釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

到来している監視社会

2013-09-10 19:19:31 | 社会
今朝は雲が多く、ところどころに青空が見える程度だった。一日曇りになるか、と思っていると次第に青空が広がって来た。まだ強さの残る日射しが射す昼休みに職場の近所を歩くと、ミンミンゼミの声が聞こえて来た。道端の草むらでは虫たちが鳴く。風に流される方向に歩くと日射しで汗ばんで来た。しかし、逆に歩くと風がとても涼しい。今月22日には遠野まつりがあると聞いたが、残念ながら仕事で行くことが出来ない。このまつりは京都の祇園の影響もあり、あでやかさがある。流鏑馬も行なわれるのでとても残念だ。夕方、帰宅時に甲子川沿いを走ると鮎釣りの人の姿を見かけた。夕日がとてもまぶしく、輝いていた。日が沈んで行くと、西の晴れた夕空には三日月が浮かんでいた。 現在我々が日常生活と切り離せなくなったインターネットは米国の国防総省高等研究計画局が開発した分散型コンピュータネットワークに起源を持つ。去る5日、英国ガーディアン紙や米国ニューヨークタイムズ紙は、米国の国家安全保障局(NSA)や英国の政府通信本部(GCHQ)が「HTTPS」や「SSL」などを含むインターネット上の暗号化通信を解読可能である、と報じた。NSAは10年前からこれら暗号解読技術の開発を行なっており、2010年には大量の通信を解読可能になったと言う。NSAはこうした開発に年間2億5000万ドルを投じている。また、NSAは、大手通信事業者から直接インターネット通信を傍受できる体制を、2013年までに整備する計画であるとも報じられている。両紙はいずれも米国の中央情報局(CIA)及び国家安全保障局(NSA)の局員であったエドワード・スノーデンEdward Snowden氏の提供した秘密文書に基づいて報道している。翌6日、米国の国家情報長官室は、「NSAが暗号化通信の解読に取り組んでいることは秘密でもニュースでもない」とした上で、先の報道を「米国と同盟国の安全を脅かすもの」だと非難している。さらに、「情報機関が、米国の敵対勢力による暗号化の利用を無力化しようと努力していることは、まったく驚くべきことではない。歴史を通して、国家は国家機密を守るために、暗号化を使用してきた。今日は、テロリストや犯罪者集団、人身売買組織などが、その行動を隠すために暗号化を使っている。これらの行動を無力化しなければ、情報機関は任務を全うすることができない」として、暗号解読は正当な行為だとする。7日にはドイツの週刊誌シュピーゲルが「米国と英国の情報当局がほぼすべての主要メーカーのスマートフォンに侵入して個人情報を入手できる状態であることを示す極秘文書を確認した」と報じている。米国Appleの「iPhone」やカナダBlackBerryのスマートフォン、および米国GoogleのAndroidを搭載したスマートフォンから、連絡先リスト、ショートメッセージングサービス(SMS))トラフィック、位置情報など、ほとんどの重要データにアクセスできると言う。iPhoneと同期するパソコンに侵入し、iPhoneの38以上の機能にアクセスする。BlackBerry端末の場合もほぼ同様のようだ。米国や英国の情報機関のこうした暗号解読を受けて、グーグルGoogleは自社のデータセンター間を流れるデータを暗号化する計画を加速させている。グーグルのセキュリティエンジニアリング担当者は「これは軍拡競争だ。このゲームにおいて、それらの政府機関は最も高度な技能を備えたプレーヤーの1人だとわれわれは考えている」と述べているが、国家安全保障書簡(NSL)などの法的仕組みがあるため、政府から要請があれば、グーグルはデータを開示する義務を負わされている。問題はこうした法的な開示義務を要請しないで、事業者にも分からないところでデータの暗号解読を行なっており、対象がどの範囲かが全く明かされていないことだ。基本的にはインターネットに接続出来る、またスマートフォンを使用している世界のすべての人の情報を掴むことが可能なのだ。法的な手段に訴えることなく。セキュリティ問題はウィルスの場合もそうだが、開発の追っかけっこである。そしてそのほとんどは開かれた開発環境を保持する側が最終的には有利になる。とは言え、その間に個人情報は情報機関に際限なく吸い上げられて行く。映画のような監視社会はすでに来ている。
ようやく7分咲きになってきた裏山の百日紅

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