思いつくまま

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北野武、ミッシェル・テマン著『Kitano par Kitano -北野武による「たけし」-』(早川書房)を読む。

2011年07月09日 00時33分33秒 | 読書
これはフランス人記者のミッシェル・テマン氏のインタビューに、ビートたけちゃんが語ったことをフランス語で文字起こししたものを、松本百合子氏が日本語に翻訳したもの。350ページ超の本で読み応えがあった。

1~5章までは、ビートたけちゃんの小さい頃から下積み時代を経て、ツービートで漫才ブーム、そしてピンで北野武として人気を博してきた思い出話、浅草や家族や深見千三郎師匠や弟子やフライデー事件やテレビ界のことなどが語られていて、非常に懐かしかった。
6章から10章までは、北野武監督の映画、ビートたけちゃんが出演した映画のことなどを中心にバイク事故で死に直面したことなどが語られていたが、自分はほとんど北野武監督の映画の良さがわからないので、ベネチア国際映画祭で金獅子賞や銀獅子賞を取った作品だとか言われても、まぁそんなものかと思うような程度の内容だった。
「戦場のメリークリスマス」、「HANA-BI」、「菊次郎の夏」、「座頭市」、「ソナチネ」、「TAKESHIS'」、「監督・ばんざい!」、「3-4X10月」、「あの夏、いちばん静かな海。」、「その男、凶暴につき」、「みんな~やってるか!」、「キッズ・リターン」、「BROTHER」、「Dolls(ドールズ)」、「アキレスと亀」、「バトル・ロワイアル」「血と骨」といった映画が紹介されていた。
明治大学も中退だったはずが、30年以上経った2004年に卒業証書を渡されたとか。
11章からテレビドラマ、12章は絵画を描くこと、13章は科学、たけちゃんはコンピュータが嫌いだけど、数学は得意だし、物理学にも興味を持っている。このあたりからはまたまた面白かった。
14章の「あっぱれニッポン!」、格差、ライブドアー事件、バブル、政治やヤクザ、小泉純一郎、天皇制や靖国神社問題について語っているし、15章のアジアの問題や人類の危機では、北朝鮮、地球温暖化や環境破壊について語っていた。
16章はアフリカ、ベナン共和国の重要人物のゾマホン氏とのこと、17章が友達、18章が畳の上での告白話で、たけちゃんの宗教観や死生観についても語っている。でも、最後はやっぱりマザコンなたけちゃんで終わっていた。

ビートたけちゃん、毎週土曜日夜10時からのTBS系の番組では、結構本領を発揮していて、共感が持てる。「はげど!」(激しく同意!)。
やっぱりたけちゃんは頭の回転が早いし、適度に毒もあっていいねぇ。

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