● 何年も英語を学んで、どうして「getする」と叫ぶのか?
最近、若い人たちの間で,「何かを get する」といった表現が流行っている。あるいは「何かを catch する」「何かをopenする」「何かをhelpする」「何か makeする」など。私はこのような表現を耳にすると、滑稽というよりも悲劇的な感じすら受ける。これが何年も英語教育を受けてきた成果だとすれば、日本の英語教育とは何だったのかと心が痛む。どうしてこのような変な日本語が流行るのか考えてみると、興味ある事実が浮かんだ。 。
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STEP3 「ムリなく話せるイメトレ英会話学習法」
P2-3 VO,VOO感覚の動詞フレーズについて(1)
VO感覚の動詞フレーズ イメトレNo.32~No.36(1)
VO感覚の動詞フレーズ イメトレNo.37~No.39(1)
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STEP3 「ムリなく話せるイメトレ英会話学習法」
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【今日の学習】
PART 2 表現の屋台骨となる動詞フレーズのしくみ
CHAPTER 3 VO感覚、VOO感覚の動詞フレーズについて(動詞+目的語の動詞フレーズ)
PART 2 表現の屋台骨となる動詞フレーズのしくみ
● 「漢文」の発想が根底に流れる !?
下にあげたのは学生時代に誰もが学んだ5文型の表だ。この表の「カナ」の部分を見ていただきたい。第3文型における be 動詞の部分の「デス」をのぞいて、すべての文型で動詞部分に「スル」というカナがふられていることに気づかれると思う。
(1) S + V She drinks.
~ハ ~スル
(2) S + V + O She drinks milk.
~ハ ~スル ~ヲ
(3) S + V + C She is happy.
~ハ ~デス ~ナ
(4) S + V + O + O She gives me milk.
~ハ ~スル ~ニ ~ヲ
(5) S + V + O + C Milk makes me happy.
~ハ ~スル ~ヲ ~ニ
これは、実は漢語の熟語に「スル」という言葉をつけて日本語にとけ込ませた工夫と同じものだ。
調査する 読書する 考慮する 学習する 探検する
getスル catchスル helpスル openスル kissスル
「調べる」「読む」「考える」「学ぶ」「口づけする」といった和語以外に、当時の先進的な漢語を使うために生み出したのがこれだ。和語はプライベートに、逆に「スル」をつけた漢語はちょっと襟を正した表現であることは言うまでもない。当時の中国(漢)という先進文化へのあこがれから、漢語に「スル」をつけて表現したことと、若い人が英語へのあこがれから「getする」などと表現する流行はあまりにもよく似ている。
「getスル」と叫ぶ若い人たちは、英語を使っているような錯覚をしているが、実はこれは英語とは無関係な、漢文伝来の手法に従っているだけなのだ。
● 「somethingをget する」から「get something」へ
このことについては後で詳しく説明するが、大切なことなのでここで少し述べておく。
たとえば、「somethingを get する」ではなく、単にget somethingという英語発想を持てば、簡単に英語世界に身をおくことができる。
(日本語の発想) → (英語の発想)
something をgetスル → get something
それこそ身の回りには、「getしたいもの」はいくらでもある。単にそれを get something という語順にするのはそれほどむずかしいものではないと思う。
たとえば、テレビ番組では「一等賞をget!」「若い女性を get!」「お金を get!」「風船を5つ get!」などと言っているが、それをget something にするだけで,英語になるのだ。
get something
↓
get the first prize
get a young girl
get money
get five balloons
これらを相手に命令口調で言えば、「~しなさい」と命令文となり、逆に、I will や I want to やI am sure toとか、 You must などのファンクションフレーズを前につけると「~するつもりだ」とか、「~したい」とか、「きっと~する」「~しなければならない」という意味となる。
ここではget the first prizeだけの展開例をあげとおくが、他のものもまったく同じだということは言うまでもないだろう。これがとっさにできたら。あなたは完全に英語発想に身をおいている。
I will get the first prize.
I want to get the first prize.
I am sure to get the first prize.
You must get the first prize.
また、「やったぜ」と意味を表したければ、現在完了形にすればいい。
I have just got the first prize.
英語の発想に身をおくというのは、実は簡単なことなのだ。
次ページの【イメトレ No.31】から【イメトレ No.39】まで、VO感覚の動詞フレーズをあげておいた。この内【イメトレ No.39】をのぞいて、すべて「よく働く動詞」、get, do, have, take, make, give, keepなどで、いかにさまざまな表現に使われているかを確認できるだろう。
Just go and get a young girl.
Trac31.mp3
【イメトレ No.31】VO感覚の動詞フレーズ
getの動詞フレーズ (1)
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(1) You had better get some aspirin.
あなた、鎮痛剤をもらった方がいいよ
(2) You can get a burn if you are not careful
あなた、注意しないとやけどすることがあるよ
(3) Can I get a blanket?
毛布をもらえますか?
(4) We can't afford to get a new car.
私たちは、新車を買う余裕がありません
(5) I think I'm getting a cold.
私、風邪をひきそうだよ
(6) I've got a flat.
(車のタイヤが)バンクしちゃった
(7) Have you got English grammar perfectly?
あなた、英文法は完全にものにしたかい?
(8) Be careful not to get hurt!
ケガをしないように気をつけなさい!
(9) They couldn't get his joke.
彼らは彼のジョークがわからなかった
(10) Can I get some more beer?
もっとビルをもらえますか?
※ (2)のcanは「可能性」を表す。
(4)のcan't afford to ~は「~する余裕がない」の意味。
(8)の be careful not to ~は「~するのに気をつける、注意する」の意味。
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今回からイメトレ学習法のネイティブよる音声は、ブログ上でリスニングしていだくことになります。※但し他の2つのブログについては追々改訂作業を進めていきます。
このブログは、「ファンクションメソッド 英会話通信講座 STEP3 「ムリなく話せるイメトレ英会話学習法」に準拠しています。
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