釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

心和む荒神神社

2010-09-01 12:40:26 | 自然
先日いくつかの買い物のためまた遠野郷へ出かけた。どうせ時間を気にする必要もないのでのんびりと釜石自動車道を下りると340号線へ入り、遠野市街地の北部の田園風景を楽しみながら車を走らせた。お気に入りの青笹の荒神神社で車を止めると、もう1台すでに宮城ナンバーの車が止まっていた。稲穂がすでに実り始めている。ここに立って茅葺きの小さな祠を見ていると遠い昔からおそらく変わることのないこの風景にひどく心が和んで来る。年とともに都会の喧噪は肌に合わなくなり、こうした田園風景に親近感をおぼえるようになった。子どもの頃の風景がそのまま残されている。青笹から土淵へ抜ける途中の田園地帯には城郭風の遠野独特の農家の建物が多く見られ、あちこちの畦で火煙が立ち上る。畑地の間に川が流れるせいかたくさんのトンボが飛び交っている。遠くに見える早池峰山には頂上に薄く雲がかかり、残雪の有無が確認できない。盆地の遠野は釜石以上に気温が高いはずだが、釜石より平地が広いため清々しささえ感じてしまう。遠野は「遠野物語」で触発されてではあるだろうが岩手県内でももっとも伝統や遺跡をよく保存している。バス停が茅葺きになっていたりするのもごく自然に見えてくる。巧みな演出だと思う。それらに惹かれて県外は無論だが県内からも多くのリピーターを引き寄せている。地方都市の典型的な再生自立の姿があるように思う。

遠野市青笹町の荒神神社 釜石や山田では「荒神社」となっている

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