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楽天経営主義

経営コンサルタントが経営とは関係なく
日常を気ままに綴ります。

蜩の記、高倉健

2014年11月24日 | 日記
蜩の記を読みました。

映画の公開からも相当時間がたっており、だいぶ流行から遅れて
います。
あまり日本の作家の小説は読まないので、この本は自分から
すすんで買った本ではありません。
読むに至った経緯は、また違う機会に書きたいと思います。

すごくおもしろかったです。
私と同じように、流行に乗り遅れて、まだ読んでいない人には
恥を忍んででも読んでほしい気がします。(笑)

主人公の戸田秋谷の信義を貫く真摯な生き方に感動しました。
非合理な藩や主君への「忠」「義」に一見縛られているようですが、
その行動の奥には自分自身の揺らぎない価値観を感情に左右されずに
貫き通す論理があります。

多分、自分の行動が主人公と正反対で、その時の感情に揺さぶられて、
一貫したところがないから、内容に惹かれるんでしょうね。

この本は累計で60万部以上売れて、映画化もされていることから、
私と同じ思いの人が多いのではないでしょうか。

戸田秋谷の生き方に尊敬やあこがれは感じますが、反面、「こんな
日本人は現代にはおらん!」と思いました・・・。が、

ちょうど読み終わった日に高倉健さんの訃報を知りました。

おったやん!
報道で知らされる周囲の人からの伝聞でしか知りませんが(当たり前)、
古い日本人の価値観を映像だけでなく、生き方で示してくれた人が
いました。

「こんな生き方って日本人にしかわからないんだろうなぁ」と
思いながら読み終わり、解説を読むと東大大学院教授のロバート
キャンベル氏が書いていたのでびっくりしました。

驚愕のダッシュ力

2014年11月13日 | 日記
また、犬の散歩ネタです。

我が家の愛犬は「変性脊椎症」という病気を発症して後ろ脚がフラフラの
状態になっています。
この病気は脊髄内の神経が徐々に機能しなくなっていく病気だそうです。
後ろ脚で発症したものがだんだんと前に進んでいき、最後は呼吸中枢を
つかさどる神経がダメになって呼吸ができなくなって死ぬそうです。
遺伝性の病気で、治療方法は見つかっていないとも聞きました。
余命宣告を受けたようなものですね。

そんな状態でも毎朝の散歩は行っています。
ただ、歩ける距離が短いので、マンションの下の地面が見えるところまで
私がだっこしていきます。
先日いつものように抱っこして所定の場所で下ろしました。
ヨタヨタとしか歩けないのでノーリードです。
その時、間の悪いことに元気なときから仲の悪い犬が10メートルくらい先を
横切りました。
気づいた我が家の犬がその犬に向かって走り出しました。
状況としては大変な事ですが、うちの犬がヨタヨタなので大したことには
なりようがありませんから、慌てることなく見ていました。
でも、ほっとくわけに行かないので、私も捕まえるために追いかけました。
2メートルほど先をヨタヨタ走っているわけですから、2,3歩で追いつける
かなという感じです。

ところが・・・・

追いつけません!
ヨタヨタと走る犬以上に私の足が思うように動いてくれないのです。
驚愕のダッシュ力です!

そういえば、犬の調子が悪くなってから散歩の距離もどんどん短くなって
いき、最近では犬を抱えてマンションの下まで下ろし、犬は10メートル
四方ぐらいを動いている間、立ってみているだけです。

その犬をかかえて下ろすだけで、腰が痛くなってしまい、1週間ペット
シッターさんに夕方だけでなく、朝の散歩もお願いしたくらいです。

犬だけでなく、飼い主の老化も進んでいることに気がつきました。

中小企業診断士理論研修

2014年09月08日 | 日記
先週の土曜日は診断協会の依頼で理論研修の講師をしました。
理論研修というのは、中小企業診断士資格を維持するために最低年に一度受けなければ
ならない研修です。
中小企業診断士の資格を維持するためにはは中小企業に対する指導実績や時代の変化に対応
するための知識習得等の要件があります。

