心理学の本(仮題)

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最も影響をうけたセラピストは誰なんだぞなもし

2007-05-14 15:45:26 | 心理療法一般
アメリカに,Psychotherapy Networkerという雑誌があるそうです。

Psychotherapy Networker

そのPsychotherapy Networker誌が,APA会員に,「もっとも影響をうけたセラピスト」のアンケートをとったようです。

The Top Ten: The Most Influential Therapist of the Last Quarter Century

こういうアンケート,母集団の問題,すなわち,あなたの好きなアイドル誰ですかのアンケートにおいて,週刊少年ジャンプと週刊少年チャンピオンの結果が違う(だろう)ように,その雑誌の読者層の問題もあろうかと思います。

寡聞にして同誌の読者の傾向はわかりませんが,自身のアプローチに対する結果も出ており,

1位:認知行動療法(69%)
2位:夫婦家族療法(50%)
3位:「マインドフルネス」セラピー(41%)
4位:精神力動的/精神分析的(35%)
5位:「ロジャリアン/クライアント中心/人間性」(31%)

さあ,これを踏まえて,どういう結果を予測するのか!?

ちなみに,先のThe Top Tenのページでは,いきなり1位からの発表という欧米らしい率直さですが,こちらは,もったいぶって10位から,書籍を紹介しつつ,参りましょうかね。



10位:J.M.ゴットマン (家族療法:カップルセラピー)
いきなり知らない人でした……不勉強ですね。日本で出てる翻訳は3冊。いずれも軽い読み物ふうのものですが,アメリカでは人気のようです。

愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則
ジョン・M. ゴットマン ナン シルバー John M. Gottman

第三文明社 2000-03
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こういうタイトルのみのもんた司会のTV番組,前にありましたよね?



9位:M.エリクソン (ブリーフセラピー)
おお! よかったよかった! 心理療法の天才ことM.エリクソンさん,日本でも人気ありますよね。

感覚、知覚および心理生理学的過程の催眠性変容感覚、知覚および心理生理学的過程の催眠性変容
ミルトン・H. エリクソン アーネスト・L. ロッシー Milton H. Erickson

二瓶社 2005-07
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第1巻はいつ出るんでしょうか。



8位:C.G.ユング(分析心理学)
はっきりいって意外でした。ユングは日本でしか人気がない! とアンチ・ユングの方がたがほえていたような気がするのですが,アメリカでもメジャーじゃないですか。

転移の心理学転移の心理学
C.G. ユング Carl Gustav Jung 林 道義

みすず書房 2000-10
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1冊選ぶなら,私なら,これかな。



7位:M.ボーエン(家族療法:多世代派)
家族療法のセラピスト,M.ボーエンさん。よく知らないので,鏡スコット君に聞いときます。

家族評価―ボーエンによる家族探究の旅家族評価―ボーエンによる家族探究の旅
マイケル・E カー マレー ボーエン Michael E. Kerr

金剛出版 2001-04
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ああ,でもこれ,なんか面白そうですね。



6位:A.エリス(認知行動療法:論理療法)
ハイハーイ。これは結構納得ですね。現在は,論理情動行動療法なんつう知情意三位一体型に進化しているそうです。

論理療法―自己説得のサイコセラピイ論理療法―自己説得のサイコセラピイ
A.エリス R.A.ハーパー 國分 康孝

川島書店 1981-10
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古典というか定番というか。一度は読んどいて損はなし。



5位:V.サティア(家族療法)
またも家族療法系のセラピストのランクイン。知らないなあ。勉強しときます。おーい,スコット君!

合同家族療法 (1970年)合同家族療法―現代精神分析双書I-14 (1970年)
V.サティア 鈴木 浩二

岩崎学術出版社 1970
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翻訳書はこれ1冊きり。しかも現在は品切のようです……。



4位:I.D.ヤーロム(集団精神療法)
ミスター集団精神療法ことヤーロムさん。なるほどという感じもしつつ,ヤーロムが4位なら,後はどうなる? と思わないでもないです。

グループサイコセラピー―ヤーロムの集団精神療法の手引きグループサイコセラピー―ヤーロムの集団精神療法の手引き
アーヴィン・D. ヤーロム ソフィア ヴィノグラードフ Irvin D. Yalom

金剛出版 1997-07
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ひとことでいえば,バイブル。基本。



3位:S.ミニューチン(家族療法:構造派)
またもや,家族療法系のセラピストですね。まあ,一概にはいえないですけどね。にしても,4/10はやりすぎなのでは?

ミニューチンの家族療法セミナー―心理療法家の成長とそのスーパーヴィジョンミニューチンの家族療法セミナー―心理療法家の成長とそのスーパーヴィジョン
サルバドール ミニューチン ジョージ・M. サイモン ウェイユン リー

金剛出版 2000-05
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つっても,名著ですね。学派超えて読む価値あり。



2位:A.T.ベック(認知行動療法:認知療法)
ある種,ホッとしました。ご存知,認知療法の創始者,A.T.ベックさんです。

認知療法―精神療法の新しい発展認知療法―精神療法の新しい発展
アーロン T.ベック 大野 裕

岩崎学術出版社 1990-02
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これはやっぱり迫力というか勢いというか,ありますね。読むべし。


……


そして,第1位は,



……



1位:C.R.ロジャーズ(クライアント中心療法)
正直,ビックリしました。もちろん,10位以内には入ってくるとは思っていたものの,この読めないランキングの流れのなかで,堂々の1位です。パチパチ,おめでとうございます。

カール・ロジャーズ静かなる革命カール・ロジャーズ静かなる革命
カール・R.ロジャーズ デイビッド・E.ラッセル 畠瀬 直子

誠信書房 2006-09
売り上げランキング : 271290

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正直,代表作ではないですが,気分的に,このJKTを載せたくなったので。もちろんいい本ですよ。家内安全から世界平和まで(?)。

…………

全体的な感想としては,行動療法系全滅,精神分析系全滅,どういうこっちゃいと思わないでもない。認知行動69%で2/10,家族療法50%で5/10,ロジャーズ派31%で1位獲得,などなど,どういうことなんだろうか。別に当世流行を反映しまくってるという印象もなく,誰か,この結果を解説してほしいっす。

というところで字数も尽きたのできょうはこれにてサヨウナラ。

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1 コメント

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興味深いです。 (山田とむ)
2013-07-11 14:45:53
ロジャーズが一位に来たのは、クライエント中心療法の人たちが一極集中で、他のセラピストさんたちは複数いる先生たちに票が割れていった。こういう風に考えられないでしょうか。得票数が記載されていないので、こういうことは考えられると思います。

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