ペパキャンのサバイバル日記

円形脱毛症で髪の毛がなくなりました。今はスキンヘッドライフ満喫です。
見た目問題当事者としての情報発信中!

見えない壁を作らないでほしい

2018-01-11 12:48:23 | 見た目問題
2018年、最初の更新となります。今年も不定期に更新しますのでお付き合いくださいませ。

昨日NHK全国ネットのテレビ番組「シブ5時」で、昨年出版された本、「顔ニモマケズ」と見た目問題が特集されました。本の中には9人の見た目問題当事者が登場しますが、その中の一人が我らが円形脱毛症の患者会の会長、武田信子さんです。

作者といいますか、インタビューワーがあの「夢を叶えるゾウ」の水野敬也さんですので水野敬也さんファンのかたも是非手に取っていただけると嬉しいです。

見た目の問題だけではなく、コンプレックスがある方や今の世の中、なんだか生きづらいと感じている方全ての方が読んでいただけると少しだけ心がフッと軽くなるような内容になっております。

テレビ番組では顔にあざのある男の子とそのお母さんの様子が克明に映し出されていました。正式な病名はスタージ・ウェーバー症候群。原因は不明でそのお母さん達の働きかけで最近難病指定されたようです。
全てのあざがこの病気というわけでもありませんので、その辺りはご理解願います。

お母さんはあざを何とか減らそうと、幼い男の子に80回ものレーザー治療を行ったそうです。全身麻酔してね。でも同じその男の子が小学3年くらいになって、治療は痛いからもういやだ!と言い出し、その後治療はやめられたとのこと。

画面には映らないお母さん、お父さん、本人にも色々な葛藤や御苦労があったと思いますが、ただ今13歳になった男の子はとてもしっかりとしていて、将来の夢は医者になる事だそうです。笑顔がとてもチャーミングで印象的でした。

で、その様子を見ていたゲストのくわばたりえさんが、MFMS代表の外川さんに「見た目の問題がある人にどう接するのがいいですか?そっとしておくのがいいですか?それとも質問した方がいいですか?」と聞いていました。私は決してくわばたさんの事が嫌いとか悪いとは思いませんし、そのつもりもありません。

ただ、いつも講演会、授業、トークショー、各種メディアの取材でも必ずこの質問が投げかけられるんです。

くわばたさんも純粋にどう接するのがいいのかな?と思った上での発言だったと思います。

外川さんは丁寧にそれは人によります。そっとしておいてほしい人もいれば、質問してもらった方が楽な人もいますと淡々と答えていました。

そうなんです。見た目問題当事者でもその保護者でも、そっとしておいてほしいと感じる人、あるいは感じる時期もあれば、ジロジロ見るくらいだったら質問してくれたらちゃんと答えるのにと思う人もいます。最初はうまく出来なくても年月が経って大人になれば出来るようになる人もいます。本当に人それぞれなのです。

答えはひとつだけではないのです。

だけど、私達見た目問題当事者はどう接したらいいですか?と問われると、とてもそれだけで傷つきます。
何故ならその質問自体が見た目問題当事者とそうでない人を隔てる見えない大きな壁のように感じてしまうからです。

私達当事者は当事者である前に一生活者なのです。小学生だったり、OLだったり、営業マンだったり、親だったり、娘や息子なのです。ちゃんと学校や職場に行き、勉強や仕事をして、友達と笑ったり泣いたりして、ある程度の年齢になると結婚したり出産したりする、どこにでもいる一般の人間なのです。

心無い言葉には傷つくし、逆に優しい言葉には心踊ります。確かに「顔ニモマケズ」の中に出てくる9人の見た目問題当事者達は他の当事者に比べて少しは突き抜けているところがあるかもしれません。でも彼等とて貴方のすぐ隣に住んでいるごくごく一般の人と何ら変わりはないのです。

どう接したらいいですか?と言う問いはまるで数字の解を求めるかのようなニュアンスがあります。

それはその時その時で貴方ご自身で判断して下さいとしか言いようがないのです。

こう言う質問を受ける度に私は日本の教育の闇を感じます。クラスの中で先生一人だけが、正解を持っていて、クラス全員で誰が一番早くその問いに答えられるかで優劣が決まるとても恐ろしい姿です。

もちろん模範解答があるものもありますが、社会に出ると問いに対する解は複数あることの方がずっと多いはずです。大人になって社会に出れは誰でもそれには気付くはずで、だからこそこの人間社会は面白いし、発見が多いのではないでしょうか?

どう接したらいいですか?と問う行為は思考停止と同義語です。自分だったらどうするかな?
私が問われる立場だったらどう感じるかな?
と、是非とも考えてほしいと思います。

そして、見た目問題当事者とそうでない人達との間に見えない壁を作らないでほしいです。

ツイッターでも似たようなことを書きましたがとても収まりきらずこちらで書きました。

本日はここまで。今年もよろしくお願いします!

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