た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

ゴールデンウィーク

2010年05月03日 | essay
 黄金週間(ゴールデンウィーク)!────その豪奢な名の由来ははるか太古、旧約聖書の時代まで遡る。世界を隅々まで創りたもうた全能の神は、不眠不休の七日間を終え、疲労困憊したので、「ちょっと休む」とのたもうて次の七日間を休まれた。その間、神の手になるもろもろの被造物、即ち、山、川、広大なる海、青い空、雲、そして生きとし生けるもの全ては、生みの親なる神を賛美して黄金色に輝き続けた。というのはもちろん、私が爪を切りながら思いついた作り話である。実際のところは、ネットで調べたのだが、まだ映画隆盛の昭和五十年代、日本のどこかの映画会社が、一年のうちでも特に興行収入の増えるこの時期を「金のなる週」として名付けたものらしい。馬鹿馬鹿しい。

 馬鹿馬鹿しいと思いながらビデオ屋で映画を借りて家族で観た。黄金の享受者は時代とともに変わる。現代はさしずめツタヤと日本道路公団であろう。
 
 明日は潮干狩りに出かける。今まで一度もしたことがなくて、今後ともする予定がなかったのだが、愛知に住む知人に強く勧められて行かざるを得なくなった。高速道路は恐怖である。あまりに混んでいたら、そのどこかとやらの映画会社を恨んでやろうと思っている。
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