たらふくのケーキ(食い放題)とドリンク(こっちも飲み放題)で腹が満たされたのか、目的地まで後30分を切るというところでハルナはウトウトし始めていた。
そして、「おいおい後15分で着くぞ」と言う頃には、シートベルトに辛うじて前方を支えられながら、こっくりこっくりと船を漕ぎ始め、遂には大海原へ航海に出てしまっていたようだった。
「やっぱ、お前は寝ている方が可愛いかもな。トレーで殴ったりしねーし・・・・・・」
身の安全が保障されてほっとしてくると不思議なもんで、こいつがどこへ連れて行こうとしていたのか知りたいと言う気持ちがムクムクッと湧いてきた。
赤信号で止まる度に急いでカーナビの行く手を進ませて見る。
だが、必ず、もうちょっとのところで信号が変わり、後続車がクラクションと共に車間をギリギリまで詰めて、「早よ、行かんかい!」とプレッシャーを掛けてきやがる。
「へいへい。分かりましたよ」と、オレは舌打ちしながら車を進ませウグイス嬢の下僕と成り下がる。
目的地到着時間が目前に迫ったところで、オレの目は瞬きを忘れた。
近代的ながらも風格の備わったでっかい建物には間違いなく「H・O・T・E・L」と書かれている・・・・・・。
オレの脈拍数は間違いなく165回/分超の自己記録を樹立していただろう。
ま、まさか、こいつ、覚悟が出来たって言うのか?!
だとしたら、・・・・・・あん時以来だから・・・・・・2ヶ月振り?いや、3ヶ月振りか??
いいのか?
いいのか??
いいのか!!!
オレの心臓は無様な位、動揺していた。
いや、だが・・・・・・待てよ。
ハルナの設定が間違っていることもあり得る。
・・・・・・そーいやぁ、こいつのメカ音痴の腕はプロ級だ。
だとしたら、時期尚早、か・・・・・・。
オレは周回魚のようにホテルをクルクルと回っていた。
ハルナ、早く起きろ!
航海から戻って白黒はっきりさせろ!!
・・・・・・と、叫びたいところだったが、オレの気持ちの整理が出来ていない。
「っつーか、オレ、キャッシュあったっけ?」
頭の中を今度は財布の中身がクルクル回りだした。
その甲斐あってか、どうにかこうにか頼りないオレの頭は考える隙間を作ってくれたようだ。
確か18,000円はあったはず・・・・・・。
しかし、いかにも高級そうなホテルに休憩タイムなんてあるわけ無い訳で、っつーと必然ご宿泊か・・・・・・。
40,000は下らないだろう・・・・・・。
・・・・・・カードは、ある。
しかし、支払いはオフクロで、しかも出世払いとして大学卒業後の親への返済にちゃっかり累積されている。
どうする?
どうする?!
どうする!!
いや、やはりここは冷静になって「ご返済は計画的に・・・・・・」だと例のCMのワンコロがツブラナ瞳でオレの欲望を捻じ伏せる。
だが、そんなオレの隣りで、急に艶かしくハルナが小さく寝返りを打ったのを見るなり、オレの理性はブツン!と切れた。
「ちっくしょぉぉぉ!!!」
1,000万の返済も1,004万の返済も一緒だ!!
自己破産してもいい!!!!
気付くと、オレはアクセル全壊(もとい、全開)でホテルのエントランスに突っ込んでいた。
恋に夢中なあなたに♪アルファポリス
楽しい小説を読みたい貴方へ
そして、「おいおい後15分で着くぞ」と言う頃には、シートベルトに辛うじて前方を支えられながら、こっくりこっくりと船を漕ぎ始め、遂には大海原へ航海に出てしまっていたようだった。
「やっぱ、お前は寝ている方が可愛いかもな。トレーで殴ったりしねーし・・・・・・」
身の安全が保障されてほっとしてくると不思議なもんで、こいつがどこへ連れて行こうとしていたのか知りたいと言う気持ちがムクムクッと湧いてきた。
赤信号で止まる度に急いでカーナビの行く手を進ませて見る。
だが、必ず、もうちょっとのところで信号が変わり、後続車がクラクションと共に車間をギリギリまで詰めて、「早よ、行かんかい!」とプレッシャーを掛けてきやがる。
「へいへい。分かりましたよ」と、オレは舌打ちしながら車を進ませウグイス嬢の下僕と成り下がる。
目的地到着時間が目前に迫ったところで、オレの目は瞬きを忘れた。
近代的ながらも風格の備わったでっかい建物には間違いなく「H・O・T・E・L」と書かれている・・・・・・。
オレの脈拍数は間違いなく165回/分超の自己記録を樹立していただろう。
ま、まさか、こいつ、覚悟が出来たって言うのか?!
だとしたら、・・・・・・あん時以来だから・・・・・・2ヶ月振り?いや、3ヶ月振りか??
いいのか?
いいのか??
いいのか!!!
オレの心臓は無様な位、動揺していた。
いや、だが・・・・・・待てよ。
ハルナの設定が間違っていることもあり得る。
・・・・・・そーいやぁ、こいつのメカ音痴の腕はプロ級だ。
だとしたら、時期尚早、か・・・・・・。
オレは周回魚のようにホテルをクルクルと回っていた。
ハルナ、早く起きろ!
航海から戻って白黒はっきりさせろ!!
・・・・・・と、叫びたいところだったが、オレの気持ちの整理が出来ていない。
「っつーか、オレ、キャッシュあったっけ?」
頭の中を今度は財布の中身がクルクル回りだした。
その甲斐あってか、どうにかこうにか頼りないオレの頭は考える隙間を作ってくれたようだ。
確か18,000円はあったはず・・・・・・。
しかし、いかにも高級そうなホテルに休憩タイムなんてあるわけ無い訳で、っつーと必然ご宿泊か・・・・・・。
40,000は下らないだろう・・・・・・。
・・・・・・カードは、ある。
しかし、支払いはオフクロで、しかも出世払いとして大学卒業後の親への返済にちゃっかり累積されている。
どうする?
どうする?!
どうする!!
いや、やはりここは冷静になって「ご返済は計画的に・・・・・・」だと例のCMのワンコロがツブラナ瞳でオレの欲望を捻じ伏せる。
だが、そんなオレの隣りで、急に艶かしくハルナが小さく寝返りを打ったのを見るなり、オレの理性はブツン!と切れた。
「ちっくしょぉぉぉ!!!」
1,000万の返済も1,004万の返済も一緒だ!!
自己破産してもいい!!!!
気付くと、オレはアクセル全壊(もとい、全開)でホテルのエントランスに突っ込んでいた。
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