8年ぐらい前に更新研修と言われていた時代に1回、理論研修になってからは6年前に1回
講師をやっているので、今回が3回目になります。

実はこの理論研修講師はやりたい仕事ではありません。今回も一度お断りしたぐらいです。
理由は、同業者の前でしゃべりたくないからです。
多分、理論研修の講師を依頼された診断士はみんな同じ思いだと私は勝手に思っています。

資格維持のために受けなければならないわけですが、その条件がなければ受講しようという
診断士は少ないでしょう。
最近は受講態度に対する監視が厳しくなったのでいなくなりましたが、昔は自分の仕事を
持ってきて一生懸命宿題をしている人もいました。
ただでさえ同業者相手に下手な喋りを開示しなければならないのに、聞く方の熱意がない中で
前に立つのは勇気がいります。

これまでの2回はそんな理由から、とにかく受け持たされた時間を消化しようという気持ちで
前に立っていました。

しかし、2年前に同期のI先生の理論研修を受講した時に自分の浅はかな考えを思い知る経験を
しました。
I先生が自分の体験と考え方を熱意を持って話しておられるのを聞いて、感心しました。
もちろん受講生の皆さんもI先生の話に自然と引き込まれ、熱心に聞いており、私の知っている
これまでの理論研修の様子との違いに驚きました。

研修終了後、I先生を誘って飲みに行き、その日の研修内容の感想を話すと共に、彼の仕事の
スタンスについて聞きました。
彼も理論研修の講師を依頼された時、嫌だったそうです。
しかし、意味のない仕事はしたくないというのが彼の信条だというのです。
だから、この研修の時間を自分がイヤイヤ行っていたら、この時間を自分自身が意味のない
ものにしてしまうというのです。
彼も自分の経験から、理論研修の時に寝ている人が多いことは承知しています。
だからこそ、自分の目標を一人も寝かさない研修にすることと設定したそうです。
確かに一人も寝ている人がいない研修でした。

プロの仕事に対する態度として当たり前のことですが、目を覚まされました。
自分の下手な研修を受講生のせいにしていただけでした。
一般の研修や講演ではそんなことは考えもしないのですが、同業者相手という理由で勝手な
理由をつけていただけでした。

今回はそんなI先生の態度を少しでも見習おうとしたつもりです。
おかげさまで寝ている人や見るからに参加意識の低い人はいなかったようです。

大切なことを気づかせてくれたI先生に感謝です。


口の悪い保育園児

2014年06月02日 | 日記
またもや犬の散歩エピソードです。

毎朝、散歩に行く公園に時々近所の保育園の園児が集団で運動に来ています。

前に我が家の愛犬を見て、「あ!野良犬だ!」と叫ぶガキいや園児がいました。
「どこにちゃんと首輪をしてリードをつけた野良犬がおんねん!」と思わず
一人でツッコんでしまいました。

その後、色々考えました。
その子は家の愛犬の顔をみて野良犬と判断したんだろうか。
我が家の犬はウェルシュコーギーという犬種で、英国王室で飼われているぐらい
高貴な犬のつもりなのですが、正直言って顔は高貴さのかけらもありません。
また、そこが買い主からすれば愛嬌があって可愛いとこなんですけど・・

それとも、園児は野良犬という自分が知った新しい言葉を使いたかっただけ
なんだろうか。

その時は結果的に後者なんだろうという事で納得しました。
小さな子供が、そんな悪意を含めた言葉を使うはずがありませんから。

先週の月曜日に犬の散歩中にまた、園児達に会いました。
その時、園児の一人が私に「おじいさん、こんにちは。」と言ってきました。
思わず、私の他に誰かいるのかなと思い周りを見ましたが、私と犬しかいません。
聞き間違いかもしれませんし、無視していると、わざわざ私の前まで来て
しつこく「おじいさん、こんにちは。」と言います。
「誰がおじいさんやねん!」と思わずそのクソガキ、いやガキ、いや園児の口を
引っ張りたくなりました。
保育士がついていたから、できませんでしたけどね。

またまたその後、色々考えました。
そのクソガキ、いやガキ、いや園児は私の外見を見て「おじいさん」と判断
したのだろうか。
確かに私の同級生の中でも既に孫がいて、おじいさんになっている者もいます。
だから、そのガキいや園児(もういいかw)のおじいさんが私と同じくらいの
可能性はあります。
だから、自分のおじいさんと照らして私をおじいさんと判断したというのが
考えられます。

考えたくも無いですが可能性としてあり得ます。
保育園児から見るとおじいさんの分類に入る!

