PIAFUL♪

ピアノを愛する私の・・・独断と偏見による
その時々の旬な話題?を気紛れに~♪

「お父さんのバックドロップ」~追悼~

2005-01-22 | book
「映画化決定」!
“読むたびに、観るたびに、涙が出る”
そんな謳い文句に弱い私が、衝動買い?した文庫本…
「お父さんのバックドロップ」(著:中島らも)

本を買ってから、たくさん気づいたことがある。
「映画化!10月渋谷シネ・アミューズほか全国ロードショー!」
ん?昨年の10月か?(ありゃ~!先取りした気でいたのに~)
本を開いて…。ん?文章、易しくて子ども向けっぽいじゃん。
そして…一番ビックリしたのが、この、中島らもさんって方…
昨年7月26日…階段から転落して脳挫傷による外傷性脳内血腫のため
神戸の病院で死去されていた。
1952年4月3日兵庫県尼崎市生まれ。享年52歳だった。

中島らもさんご本人の「お父さんのバックドロップ」の映画評を読んだ。
『映画が終わった瞬間「たのむ。三分間客電をつけないでくれ」と思った。
涙でグシャグシャだったからだ。原作者である俺がそんなだったのだ』…

前置きが長くなったが…
この本…4つの短篇が収められている。「お父さんのバックドロップ」
「お父さんのカッパ落語」「お父さんのペット戦争」「お父さんのロックン
ロール」。
子どもより子どもっぽい、四人のお父さんの話。いずれもへんてこなお父さん
ばかり。でもそういうへんなところ、子どもっぽいところがわかると、きっと
お父さんのことを、もっともっとスキになるんじゃないか!って、そう思った。
笑いあり、涙あり、感動あり…。

『大人には、子どもの部分がまるごと残っています。子どもにいろんな
大人の要素がくっついたのが大人なのです』(中島らも)

子どもの頃、早く大人になりたい!って…思ったことないですか?
でも…大人って子どもが憧れるほどには、いいものではないってこと…
もっと大変でもっと辛いんだよ!ってちょっと感じるかも知れない本です。
お子たちに、是非読ませてあげたい本です。お父さんを尊敬してね…って。

中島らもさんに、追悼の意を込めて…。