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未来世紀ブラジル

2006-01-20 22:52:28 | 映画 マ行
DVDで、出演:ジョナサン・プライス/ロバート・デ・ニーロ/キャサリン・ヘルモンド/イアン・ホルム/ボブ・ホスキンス/マイケル・ペリン/ピーター・ボーガン/キム・グライスト/チャールズ・マッケオン/脚本:テリー・ギリアム/トム・ストッパード/チャールズ・マッケオン/製作:アーノン・ミルチャン/監督:テリー・ギリアム/作品『未来世紀ブラジル』を観ました。

●ストーリー
20世紀の情報管理が強化されたこの国では、絶対的な権力を情報省が握っており、これに反発する爆弾テロ事件が社会問題となっていた。

クリスマスの夜、情報省の役人が叩き落としたハエがタイプライターに落下し、タイプ中の爆弾テロの容疑者の名前がタトル(Tuttle)からバトル(Buttle)に変ってしまい、無実のバトル氏が連行され罰せられてしまう。

このバトル氏の不当な逮捕を目の当たりにした、上の階に住むジル(キム・グライスト)は情報省まで抗議に行くのだが、全く相手にされず追い払われてしまう。

その頃、情報省記録局員のサム(ジョナサン・プライス)は夢の中で銀色の羽根をつけたヒーローになり、大空を飛び、美女と出会う夢を見ていたのだが、上司のカーツマン局長(イアン・ホルム)に電話で起こされ慌てて情報局へと出勤する。

この時、受付で抗議に来ていたジルをみかけたサムは、彼女が夢に出て来た美女にそっくりだった事に驚くと同時に一目惚れしてしまうのだったが……。

●感想
情報で管理され混沌とした近未来の世界観が良く出来ており、『12モンキーズ』に繋がる作品のように思いました。

『ブラザーズ・グリム』では少しスベった感のあるテリー・ギリアム監督ですが、この作品を見せられると才能のある監督だと認めざるを得ない見応えのある内容でした。

能力やコネがありながらも、出世を望まず、平凡な業務に満足している情報省記録局員のサムが夢の中で出会った美女にそっくりな女性・ジルに恋をしてしまい、彼女が罰せられるのを救う為に無茶な行動に出てしまい、転落の道を辿るというシュールな内容なんですが、先の展開が全く読めないのでいつしか目が離せなくなってしまいました。

サムの夢と実社会とのギャップが面白く、夢の内容も美女のいる楽しいものから化け物や黄金の鎧武者が現れる暗いものへと変化して行く様子が実際の彼の立場とリンクしているのも良く出来ていると思いました。

また、忘れた頃に出て来る爆弾テロリストをロバート・デ・ニーロがさり気なく演じているのも見所です。

●採点
私のこの作品に対する評価は75点です。

不安感を誘う近未来の世界観が気に入ったので、この点数にしましたが、ちょっと中だるみを感じさせる部分もあったので、「もう少し短くてもいいかな~っ」て思いました。

まぁ、それでもテリー・ギリアムらしい個性的なデザインの衣装や乗り物のがたくさん出て来たので楽しめましたけど。

特に、サムの母親のハイヒールを逆さまにした様な帽子やサムが乗る1人乗り用の車、情報省の装甲車、受付ロボット等が混沌とした世界観の中にピッタリはまっていた様に思います。

と言う訳でこの作品は、他人に無関心な人々の管理された近未来社会を観てみたい方と夢で見た理想の人に実際に出会った事のある方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、上流階級の役人にも係わらず女性に恋した為に道を外してしまったサムの姿とライブドアの社長として注目を浴びながらも金に恋した為に犯罪者に成り下がってしまった堀江貴文の姿が少しダブって観えてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。



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