潤いたくて…

また部屋で一人、酔っ払って記憶を失う。毎晩毎晩「メメントかよ!!」という日々に、心はカサカサと音を立てて渇いていく。しかし一人で記憶をなくすって、寂しさの極みじゃなかろうか。ま、今更か。。

先日仕事帰り、あまりにも腹が減っていたので、９９ショップに立ち寄って「ドライフルーツ」を買ってみた。初めてですよ。ドライフルーツなんか買うの。食べませんよ、普段ドライフルーツなんて。でもね、俺もそろそろ小腹を満たすのに、ドライフルーツなどというオシャレな食べ物を選択しなきゃいけないような年齢なんです。どうせ部屋に帰れば、記憶をなくすほどに飲み食いするわけだから、「腹減った」っちゃパンやおにぎりを買って食べててはデブまっしぐら、という話なんです。
そういう意味でオシャレを受け入れなきゃいけない年齢なんですよ。なんか健康にも良さそうだし。ドライフルーツ。ドライフルーツを買うのって、キャラメルマキアートを注文するのと同じくらい恥ずかしいですが、そんなＯＬな食べ物を食べなきゃいけないんです。ＯＬにならなきゃいけないんです。ＯＬにはなれないんです。そういう訳で買って食べてみたわけですが、

う～…甘い。。

当たり前だが、甘い。和でも洋でも、甘いものは嫌いじゃない。が、この和でも洋でもない、どストレートな「糖!!!!!」っつう甘さ。何と言えば良いのか、うん。いらない。結論として、「俺の人生にドライフルーツはいらない」となった。あ～でも、朝とかヨーグルトに入れて食べたら美味しいかもね。またそれオシャレかもね。

しかし、地下鉄のホームで電車を待ちながらふと考える。薄汚れたジーンズにヨレヨレＴシャツ、パンパンに詰まったバカでかいリュックを背負ってドライフルーツをかじっている…

み、みすぼらしい。。。

こ～れ～はみすぼらしいだろう。いや、もはや「らしい」なんつうレベルじゃない。これは、もう、絶対、マックスみすぼ!!!!!
カサカサに渇いているような人間がドライフルーツって…。ま、ある意味「ストイック」とも思えなくもないが、「渇きに貪欲」って、ちょっと意味不明だ。潤いたいのに。常に潤いを求めているのに。潤いを求めて三千里を毎日８往復くらいしているのに。あぁ、明日もまたロード・オブ・ザ・潤い。