村上龍さんの小説みたいなタイトル(限りなく透明に近いブルー)をつけましたけど、要するにそういうことなんだと思います。
小沢さんは相変わらず注目の的のようですが、東京地方裁判所の判断では、無罪ということになったらしいです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120426/k10014737421000.html
起訴の内容としては、政治資金を巡って元秘書と共謀して収支報告書に虚偽の記入をした、というものです。
判決としては、
1. 収支報告書が虚偽の記入であることを認定
2. 小沢氏の政治的影響力や金額の大きさを考慮すると、秘書が単独で行うことは考えられないことから、小沢氏が報告を受けて了承したことを認定
3. 小沢氏には収支報告書の記載に関しての認識のずれや、記載の必要性に関する認識の違いがあった可能性があるために、秘書との共謀は認められない
ということから無罪ということになったようです。個人的に、項目の2番目と3番目の関係がよくわからないです。秘書から報告は受けたけど、内容はよく理解してなかったということなのでしょうか?
共謀が認められるかどうかというのは、つまりは人の頭の中がどうだったかを客観的に認定する必要があるので、なかなか難しいことなのではと思います。司法の立場として、絶対に冤罪を避ける必要があるわけで、確実に認定できなければ無罪と言わざるをえないというのもあるかと思います。
このあたりが、普通の人の感覚と大きく異なる所ですよね。普通の人ならばダークグレーは黒に見えるのですが、司法では完全に黒でなければ黒と認めないということなのでしょう。
使途不明金と表現するといかにも悪いお金に思えますけど、ようするに何に使ったのかわからないお金のことですから、普通に生活していても多少は出てきてもおかしくはないかと思います。個人と組織で事情が異なるとはいえ、いくらなんでも4億円は多すぎですよね。有罪無罪の前に、組織として終わっていると思います。
現時点では地方裁判所での判断ですので、高等裁判所、最高裁判所へと舞台が移行する可能性がありますので、無罪が完全に確定したわけではないと思います。とはいえ、「私は無罪だ」的な感じで大きな顔をされるのは、あまり納得できる状況ではないですね。
個人的に、少なくともこのような疑いが出る時点で、小沢氏は政治家として既に終わっていると思います。