先日、大学の先輩であって、今やバリバリITマンのKさんと下北沢で飲んだ。
駅前で待ち合わせをし、二人で下北の街をフラフラする。二人とも「決定」という言葉の無い国出身なので、たいてい店を決められず延々フラフラするハメになるのだが、今回はすぐに店が決まる。そして二人で肉を焼きつつガフガフと酒を飲み、お互いの近況などを報告し合う。最近いろいろと盛りだくさんの生活なので、近況報告だけでそれはもう酒が進む。そして「生活に艶を!!」という話に、今回もやっぱりなる。
K「齢30にもなろうという男二人が、こんなところで向かい合って肉焼いてぐちぐちぐちぐち…こんなんでいいのか!!」
俺「スカスカっすよ。俺らスカスカっすよ!!」
「バーに行こう」。どちらからともなくそういう話になる。もはやアラサー、いい大人として「バー」なるものに慣れていないようでは話にならない。「話」とはどんな話か。もちろん「艶」的な話だ。
早速ケータイで下北のバーを調べようとしていたKさんは、「は!!」と言ってすぐにケータイを閉じる。「どうしたんですか?」という俺に対してKさんは言う。
「調べるなんて大人じゃない。フラッと見つけたところにフラッと入る。これこそ真の大人としてのバーの楽しみ方じゃないか!!」
この時のKさんがどれほど大きく見えたのかは想像に難しくないだろう。でぃだらぼっち。早速会計を済ませて店を出る。が、当然「バー」なるものの経験などほとんど無い二人だ。店を出た瞬間、迷子である。
俺「ば、バーってどんなとこにあるんですかね?」
K「ろ、路地裏、とか?」
もはやイメージは「笑ゥせぇるすまん」である。とりあえず「路地裏探索」が始まった。歩けど歩けどチェーン店居酒屋か古本屋しかない。そして
俺「あ、そう言えばこっちの道入ったことないですね」
Kさんも「そう言えば」と言うので入ってみる。ラーメン屋だったり串焼屋などがあり、その先のビルの3階にバーらしき店を発見する。何だか古びたビルの3階から漏れる毒々しい色の光。それを二人でしばらく眺めてから、Kさんがポツリ、
「も、もうちょっと探そうか…」
俺は「はい」と答え、二人は路地裏から出る。こ、恐かったのです。
Kさんの部屋は下北から歩いて帰れるのだが、なんとKさんの帰り道の途中に、バーがいくつも軒を連ねる「バー通り」があると言う。「最初から言ってくださいよ~!!」と言うと、ただ、あまりにも上級者向けの店ばかりで、「上級者通り」とKさんは呼んでいるようだ。歩いて行くと、なるほど、どこもかしこも、なんと言うか、狭い中に人がひしめき合い、イスも無いようなところに座って語らっているじゃありませんか。む、無理だ。普通に無理だよあんなところに入るの。入れそうな店を見つけるも、
俺「あ、ここなんか行けそうじゃないすか?」
K「ここ普通のメシ屋だよ」
もはや何が「バー」なのか、自分たちはどこに行きたいのかわからなくなってきた。
K「ここの靴屋ステキだよね。便所スリッパとか売ってそうで。」
もはや完全に目的を見失っている。そして「上級者通り」を抜けてしまった。
俺「ゴール、ですね…」
K「ゴール、だね…」
もちろん何一つゴールなどしていない。そして上級者通りを抜けて、黙々その先を歩き続ける。
K「このまま歩くと俺の部屋行っちゃううけど」
「大人になろう」と言ってバーを探していたはずが、最終的にはKさんの部屋でスーパーファミコンをやるという、「子供より子供になる」という結果になった。
「バー」…、何度口に出して言ってみても馴染まない。まずは言い慣れる事からかな。「クロノトリガー」。馴染む~。
駅前で待ち合わせをし、二人で下北の街をフラフラする。二人とも「決定」という言葉の無い国出身なので、たいてい店を決められず延々フラフラするハメになるのだが、今回はすぐに店が決まる。そして二人で肉を焼きつつガフガフと酒を飲み、お互いの近況などを報告し合う。最近いろいろと盛りだくさんの生活なので、近況報告だけでそれはもう酒が進む。そして「生活に艶を!!」という話に、今回もやっぱりなる。
K「齢30にもなろうという男二人が、こんなところで向かい合って肉焼いてぐちぐちぐちぐち…こんなんでいいのか!!」
俺「スカスカっすよ。俺らスカスカっすよ!!」
「バーに行こう」。どちらからともなくそういう話になる。もはやアラサー、いい大人として「バー」なるものに慣れていないようでは話にならない。「話」とはどんな話か。もちろん「艶」的な話だ。
早速ケータイで下北のバーを調べようとしていたKさんは、「は!!」と言ってすぐにケータイを閉じる。「どうしたんですか?」という俺に対してKさんは言う。
「調べるなんて大人じゃない。フラッと見つけたところにフラッと入る。これこそ真の大人としてのバーの楽しみ方じゃないか!!」
この時のKさんがどれほど大きく見えたのかは想像に難しくないだろう。でぃだらぼっち。早速会計を済ませて店を出る。が、当然「バー」なるものの経験などほとんど無い二人だ。店を出た瞬間、迷子である。
俺「ば、バーってどんなとこにあるんですかね?」
K「ろ、路地裏、とか?」
もはやイメージは「笑ゥせぇるすまん」である。とりあえず「路地裏探索」が始まった。歩けど歩けどチェーン店居酒屋か古本屋しかない。そして
俺「あ、そう言えばこっちの道入ったことないですね」
Kさんも「そう言えば」と言うので入ってみる。ラーメン屋だったり串焼屋などがあり、その先のビルの3階にバーらしき店を発見する。何だか古びたビルの3階から漏れる毒々しい色の光。それを二人でしばらく眺めてから、Kさんがポツリ、
「も、もうちょっと探そうか…」
俺は「はい」と答え、二人は路地裏から出る。こ、恐かったのです。
Kさんの部屋は下北から歩いて帰れるのだが、なんとKさんの帰り道の途中に、バーがいくつも軒を連ねる「バー通り」があると言う。「最初から言ってくださいよ~!!」と言うと、ただ、あまりにも上級者向けの店ばかりで、「上級者通り」とKさんは呼んでいるようだ。歩いて行くと、なるほど、どこもかしこも、なんと言うか、狭い中に人がひしめき合い、イスも無いようなところに座って語らっているじゃありませんか。む、無理だ。普通に無理だよあんなところに入るの。入れそうな店を見つけるも、
俺「あ、ここなんか行けそうじゃないすか?」
K「ここ普通のメシ屋だよ」
もはや何が「バー」なのか、自分たちはどこに行きたいのかわからなくなってきた。
K「ここの靴屋ステキだよね。便所スリッパとか売ってそうで。」
もはや完全に目的を見失っている。そして「上級者通り」を抜けてしまった。
俺「ゴール、ですね…」
K「ゴール、だね…」
もちろん何一つゴールなどしていない。そして上級者通りを抜けて、黙々その先を歩き続ける。
K「このまま歩くと俺の部屋行っちゃううけど」
「大人になろう」と言ってバーを探していたはずが、最終的にはKさんの部屋でスーパーファミコンをやるという、「子供より子供になる」という結果になった。
「バー」…、何度口に出して言ってみても馴染まない。まずは言い慣れる事からかな。「クロノトリガー」。馴染む~。