オレは息を震わせながら、部屋のチャイムを押した。
ハルナが中から鍵を開けてくれることを祈り、数秒待った。
・・・・・・頼む!開けてくれ!
胃がキリキリと痛み出す。
だが、中から鍵が開く気配は無かった。
これで最後だと自分に言い聞かせ、2度目のチャイムを鳴らした。
・・・・・・長い沈黙が流れたが、それでも扉が開くことは無かった・・・・・・。
頼む、ハルナ!ここを開けてくれ!
そして、オレにチャンスをくれ!
扉に額を付け目を瞑ると、知らず知らずのうちに呟いていた。
「頼む!頼む!!頼む!!!」
しかし、返って来たのは無言の拒絶だった。
オレは、もう笑うしかないと言った感じで「ははっ」と自嘲すると、重い足を引き摺って地下駐車場に通じるエレベーターに向かった。
そうだよな。
オレがあいつに付けてしまった心の傷を考えれば、これが当たり前だ。
あいつがまた以前のようにオレに接するようになったからと言って、オレを受け入れてくれるかと言えば、それはまた別の問題なのかもしれない。
だけど・・・・・・。
オレはエレベーターに乗り込むと、壁にもたれ掛かりそのままずるずると床にしゃがみ込んだ。
「やべっ・・・・・・」
なんか、らしくねぇけど、・・・・・・泣けてきた。
もう、永遠にあいつはオレを許して、受け入れてくれることはないような気がした。
だが、エレベーターの扉が後数センチで閉まるというところで、不意にオレはあいつの声が聞こえたような気がして、慌てて立ち上がり、今にも閉まりそうな扉をガッと抑えた。
エレベータの扉は開かれ、再びハルナへと通じる道を開けた。
「ハルナ!」
オレは、気のせいかもしれないが、何故だかお前が待ってくれてるような気がして、部屋を目指して走っていた。
オレが再びチャイムに手を伸ばしたその時、真っ白なガウンを羽織り、髪から水滴を滴らせながら、ハルナは慌てて部屋から飛び出してきた。
オレは驚きのあまり、チャイムを押そうとした手を「よ、よぉ?!」上げると、ハルナはポロポロと大粒の涙を流した。
そして、
「かずにぃのばか!!」
そう叫びながら、その華奢な体でオレを抱きしめたんだ。
恋に夢中なあなたに♪アルファポリス
楽しい小説を読みたい貴方へ
ハルナが中から鍵を開けてくれることを祈り、数秒待った。
・・・・・・頼む!開けてくれ!
胃がキリキリと痛み出す。
だが、中から鍵が開く気配は無かった。
これで最後だと自分に言い聞かせ、2度目のチャイムを鳴らした。
・・・・・・長い沈黙が流れたが、それでも扉が開くことは無かった・・・・・・。
頼む、ハルナ!ここを開けてくれ!
そして、オレにチャンスをくれ!
扉に額を付け目を瞑ると、知らず知らずのうちに呟いていた。
「頼む!頼む!!頼む!!!」
しかし、返って来たのは無言の拒絶だった。
オレは、もう笑うしかないと言った感じで「ははっ」と自嘲すると、重い足を引き摺って地下駐車場に通じるエレベーターに向かった。
そうだよな。
オレがあいつに付けてしまった心の傷を考えれば、これが当たり前だ。
あいつがまた以前のようにオレに接するようになったからと言って、オレを受け入れてくれるかと言えば、それはまた別の問題なのかもしれない。
だけど・・・・・・。
オレはエレベーターに乗り込むと、壁にもたれ掛かりそのままずるずると床にしゃがみ込んだ。
「やべっ・・・・・・」
なんか、らしくねぇけど、・・・・・・泣けてきた。
もう、永遠にあいつはオレを許して、受け入れてくれることはないような気がした。
だが、エレベーターの扉が後数センチで閉まるというところで、不意にオレはあいつの声が聞こえたような気がして、慌てて立ち上がり、今にも閉まりそうな扉をガッと抑えた。
エレベータの扉は開かれ、再びハルナへと通じる道を開けた。
「ハルナ!」
オレは、気のせいかもしれないが、何故だかお前が待ってくれてるような気がして、部屋を目指して走っていた。
オレが再びチャイムに手を伸ばしたその時、真っ白なガウンを羽織り、髪から水滴を滴らせながら、ハルナは慌てて部屋から飛び出してきた。
オレは驚きのあまり、チャイムを押そうとした手を「よ、よぉ?!」上げると、ハルナはポロポロと大粒の涙を流した。
そして、
「かずにぃのばか!!」
そう叫びながら、その華奢な体でオレを抱きしめたんだ。
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