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好事家の世迷言。(初代)

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調べたがり屋の生存報告です。

事件125『お尻のマークを探せ』(第42・43巻)考察。

2012-03-18 | 『名探偵コナン』原作考察
『満月の夜の二元ミステリー』の後日談に当たる。

埠頭に蘭が乱入した経緯、その蘭への(表向きの)事件説明、
そして灰原がFBIから取引を持ちかけられた件が描かれる。

灰原は、今の生活を続けるか、別の地で別人として生きるかの選択肢に悩む。

その後、彼女は、通り魔事件の目撃者となった歩美と
立場を重ね合わせ、「逃げない」事を誓った――。

と、物語は一見、気高く美しい形で閉じる。

しかし、歩美と灰原との間には、実は決定的な違いがある。

歩美が事件から逃げないと誓った根拠は、
彼女が他の人たちを心から信じているからだ。

対して灰原は、未だに周囲に心を開いているとは言いがたい。
FBIは元より、共に戦うべきコナンに対してさえ、
自分が抱えている組織の秘密について一切明かそうとしていない。
「逃げない」どころの話ではない。

まして、今後の灰原は、単に気ままに
生活しているだけのようにさえなっていく。
心苦しいが、彼女の凋落についても、後に語らねばならないだろう。

それでは。また次回。
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