た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

五月下旬、燕岳登山

2024年06月21日 | essay

 未明の清冽な空気の中きつく締める靴紐。

 ポールが駐車場のアスファルトに当たる音。

 山に足を踏み入れた瞬間の、腐葉土と全身が一体化するような感覚。

 木立から次第に届く朝日。

 鳥たちの絶え間ないさえずり。今日という日を懸命に生きる者のさえずり。

 森の匂い。

 ・・・・・

 ・・・

 山は、登り始めが一番好きだ。

 

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