはないでしょうね。
>>神無月さん
本文でも紹介しましたが、プラチナ(白金)は細かい粒にしているようです。薄く伸ばすと、伸ばした面だけしか燃料と接触しないからです。
プラチナは効果ですが、避けては通れない問題ですね。これについては、次回詳しく述べようと思います。
>>江田島さん
相変わらず一歩先をいっていらっしゃる。
燃料電池はエネルギー変換における制約がないので、産油国でも優位性がありますね。触媒の問題も、高温運転の溶融炭酸塩型燃料電池であれば問題がありません。このタイプは、火力発電所の機能を代替出来る優れものです。
「世界史における~戦略」でも、またこの話題が出てくるかも知れませんね。楽しみにしています!
欧州を水素化するにはこれしかありません
離島振興に使えませんかね?動力付のメガフロートと組み合わせれば、島の住人の雇用にもつながります。