酔いどれ反省会

反省出来ない人の反省文

僕、何やってんだろう...

2015年10月04日 23時59分11秒 | 日記
「僕、何やってんだろう...」

普段生活していく中で、こう思うことは多々あると思います。

「今までの人生で『自分、何やってんだろう』と思ったのってどんな時ですか?」

そう質問されたらあなたはどう答えるでしょうか。

僕と言えば、忘れもしない高校生のころの話。

あれはそう、秋も深まり、学生服の上にもう一枚上着が必要だな、という季節。

男子校に通っていた僕は、特に部活に打ち込むでもなく、学校、塾、自宅、という生活だった。

休日に「一緒に遊ぼうぜ!!」というアクティブさもなく、そのような友人もいないため、

高校時代の休日と言ったら、ひたすら自宅で映画を観ていた。

両親が映画や音楽が好きだったので、その影響であれこれ観たり聴いたりしていた。

音楽だと、ビートルズ、ボブ・ディラン、ビリー・ジョエル、クイーン、スプリングスティーン等を聴き、

映画は、黒澤、小津、キューブリックにウッディ・アレン、トリュフォーにフェリーニ、ベルイマン、

その他ハリウッドのクラシック映画などを観まくっていて、何というか、一言でいうと、カッコつけてた。

「え、タイタニック?だせぇぜ」みたいな。そういう、メジャーをとにかく嫌う時期だったと思う。

そんな、うぶでカッコつけな男子高校生が、ある時、友人から映画のタダ券をもらったのです。

それで学校終わり、一人で映画を観に行った。

その時、地元の映画館で上映していた映画は「X-MEN」と「オータムインニューヨーク」だった。

「X-MEN」はみなさんご存じでしょう。「オータムインニューヨーク」は、

リチャード・ギアとウィノーナ・ライダーによる、せつないラブストーリー。

当時の僕は「メジャーな映画なんか観ねえ!」という、ようわからんプライドがあり、「オータムインニューヨーク」を観たのです。

プレイボーイな中年男性(リチャード・ギア)と、余命宣告された無垢な少女(ウィノーナ・ライダー)の恋物語。

恋愛など知らない、ちん毛もまだ生えそろわない精子臭い男子高校生が、ようわからんプライドだけで選んだ大人のラブストーリー。

なんも考えずに「X-MEN」を観て、「うぉおおお!すげーすげーー!!」って思ってりゃいいものを、

ウィノーナ・ライダーと付き合ってるのに、他の女性とセックスをしてしまったリチャード・ギアが、

言い訳として、夜空に響き渡る大声で「ただのセックスだ!意味なんてない!!」っていう映画を観てね、何を思えって言うんでしょう。

観終わった僕は、何がなんだかわかりませんでした。

その日は金曜で、映画館を出たら、僕の高校の、若くてキレイな英語の女性教諭が、同僚だったか覚えていませんが、女子と2人で歩いていて、「あ…こ、こんばんは」とか挨拶をしてすれ違い、もちろんそれだけで家に帰りましたが、冬も近い、肌寒い帰り道、

「僕、何やってんだろう」

この時ほどこう思った事ないですね。あの時の「僕、何やってんだろう」があるから、今でもこうして踊ったりなんだりしてるのかもしれませんね。

今でもたまに「僕、何やってんだろう」って思うけど、あの時の「僕、何やってんだろう」に比べてら、屁みたいなものですからね。

まだまだいけます。僕はまだまだこれからです、って思えます。

自分の今まで人生、隅から隅まで無駄なんて一つもない。全部バカでくだらなくてつまんなくてどうでもいい、愛すべき人生なんだなって思います。

今後も、もっともっとバカでくだらなくてつまんなくてどうでもいい人生をおくっていきたいですな。本気で。思い切って。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする