朝、7時半。
弟のKJが、父親と保育園に出かける。
兄のTP(小学1年生)は、登校用具一式をもって
ジジババの居城の2階にやってくる。
8時の登校時間までを過ごすためだ。
4月当初のこの時間は相撲大会の場所だった。
何回も何回も相撲を取った。
それもジジとではなく、ババと(*_*;。
一汗かいてから、絵本読みの場となった。
そんなことがほぼ1学期間続いた。
この時の選書は、TPの様子を見ながらだった。
これだったら食いつくかもしれない、
いや、これじゃあだめかな・・・。
彼の趣味は結構渋かったり、
言葉の面白さを楽しんでいるところがあった。
自然に絵本から幼年童話に移行していった。
仕事柄、絵本とはなじみが深かったが、
幼年童話はいささか弱い私、図書館通いをした。
そして、一つの大ヒットをつかんだ。
村上しい子さんの「れいぞうこのなつやすみ」、
そして「かめきちのおまかせ自由研究」など。
いずれも関西弁がリズミカル。
TPはそれにハマった。
5歳のKJまでハマった。
夏休みは、村上しい子シリーズに
私も含めてみんなでハマった。
その次が難しい。
長谷川義史さんの絵も気に入っているようだったで、
彼の作品を入れたり・・。
結構、試行錯誤の連続だった。
そうこうするうちに9月に入った。
TPはこの夏も放課後クラブに通い続けた。
両親と一緒の夏休み、
そしてジジババのプレゼントの夏休みは
合わせて10日ほどだった。
それ以外の日々は律儀に通った。
汗をかきかき、日焼けで真っ黒になりながら。
TPの生活は、家、学校、放課後クラブだ。
情報は主にそこから得る。
実はTPこの放課後クラブに通ってから、
その書棚に釘付けになった。
あるある、「コロコロコミック」
「キン肉マン」などの漫画!
親と一緒の図書館通いでは許されないし、
小学校の図書館にだっておいていない。
放課後クラブの指導員の立ち位置は
学校や親とは違う。
それがいいかなって思う。
とはいっても、最近どうやら放課後クラブから
「コロコロコミック」が姿を消したらしい。
親から苦情が入ったのか・・・、仔細は分からない。
でも「コロコロコミック」がなくなったことは事実。
じつはこの漫画本、おとなの目から見ると、
まあ、出てくるわ、出てくるわ、
「きたない!下品!」と思われる言葉の数々。
だから大人からは排除される。
けれどこの漫画本、ロングセラー。
1977年5月創刊ということだ。
私たちの子どもたちが生まれた頃に
このコロコロコミックも誕生ということだ。
その間、様々な漫画家を輩出したことも事実。
しかし、いかんせん、下ネタ系、
それに暴力的場面や言葉が多いことも事実。
だから、ある意味PTA系と戦いの連続。
そんなことにもめげず、主に男児の強い支持を得て
ここまで生き延びてきている。
TPにとっても、だからこれは禁断の木の実。
放課後クラブで最近まで読み続けた・・、
いえ、見続けた。
そして、今週のこと。
朝の時間に「小さな物語」が生まれた。
名付けて「ムサシとちびムサシの冒険ー海賊船の巻ー」
「ある日、ムサシとちびムサシと3匹の黒猫、3匹の白猫、
そして無数の子猫が歩いていると、砂浜でビンを見つけました」
で始まる。
そして最後は
「こうしてムサシたちは宝箱をもらいました。完。
めでたしめでたし。アーッヒャッヒャッヒャッ。
ムサシたちはラッキーゴージャス!
