アメリカ製のコメディアニメ「ティーンタイタンズGO!」(注)を息子と見ていたら、なんと食育をテーマとする回がありました。
しかもギャグのオブラートに包みながらも、思想の自由の問題や行きすぎたベジタリアン主義の問題を扱う内容だったので、「ギャグマンガの中でこういう深刻な話を扱わなければならない位、米国では過剰な菜食主義が進行しているのか。」と考えさせられました。
アメリカで流行しているものはすぐに日本にも飛び火するだけに、こうした動きには気をつけていく必要があると思っています。
(注:アニメに詳しい方の中には「ティーンタイタンズGO!は、結構シリアスな内容では?」と思う方も居るかもしれませんね。確かに数年前まではそうだったのですが、現在はリニューアルして2頭身キャラのドタバタ喜劇になっています。)
お話の内容はこうです。
正義の味方の5人組「ティーンタイタンズ」は悪を倒す・・・はずが、過度の肉食で体調不良に陥り、パフォーマンスがすっかり低下。メンバー唯一のベジタリアンである「ビーストボーイ」がみんなに野菜を勧めると、皆は体調を回復して、次々お手柄をあげます。これに味をしめた皆は野菜しか口にしなくなります。
ところが3週間後、おかしなことが発生します。ビーストボーイ以外の仲間達は、野菜以外の食品は絶対だめ、ミルクも果物も食べてはダメだと言い始めます(欧米のベジタリアンにはいろいろな選択肢があって、牛乳や卵や魚などを食べるベジタリアンも結構居ます。また多くのベジタリアンは、果物は食べてOKとしています)。
ビーストボーイは果物さえダメといわれて驚いて、「ものには限度がある」というのですが、実は彼以外の仲間達は、いつの間にやら、野菜を信仰の対象とするカルトにはまっていたのです。仲間達は心を奪われた様子で「身体を汚すものを避けて、野菜の王国に受け入れられる。」などと唱え始めます。カルトの主催者は「肉をすべて排除してこの世界を浄化する」と主張します。
ビーストボーイは、自分がベジタリアンであることは認めつつも、これは食の多様性に対する弾圧であることから「お肉が美味しいと思う人もいる。」と自由の尊重を唱え、また、「バランスがとれていればいいんだよ。」と栄養バランスの大切さを主張するのですが、洗脳された仲間達の耳には入りません。
さあ、そこで、ビーストボーイがどうしたか・・・というと、ネタバレになってしまうからここには書きません。ただ、思いがけないドタバタがあって、そのノリに笑えるかどうかは視聴者次第なのですが・・・とりあえず、最後には栄養バランスの大切さにみんなが気がついて、カルトは崩壊してハッピーエンド、という筋書きです。
おもしろおかしく話を仕立てていますが、実は米国では1960年代にも、「肉や果物は悪い食品である。野菜と米しか食べてはいけない。」と唱える集団が登場して、死者や被害者を出して訴訟騒ぎになっています。この団体は一時は人気が下火になりましたが、今世紀に入って一部のセレブが愛好していると言ったりしたことから人気が再燃しました。おそらく制作スタッフは、過去の悲惨な事件が現代に再発しそうな社会的情勢を察知して、子ども達に「食の多様性を尊重しつつ、栄養バランスを取ることが大事だ。」と訴えたくて、こういうアニメを作ったでしょう。
ひるがえって、日本はどうでしょうか。残念ながら、米国と同様に一部の方々の間では、肉や牛乳など特定の食品を「悪い食品」として排除する動きが高まっています。「肉を美味しいと思う人も居る」とベジタリアンのビーストボーイが訴えたことは、実は非常に重く切実なものかもしれないと感じます。
今日はクリスマスイブ。多くの家庭で笑顔があふれる楽しい食卓が囲まれることを願っています。
しかもギャグのオブラートに包みながらも、思想の自由の問題や行きすぎたベジタリアン主義の問題を扱う内容だったので、「ギャグマンガの中でこういう深刻な話を扱わなければならない位、米国では過剰な菜食主義が進行しているのか。」と考えさせられました。
アメリカで流行しているものはすぐに日本にも飛び火するだけに、こうした動きには気をつけていく必要があると思っています。
(注:アニメに詳しい方の中には「ティーンタイタンズGO!は、結構シリアスな内容では?」と思う方も居るかもしれませんね。確かに数年前まではそうだったのですが、現在はリニューアルして2頭身キャラのドタバタ喜劇になっています。)
お話の内容はこうです。
正義の味方の5人組「ティーンタイタンズ」は悪を倒す・・・はずが、過度の肉食で体調不良に陥り、パフォーマンスがすっかり低下。メンバー唯一のベジタリアンである「ビーストボーイ」がみんなに野菜を勧めると、皆は体調を回復して、次々お手柄をあげます。これに味をしめた皆は野菜しか口にしなくなります。
ところが3週間後、おかしなことが発生します。ビーストボーイ以外の仲間達は、野菜以外の食品は絶対だめ、ミルクも果物も食べてはダメだと言い始めます(欧米のベジタリアンにはいろいろな選択肢があって、牛乳や卵や魚などを食べるベジタリアンも結構居ます。また多くのベジタリアンは、果物は食べてOKとしています)。
ビーストボーイは果物さえダメといわれて驚いて、「ものには限度がある」というのですが、実は彼以外の仲間達は、いつの間にやら、野菜を信仰の対象とするカルトにはまっていたのです。仲間達は心を奪われた様子で「身体を汚すものを避けて、野菜の王国に受け入れられる。」などと唱え始めます。カルトの主催者は「肉をすべて排除してこの世界を浄化する」と主張します。
ビーストボーイは、自分がベジタリアンであることは認めつつも、これは食の多様性に対する弾圧であることから「お肉が美味しいと思う人もいる。」と自由の尊重を唱え、また、「バランスがとれていればいいんだよ。」と栄養バランスの大切さを主張するのですが、洗脳された仲間達の耳には入りません。
さあ、そこで、ビーストボーイがどうしたか・・・というと、ネタバレになってしまうからここには書きません。ただ、思いがけないドタバタがあって、そのノリに笑えるかどうかは視聴者次第なのですが・・・とりあえず、最後には栄養バランスの大切さにみんなが気がついて、カルトは崩壊してハッピーエンド、という筋書きです。
おもしろおかしく話を仕立てていますが、実は米国では1960年代にも、「肉や果物は悪い食品である。野菜と米しか食べてはいけない。」と唱える集団が登場して、死者や被害者を出して訴訟騒ぎになっています。この団体は一時は人気が下火になりましたが、今世紀に入って一部のセレブが愛好していると言ったりしたことから人気が再燃しました。おそらく制作スタッフは、過去の悲惨な事件が現代に再発しそうな社会的情勢を察知して、子ども達に「食の多様性を尊重しつつ、栄養バランスを取ることが大事だ。」と訴えたくて、こういうアニメを作ったでしょう。
ひるがえって、日本はどうでしょうか。残念ながら、米国と同様に一部の方々の間では、肉や牛乳など特定の食品を「悪い食品」として排除する動きが高まっています。「肉を美味しいと思う人も居る」とベジタリアンのビーストボーイが訴えたことは、実は非常に重く切実なものかもしれないと感じます。
今日はクリスマスイブ。多くの家庭で笑顔があふれる楽しい食卓が囲まれることを願っています。