いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

名歌鑑賞⑭~大西民子~幻の椅子

2019-04-04 18:46:04 | 短歌


大西民子。
夫と離別し、孤独な時間をもった。
幻の椅子。

……

かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は

……

椅子が部屋のそばに置かれている。
座る人はいなくなってしまった、突然に。
その悲しみを思い出さされる。
いったいどこへ。

大西民子は大正13年岩手県生まれ。
前川佐美雄、木俣修に師事。
「形成」創刊に参加。
「まぼろしの椅子」「不分の掟」など。

……

前髪に雪のしづくを光らせて訪はむ未知の女のごとく


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