ユーニッヒ

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パール柑

2014-04-14 13:34:35 | インポート

 

 近所のスーパーに「パール柑」という果物が売られていました。聞いたことのない果実です。新しもの好きの私は、すぐに買いました。

 

 見た目は、夏みかんに似ています。皮の色は黄色です。大きさも丁度夏みかんくらいでした。しかし、パール柑は文旦の一種だそうです。

 

 文旦は、文旦で売られていますが、こちらは買ったことはありません。近所で売っているものは、随分と大きなもので、結構値段が高いものです。柑橘系にそこまではという気がして買ったことがないのです。パール柑が私にとっての文旦の初体験となりました。パール柑は、甘みが強く、夏みかんのような苦みのある味でした。

 

パール柑を食べながら、これが文旦なのかと思うと、室生犀星の「或る少女の死まで」を思い出しました。主人公と近所に住む少女の交流を描く小説です。20年近く前に読んだので、詳細は覚えていませんが、小説の中にぼんたん(文旦)を詠んだ歌が出てきます。

 

「或る少女の死まで」は、主人公と少女の交流に暖かさを感じる小説です。しかし、読み終えると強い切なさを感じます。パール柑の甘みを賞味しながら、読んだときに感じた落ち着いた雰囲気と読後に感じた切ない気持ちが甦りました。

 

 

 


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