釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

三陸沿岸の変わらない人々の暮らし

2009-08-06 07:05:00 | 寺社
岩手はまだ正式に梅雨明けが報じられておらずすっきりしない毎日が続く。一日に何度も天気が変化する。まるで山の天気のようだ。ナナカマドの実も一部が色付き、萩も咲いて風も秋風と言っていい清々しい風だ。釜石は冬は素晴らしく晴れ渡る日が多いが夏はどんよりと曇った日が多い。夏らしい日が訪れない。そろそろ三陸沿岸の寺院の百日紅が咲いていないか見に出かけた。越喜来から小石浜、綾里と抜けて大船渡市街へ入った。途中の海岸には浜百合が今たくさん咲いている。山百合が終わり、鬼百合の自生が見られた。この鬼百合の自生するのを見ていて、ひょっとすると浜百合は鬼百合が海岸部で次第に変化して行ったものではないかと思った。浜百合の花びらが後ろへ大きく反り返ると鬼百合そっくりになる。大船渡近辺に近づくと蝉がヒグラシよりアブラゼミの声の方が多くなる。市街地ではヒグラシの声が聞かれない。陸前高田の普門寺へ行ったが百日紅はまだこれからのようだ。ごく一部が咲いているだけだ。ここの百日紅は樹齢が300年以上の大きな木だ。出かける時釜石市内の小佐野付近でねずみ取りを設置していたので帰路はゆっくりと車を走らせた。吉里吉里の吉祥寺にも行ってみようと釜石を素通りすると白バイとすれ違った。やはり要注意のようだ。残念ながら吉祥寺もまだ全く百日紅は咲いていない。ここにはやはり樹齢何百年かの大きな銀杏の木や枝垂れ桜などもある。椿の木も大きい。今は紫陽花がまだ咲き続けていた。三陸の沿岸部を走っていると幹線道路からはずれていくつもの小集落があり、他所と一見隔絶されたような立地になっている。多くは半農半漁で暮らしているのだろう。そうした所には遠野でよく見る石碑や八大龍神などと書かれた社がある。舟の神様である金比羅の石碑も多い。綾里には綾織姫伝説があり、綾巻明神という天照皇太神宮と関連すると記された古社に伝わるようだ。恐らく縄文期にはじまる伝承ではないだろうか。風早中納言などの記載もあり、伊予の風早国との関連まで想起させられた。

泊から見た越喜来湾 右端の湾口の向こうには青空の広がる太平洋が横たわる

泊の海岸に群生する浜百合

最新の画像もっと見る

コメントを投稿