宝ゲットしたからラッキーゴージャス!」で終わる。
文字にすると1400字くらい。
途中のお話の中にはシャー、ズドーン!ギャースといった
擬音、擬態語で溢れている。
魔法、魔法の杖、海賊船、火山、崖迷路、
そして海賊のコスプレなんて言葉も出てくる。
いやー、こんな言葉、私、絶対TPの前で使ったことないし、
多分、親たちもそうだろうと思う。
彼の物語づくりのソースは
テレビで言えば主にウルトラマンシリーズ、
そして今回のお話の中の言葉は
たぶんコロコロコミック系から持ってきている。
いえ、持ってきてるというより体にすっかり
入ってしまったものを放出しているという感じ。
主人公はムサシ。つまり我が家の飼い猫。
そしてその仲間たちが冒険の主人公なのだ。
私は彼が歩き回りながら物語を紡ぐ、
いえ、しゃべりまくるのを必死に書き取った。
初めのうち、「お母さんには見せないで」と言っていたTP。
彼が帰宅するまでに、パソコンで打った原稿にしておいた。
どうするかなって思ったら、
ニコニコっとして、それを読み始めた。
そして母親が帰ってきたら、それを
「ねえねえ、聞いて聞いて」と読んで聞かせた。
母親は早く宿題をやらせたかった。
でも、少し我慢してそれを聞いた。
TPは嬉しかったに違いない。
木曜日。
大人も子供も疲れがピークに達する日。
さすがにその日は、お話づくりが続かなかった。
金曜日。
復活した。それが今日。
今日も一つ話していった。
夕方「大決闘、ムサシ城」というのやるという。
「あらすじだけ言うね」といって、
「ムサシ城を建てるという言葉が書かれていたものを見つけた。
果たしてムサシ城は建てられるのでしょうか」というもの。
「あ、学校いかなきゃ!」(TP)
慌ててソックスを履き、水筒を背負い、ランドセルを背負って、
一年生マークの黄色い帽子をかぶって出発!
私と「グータッチ」を10回ほどして、現世に戻ってきた。
「いってきまーーす!」(TP)
口述筆記係は、自分で書いたTPのものがたりの
判読に苦労しながら、楽しみーって思うのでありました。
それにしても、私は男の子の、
このエネルギーの世界を知らなかったと思ったのです。
今日は「アラジンと魔法のランプ」を探してこようっと。
もしかしたら、TPの創作ネタになるかもしれないから・・。
なーんて思いながら。
弟のKJが、父親と保育園に出かける。
兄のTP(小学1年生)は、登校用具一式をもって
ジジババの居城の2階にやってくる。
8時の登校時間までを過ごすためだ。
4月当初のこの時間は相撲大会の場所だった。
何回も何回も相撲を取った。
それもジジとではなく、ババと(*_*;。
一汗かいてから、絵本読みの場となった。
そんなことがほぼ1学期間続いた。
この時の選書は、TPの様子を見ながらだった。
これだったら食いつくかもしれない、
いや、これじゃあだめかな・・・。
彼の趣味は結構渋かったり、
言葉の面白さを楽しんでいるところがあった。
自然に絵本から幼年童話に移行していった。
仕事柄、絵本とはなじみが深かったが、
幼年童話はいささか弱い私、図書館通いをした。
そして、一つの大ヒットをつかんだ。
村上しい子さんの「れいぞうこのなつやすみ」、
そして「かめきちのおまかせ自由研究」など。
いずれも関西弁がリズミカル。
TPはそれにハマった。
5歳のKJまでハマった。
夏休みは、村上しい子シリーズに
私も含めてみんなでハマった。
その次が難しい。
長谷川義史さんの絵も気に入っているようだったで、
彼の作品を入れたり・・。
結構、試行錯誤の連続だった。
そうこうするうちに9月に入った。
TPはこの夏も放課後クラブに通い続けた。
両親と一緒の夏休み、
そしてジジババのプレゼントの夏休みは
合わせて10日ほどだった。
それ以外の日々は律儀に通った。
汗をかきかき、日焼けで真っ黒になりながら。
TPの生活は、家、学校、放課後クラブだ。
情報は主にそこから得る。
実はTPこの放課後クラブに通ってから、
その書棚に釘付けになった。
あるある、「コロコロコミック」
「キン肉マン」などの漫画!
