土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

歴史の真実

2013-05-26 18:37:57 | 歴史の読み方

前回は、『他国と日本では戦争観が違う』ということで終わりましたが、このことに触れる前に、
その前のテーマ、『歴史は、事実につじつまを合わせることで見えてくる』の、続きを書かせてください。

よく言われている左翼的歴史観には、洗脳に近いものがあるように、私は思います。

史実、もしくは世間でそう言われていること。そう教わったこと=歴史・・・で、思考停止していると思います。
「それは違いますよ。」と、私は言いたいのです。

歴史というのは、過去の出来事です。
ですので、歴史というのは、一度確定すれば、もう評価は二度と変化しない・・・
と思われ勝ちなんですけど、実は違います。

歴史ほど新発見のあるものはない・・・これが真実です。
どんどん新しい文献などがでてきますので、そのたびに評価が変わるのが歴史です。

ですので歴史ほど、評価の確定が難しい学問はありません。
しかし、こと日本の戦前・戦中の評価については、思考停止状態にある人が、日本では多いのではないでしょうか?

戦前日本侵略国家説のみが語られ、それと違う意見を持つ人は、すぐに軍国主義者のレッテルが貼られてしまいます。
これは一種の信条であり、イデオロギーなのではないでしょうか?

史実の数が多いことは、歴史の評価の対象にはなりません。
それは、史実は強い者が書くからです。
そして、書こうと思えばいくらでも書けるからです。

たとえば、
北朝鮮の国内においては、首領の金一族を讃える史実で溢れかえっているはずですね。

しかし彼らが、本当に国の良き指導者なのかどうかは、検証する必要がありますよね。
その上で、評価を下さないと間違った判断になりますよね。

金北朝鮮総書記を讃える史実は、ものすごい数になるから、金総書記一族は偉大な政治指導者である・・・
とは、決して言えない訳です。

そしてよく、当時を知る人に直接インタビュー・・・などもやってます。いわゆる、証言です。
これもよくよく注意しないといけません。

一定の真実は含んでいるかも知れませんが、参考程度にしかならないです。
主観が入りすぎているし、歴史的真理のすべてを語れてはいないし、
編集できますから情報の公開のところで、いくらでも操作可能です。

そしてこれが大事なのですけど、
証言は史実と同様、たとえ嘘であろうと、いくらでも言えるからです。歴史的真理の評価という点では、むしろ妨げになることが多いです。

たとえば、病院に担ぎ込まれた患者さんが、医者にこう言ったとしますね。

「痛い痛い!!さっき、転んだ時に足の骨を折った!」

こう患者さんが訴えても大抵の医者は、話半分しか聞いていません。
患者さんの訴えだけでは、真実を見逃すかも知れないからです。

ですから医者は、きちんとレントゲンなどの検査をした上で、総合的な判断をしますよね。
ねんざや打撲の可能性だってあるわけですから・・・。

痛いのは真実でしょうけど、それが骨折によるものか、その他の原因なのかは、検査をしないとわかりません。
その検査結果と、その考察の上、診断と治療方針の決定が必要です。

骨折とねんざでは、痛い・・・ということは同じでも、治療方法が全然違ってきますからね。
歴史の考察も、これと全く同じなのです。

身近な例で言うと、二酸化炭素温暖化説というのがありますね。
これを歴史的に評価する場合はどうするか。

皆様、グリーンランドをご存じですよね。北大西洋の、氷河に覆われた島です。
ここがなぜ、グリーンランド、直訳すると「緑の大地」という名前なのでしょうか?

それは、約1000年前にバイキングが発見したときには、緑の大地だったからです。
バイキングは肉食なので、ここでトナカイなどを放牧し入植しておりました。
しかし寒くなって氷河に覆われたので、バイキングはこの島から去りました。

1000年前は、今よりも暖かい気候だったのです。
これは日本にも当てはまります。
平安時代は温暖で、食べ物が豊富で、貴族文化が栄えました。
しかしだんだん寒くなり、食べ物が採れなくなって争いが増え、武士の時代となるのですね。

これらの事実から導き出される真実は、

確かに地球の平均気温は、近年急激な上昇をしているのは事実だが、それは二酸化炭素が原因ではない

ということになってしまうのです。
1000年前に、今よりも二酸化炭素量が多いはずがないからです。

この二酸化炭素のように、山のような史実、大多数の証言よりも、たった一つの真実の方が重要なのです。
それには、緻密な歴史的検証が必要です。

元慰安婦が、大騒ぎしようが、隣の国が国家をあげてキャンペーンしようが、全く関係がないのです。





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