触れることすらできぬほど

2010年04月29日 17時24分06秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

 

「ああ……凄いなあ」
「今年もまた、花びらのじゅうたんが!」
「綺麗だなあ……!」
「でもね、たぶん、こっち側は、もっと凄いよ」
「そう、僕の後ろの、この塀の、裏側のことさ」
「ほら、ここだよ」
「うわあ、やっぱり……!」
「見てよ、花びらのプールだ!」
「おむさんみたいに、この中を走り回ってみたいな」
「おかか先生みたいに、この中で寝転がってみたいな……」

「でも、それって、なんだか、いけないことのような気もするよ」

「おむさんやおかか先生に遠慮してるんじゃなくてさ」
「こんなに綺麗なんだもの。踏み付けにしたくないんだ」
「余りに崇高だから……見るだけでも許されないような気がする」
「こういう景色は、誰にも知られない所にあるべきなのかも……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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優しい気持ち (marrons_mama)
2010-05-14 14:48:26
私はあまり文学的な才能はないので、ありふれた言葉になってしまいますが、よっちゃんの表情を見てて、とても優しい気持ちになりました。と共になんだかじ~んときちゃった。大切なものは触れられないってことありますよね。そんな感じなのかな…
よっちゃんが本当にそう感じてるようで、素晴らしい写真だと思いました。ありがとうございました。
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あのね、 (よっちゃん)
2010-05-14 22:06:48
今年は、おむさんも、おかか先生も、
この「うすべに色の海」に入らなかったんだ。
おむさんやおかか先生も、
この場所を大切にしたい、って思ったのかな……。

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