個人主義の徹底した教育を受けてきたせいか、単に私が臆病なのか、他人に自分が与える影響というものが気になって仕方ない。教育となるとなおさらである。人は人に何が正しいかを教えることなどできない、と古代ギリシャの哲人も確か言っていた。
窓の外を見ると雪である。今年の春はずいぶん早いと思いながら庭の花壇に水を遣ったのが確か今朝であった。見ている間に、みぞれのような粒はふわりと速度を落としぼたん雪になった。面白いから腕を組んでずっと見ていた。静かな雪である。
今日ハ「彼」ヲ叱ラナケレバナルマイ。ソレガ私ノ今日ノ仕事ダカラ。
シカシ叱ルノト、コノ雪ヲタダジット眺メサセルノト
一体ドチラガマシカ知ラン。