そういえば、最近髪の毛を染めるのを止めたのでだいぶ白髪が目立ちます。

・・・・でも、そのこと以外は、そんなに老けを感じさせる事はないと
思っています(のはずです)。

だいたい、外見からおじいさんというのはちびまる子ちゃんの「ともぞう」
みたいなのを想像します。
まさか、そこまで老け込んではいないはずです。
「おにいちゃん」と呼べとは言いませんが、十分「おっちゃん」でいけるはず
です。

もう一つの理由がクソガキがおちょくりにきた。という事です。
どうも「おじいさん、こんにちは。」と言ってきた園児は前に「あ!
野良犬だ」と言った園児と同じみたいです。
であれば、その野良犬発言も含めて悪意で言ってきたという事です。

今度見つけたら、犬をけしかけて噛みつかせようと思います。

ま、大人げないですし、真意がわからないから、そんな事はしませんけど・・・

とりあえず、髪の毛を染めよっと。

「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」

2014年05月17日 | 日記
おもしろい本でした。

著者はカレン・フェラン、MITを卒業後大手コンサルタントファームで
コンサルタントを経験した後、ファイザー、ジョンソン・エンド・ジョンソン
で要職を務めたキャリアウーマンです。

本題は上記のようになっていますが、実際にこの著者が潰した会社は無いよう
です。
経営コンサルタント時代を振り返り、いかに経営コンサルタントが不要な経営
理論で企業を縛り、無駄な業務をさせていたかを語っています。

私はこの著者と違って、中小企業指導が中心ですし、高度な経営理論なんて
使おうと思ったこともありません。と言うよりも、理解できないし使えません。

でも、内容には共感できるところがたくさんありました。

一番共感した点
「コンサルタントにとって一番大切なことは対人折衝能力である」
これは、私もずいぶん前から中小企業診断士の実務補習や顧客に言っていた
ので、同じ言葉で書かれていることに驚きました。
(著者は英語で書いているでしょうから、実際には翻訳者の言葉ですね)

次に
「コンサルタントはソリューション(正解)を提供するものではない」
企業経営は科学では無いので「答え」など存在しないのに、コンサルタントは
小難しい経営理論や方法論を使って、画一的な結論に結びつけようとする。

中小企業相手のコンサルタントにも、最新の経営理論を当てはめようとしている
人がたくさんいます。
私は一応目を通します(本当に!)。
結果としてほとんど理解できないことから、一方的に否定することはできませんが
正直、自分の指導には役に立たないと思うものがほとんどです。
その中で特徴的な言葉ワンフレーズぐらいを使うぐらいでしょうか。

同じことがこの本の中にも書かれていました。
ポーターの「競争の戦略」は非常に有名ですが、その本の最初の方で説明されている
「5つの競争要因」「3つの基本戦略」は経営用語として定着しているが、第3章以降
に書かれていることは、ほとんど語られることが無い。これは、第3章以降を挫折
せずに読み切った人がほとんどいないのではないかと書かれています。
同感です。と言うよりも、こんな頭の良い人でも経営理論書は難しいと思って
いることを知り、安心しました。

一方で、「星野リゾートの教科書」中沢康彦著では、星野社長は古典的経営理論を
理解できるまで読みこなし、自社にどう適応させるかを考えると書かれていた事も
思い出しました。

そうなんですよね。この本を読んだ時は、本の読み込み方が足りないと思い、
昔買った、ポーターやコトラーの本をもう一度読み込もうとしました。
結果的には、二日と持ちませんでした(笑)

だからこそ、この本を読んで余計に安心したんでしょうね。

コンサルタントの人にはお勧めですが、それ以外の人には・・・・の本でしょうね。