若き柔道家 おむ さん四郎 は、悩んでいた……。
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「柔の道とは、何なのか……」 | |
「柔道の極意は、一体、どこにあるのだろうか……」 | |
「あまり悩むな、さん四郎」 さん四郎の師、やな正五郎 である。 |
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「お前は既に、柔道の極意をつかんでいる筈……」 | |
「そうでしょうか、先生……」 | |
「理論より実践だ! お前の必殺技で、この私を投げてみよ!」 | |
「さすれば、柔道の極意が奈辺に存するか、おのずと理解できよう……」 | |
「では、恐れながら、今から先生に技をかけます……」 | |
「とうっ」 さん四郎の必殺技、「天地無用」が炸裂した。 |
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「ぐはあーーっ」 ドサーッ |
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よろよろ 「さ、流石だな、さん四郎……。して、極意を見出したか?」 |
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「はい、何となく解ってきました!」 | |
「極意は、この中にあるような気がします」 ごそごそ |
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「……」 | |
「ありません」 | |
「いや、そんな所にはないよ……」 |
・そそっかしい ―― 前回(恋人をうっかり投げてしまう)
・天然ボケである ―― 今回
さて次回はどうなるでしょうか
あ、ところでネット接続は安定してきています。