結果云々よりも、出場すること自体が最も大切だった。
試合に勝ったのか敗れたのかは二の次の二の次だった。
勝つようなことがあったならそれこそ奇跡になるはずだった。
ただ、負けたとしても、試合を無事にこなすことも超現実的な気がした。
バナナ1本におにぎり1個...これが1日2食の生活だった。
給水や炊き出しの手伝いが練習の代わりになった。
本当に行くべきかどうかが分からないままみんなが甲子園に出向いた。
そして、一回戦で負けた。
それは必然の現実だった。
それでも、彼らの諦めない精神に勇気付けられるのは一人や二人じゃないと思った。
そんな東北高校野球部員に頭が下がる思いだった。
感謝で胸がいっぱいになった。