親と一緒の図書館通いでは許されないし、
小学校の図書館にだっておいていない。
放課後クラブの指導員の立ち位置は
学校や親とは違う。
それがいいかなって思う。
とはいっても、最近どうやら放課後クラブから
「コロコロコミック」が姿を消したらしい。
親から苦情が入ったのか・・・、仔細は分からない。
でも「コロコロコミック」がなくなったことは事実。
じつはこの漫画本、おとなの目から見ると、
まあ、出てくるわ、出てくるわ、
「きたない!下品!」と思われる言葉の数々。
だから大人からは排除される。
けれどこの漫画本、ロングセラー。
1977年5月創刊ということだ。
私たちの子どもたちが生まれた頃に
このコロコロコミックも誕生ということだ。
その間、様々な漫画家を輩出したことも事実。
しかし、いかんせん、下ネタ系、
それに暴力的場面や言葉が多いことも事実。
だから、ある意味PTA系と戦いの連続。
そんなことにもめげず、主に男児の強い支持を得て
ここまで生き延びてきている。
TPにとっても、だからこれは禁断の木の実。
放課後クラブで最近まで読み続けた・・、
いえ、見続けた。
そして、今週のこと。
朝の時間に「小さな物語」が生まれた。
名付けて「ムサシとちびムサシの冒険ー海賊船の巻ー」
「ある日、ムサシとちびムサシと3匹の黒猫、3匹の白猫、
そして無数の子猫が歩いていると、砂浜でビンを見つけました」
で始まる。
そして最後は
「こうしてムサシたちは宝箱をもらいました。完。
めでたしめでたし。アーッヒャッヒャッヒャッ。
ムサシたちはラッキーゴージャス!
宝ゲットしたからラッキーゴージャス!」で終わる。
文字にすると1400字くらい。
途中のお話の中にはシャー、ズドーン!ギャースといった
擬音、擬態語で溢れている。
魔法、魔法の杖、海賊船、火山、崖迷路、
そして海賊のコスプレなんて言葉も出てくる。
いやー、こんな言葉、私、絶対TPの前で使ったことないし、
多分、親たちもそうだろうと思う。
彼の物語づくりのソースは
テレビで言えば主にウルトラマンシリーズ、
そして今回のお話の中の言葉は
たぶんコロコロコミック系から持ってきている。
いえ、持ってきてるというより体にすっかり
入ってしまったものを放出しているという感じ。
主人公はムサシ。つまり我が家の飼い猫。
そしてその仲間たちが冒険の主人公なのだ。
私は彼が歩き回りながら物語を紡ぐ、
いえ、しゃべりまくるのを必死に書き取った。
初めのうち、「お母さんには見せないで」と言っていたTP。
彼が帰宅するまでに、パソコンで打った原稿にしておいた。
どうするかなって思ったら、
ニコニコっとして、それを読み始めた。
そして母親が帰ってきたら、それを
「ねえねえ、聞いて聞いて」と読んで聞かせた。
母親は早く宿題をやらせたかった。
でも、少し我慢してそれを聞いた。
TPは嬉しかったに違いない。
木曜日。
大人も子供も疲れがピークに達する日。
さすがにその日は、お話づくりが続かなかった。
金曜日。
復活した。それが今日。
今日も一つ話していった。
夕方「大決闘、ムサシ城」というのやるという。
「あらすじだけ言うね」といって、
「ムサシ城を建てるという言葉が書かれていたものを見つけた。
果たしてムサシ城は建てられるのでしょうか」というもの。
「あ、学校いかなきゃ!」(TP)
慌ててソックスを履き、水筒を背負い、ランドセルを背負って、
一年生マークの黄色い帽子をかぶって出発!
私と「グータッチ」を10回ほどして、現世に戻ってきた。
「いってきまーーす!」(TP)
口述筆記係は、自分で書いたTPのものがたりの
判読に苦労しながら、楽しみーって思うのでありました。
それにしても、私は男の子の、
このエネルギーの世界を知らなかったと思ったのです。
今日は「アラジンと魔法のランプ」を探してこようっと。
もしかしたら、TPの創作ネタになるかもしれないから・・。
なーんて思いながら。