依存症一歩手前

　友人に買い物が大好きな女性がいる。彼女は独身で、私より一つ年上。立派なキャリアがあり、自分のマンションと車を持ち、恋人がいる。そう、今時の負け犬だけど、どこから見ても、やはり自立したスーパー勝ち犬。

　その彼女が、お給料日ごと、ボーナスごとに、半端ではない量の洋服や靴やバッグを買う。身体は一つしかないんだから、そんなに買って、いつ着るのだろうというくらいに。私なら、5000円のニットセーター一つ買うのにも、ウンウン悩むのに、彼女は、10万単位でポイ！である。すごい。すごすぎる。

　彼女の場合、買った洋服などを、身につけているから、まだ、マシだと思うのだが、このまま、買い物を続けると、今、流行の買い物依存症になるのではないかと心配。だって、彼女曰く、「買わずにはおれない。」のだから。

　買い物依存症の女性は、買い物をする時（それも高い買い物）、店員が自分のことを、恭しく、女王様のように扱ってくれることが、最大の魅力であり、そうすることでしか、日頃のストレスを解消できないのだという。彼女も職場では、かなり、きついストレスにさらされ、自立した生活というのも、それは、それで孤独なのかも知れない。どうか、依存症に発展しませんように。