フラワーガーデン

ようやく再会したハルナとトオル。
2人の下す決断は?

夜を紡ぐ恋人達

2006年02月12日 22時13分38秒 | 第12章 逡巡編
長い夜になる・・・・・・。
そんな予感にオレの体が震えた。


顔は確かにオコチャマと見間違えることもありそうなベビーフェイスだが、この体は淫らなまでに「女」だ。
ハルナは着痩せする体型なのだと、この間、脱がしてみて初めて知った。
そして、今、それを改めて手にする悦びをオレは噛み締めていた。

しかし、その肝心のハルナは「恥かしい・・・・・・」と言っては、オレの指先を震える手で掴み阻んだ。
頑ななその手にキスをしながら、そっとガウンを開くと、数日前に降った雪のように真っ白な肌が露わになってきた。

柔らかな膨らみの先にある桜色の乳房に唇をあてがうとゆっくりと吸った。
微かにハルナの口から甘い吐息が漏れ、オレの唇から逃れようとするかのように体を捩らせる。

オレは仕方なく諦めて、もう一方の小刻みに震える乳房に手を這わせ愛撫した。
しかし、それすらも拒むようにハルナは体を捩らせる。


一抹の不安がオレを臆病にする。


「ハルナ・・・・・・。もしかして、怖い?」
ハルナは黙って首を振る。

「じゃぁ・・・・・・、恥かしい?」
今度は、潤んだ目でじっとオレの目を見つめ返した。

それか。

オレはほっとして、「んじゃ、やめるのやーめた」と笑い、ハルナは「そんな・・・・・・」と小さな悲鳴を上げ、瞳を潤ませた。

オレは胸を覆い隠していたハルナの手を少し強引に開き、音を立てながらキスの雨を降らせた。

ベッドの中でハルナの体が軽く弾み、くすぐったいと抵抗する。


それでも止めようとしないオレの頭を両腕で包むと、その胸の間に押さえつけた。
そこで、漸くオレは思惑通り彼女の胸を両手に収めることが出来、愛撫を始めた。

慌てたハルナは、両手をオレの手の下に滑り込ませようと格闘する。


恥かしがりにもホドがある・・・・・・。
少しだけ罰を与えようか・・・・・・と言った悪戯心が首をもたげたが、辛うじて耐えた。


オレ達の夜は始まったばかりなのだから・・・・・・。


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見つめ合う瞳

2006年02月12日 09時57分42秒 | 第12章 逡巡編
「お、女の子は色々準備があるんだから、30分で、なんて無理だよ」
ハルナは泣きじゃくりながらオレの胸を叩いた。
「う・・・・・・ん、そっかぁ。ごめんなぁ、せっかちで・・・・・・」
オレはハルナの腰に腕を回すと、強く抱きしめた。

それでさっき出れなかったのかと、早とちりした自分を笑った。

「だけど、オレが入ってから準備すればいいじゃん・・・・・・」
ハルナは、はっとした顔で「そっか・・・・・・」と1人頷いていた。
「待ちきれなくてシャワー浴びるなんてさ。ハルナのスケベ~」
「ち、違うもん!!!」
真っ赤になる彼女のうろたえ振りが可愛くて唇を啄ばんだ。

「じゃ、オレ、ちょっとフロントに行って来るよ」
「え!?なんで?」
「ドア、閉まっちゃったからさ。お前のことだからカードキーは中なんだろ?」
ハルナは真っ青になって、後ろを振り返りドアノブをガチャガチャと回し始めた。

「外からはカードキーがないと、開かねーんだよ」
オレはハルナのデコを指で弾くと、「こっから動くなよ」ともう一度キスをした。


オレはエレベーターの中で飛び上がりたい気持ちを押さえて、フロントまで走った。

スペアキーを貰い、部屋まで全速力で走った。
全てのことが夢のようで実感もなく、だけど嬉しくて仕方なかった。

そして、所在無くドアにもたれ掛かるハルナの前に立ち、彼女を抱きしめキスをすると、そのままキーを差し込んだ。

ドアを開け、ハルナを抱きしめたままヨチヨチとペンギン歩きをすると、ハルナが「変だよ。この歩き方」と恥かしそうに笑う。

オレ達はそのままベッドに倒れこむと、笑いながらお互いの瞳を見つめあいキスをした。

「かずにぃ・・・・・・」
オレは咄嗟にハルナの唇に指を立てた。
「頼むから、『かずにぃ』は止めてくれ。なんか、妹をヤッちゃうみたいで萎える・・・・・・」

困惑顔のハルナの頬を撫でながら、瞳を見つめた。
「カズトでいいよ」
「カズ・・・・・・ト?」
「まぁ、それでいっか」
「カズト?」
「うん?」
「この間、凄く恐くて、凄く痛かったの・・・・・・だから・・・・・・」

ハルナは思い出していた。
だけど、それでもオレを許して受け入れようとしてくれていたのか。

オレは、彼女が壊れてしまわないようそっと背中に手を回すと、
「ごめんな。今度は優しくするよ・・・・・・」
と、抱き寄せた。


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