platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

RUDOLF The Last Kiss/『うたかたの恋』

2008-01-07 | RUDOLF The Last Kiss
 青山航士さんが『RUDOLF The Last Kiss』に出演されると聞いて、ミュージカルファンならさしずめオーストリア=ハンガリー帝国皇太子ルドルフの母親を主人公とした『エリザベート』を連想するところだと思いますが、バレエファンの頭に最初に浮かんだのは英ロイヤルバレエの"Mayerling~うたかたの恋"です。
 演劇性の高さを特徴とする同バレエ団のこの作品は、皇太子ルドルフが心中とも暗殺とも自殺ともいわれる死をとげた「マイヤーリンク事件」で幕を閉じます。哀しみの滴り落ちるような作品で、振付のケネス・マクミランの代表作でもあります。・・・そういえば、東宝サイトのクレジットには「振付」がないのですよね、ということは宮本亜門さんがなさるのかな、とも思いますが、気になりますね~。
 
 さて、このバレエ版『RUDOLF』といってもいい『うたかたの恋』には、母を慕うルドルフと、およそ普通の女性の持つ「母性」というものとはかけ離れた存在である母后エリザベートとの関係が、そっと描き込まれていますが、ハンガリー版ミュージカルではエリザベートの役がないようですね。ハンガリーで制作されたオリジナル作品に、ハンガリーを愛し自治を認め、ハンガリーの民衆から愛された彼女が出てこない・・・? なんだか意味ありげでつい気をひかれてしまいます。早くもフランク・ワイルドホーンの術中に落ちてるな、私・・・。