釜石の日々

世界はいつまで悲劇を続けるのか?

今日の米国メディアCNNは、「コロナ規制の全撤廃を、トラック運転手のデモに市民が続々参加 カナダ全土に拡大」を、同じくフランスメディアAFPは「カナダ首都、非常事態宣言 反コロナ規制デモ「制御不能」に」を報じている。先月、トラック運転手へのワクチン接種義務化に反対する「FREEDOM CONVOY」抗議行動が開始され、73Kmにも及ぶ大型トラックの長蛇の列がカナダの首都オタワを目指して、集結した。その後、このトラックの列に農民のトラックターの列が加わり、さらに騎馬隊や自家用車の列まで加わり、人口90万人のオタワに250万人もが集まってしまった。カナダ政府は「テロリスト」と表現していたが、暴力行為は散発的にしか発生していない。米国からも抗議行動を支援するトラックが参加している。多額の支援金まで集まり、電気自動車テスラのCEO イーロン・マスク氏も支援金を贈った。今月14日は、EUの中心地ベルギーのブリュッセルでもEU各国からのトラックが集結する。ワクチン義務化や行動規制などにも反対する運動が加わった。日本のメディアではほとんどこの事態を報じていない。 今月4日、北海道新聞は、「感染職員、大半は3回接種済み 国立函館病院でクラスター 医療関係者ら警戒」で、「医療従事者向けの新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種を終えている国立病院機構函館病院(川原町)で、看護師や入院患者らによるクラスター(感染者集団)が発生し、函館市内の医療関係者は警戒を強めている。接種後2週間以上が経過して感染する「ブレークスルー感染」が3回目の接種後にも実際に起き、オミクロン株の感染力の強さが改めて浮き彫りになった形だ。」、「同病院は職員と患者計10人の感染が判明して函館市が1月31日、クラスターに認定した。2月3日現在、医師1人、看護師16人、作業療法士1人、入院患者14人の計32人の感染が判明している。」と報じた。また、昨日のNHKは「介護老人保健施設でクラスター 70~90代の7人死亡 横浜」で、「横浜市は6日、市内の介護老人保健施設で、入所者121人のうち116人と、職員15人の合わせて131人が感染するクラスターが起き、今月3日から5日にかけて、70代から90代の男女、7人が死亡したと発表しました。」と報じている。NHKのこの記事では、ワクチン接種には全く触れていないが、高齢者施設なので、3回目のワクチン接種も優先されているはずだ。北海道新聞は「「ブレークスルー感染」が3回目の接種後にも実際に起き、オミクロン株の感染力の強さが改めて浮き彫りになった形だ。」として、あくまでもワクチン接種者のクラスターの発生をオミクロン株の感染力に原因を求めている。しかし、これまでブースター接種を含めて、ワクチンは感染を予防するとか、重症化を防ぐとか言われて来たはずだ。今日のロシアメディアSPUTNIKは、「オミクロン感染で重症化はこんなカテゴリーの患者 日本の医療者らが報告」で、「埼玉県にあるふじみの救急病院の報告では、オミクロン株感染で入院した60歳以上の患者の半数以上が肺炎にかかっており、人工呼吸器を必要とする状態だった。同病院の鹿野 晃理事長は、重症の肺炎が見られるのは高齢でワクチン接種からかなりの時間が経過した患者たちで、オミクロン株が軽症で済むという情報は自分が目にしている状況とはかけ離れている」と指摘したことが報じられている。以前にも書いたが、この新型コロナウイルス感染では、世界で感染の始まった当初から、多くは無症状・軽症だと言われていた。感染しているにもかかわらず、何故、無症状であり得るのだろうか。無論、一部は体内で十分なウイルス量にならないうちに検査で陽性となった人たちもいるだろうが、昨年11月発表された北海道大学の研究者らによる論文が明らかにしたように、新型コロナウイルスそのものに人の免疫システムを逃れる仕組みが備わっているのだ。(SARS-CoV-2 inhibits induction of the MHC class I pathway by targeting the STAT1-IRF1-NLRC5 axis SARS-CoV-2はSTAT1-IRF1-NLRC5軸を標的としてMHCクラスI経路の誘導を阻害する:Nature Communications Published: 15 November 2021).。ウイルス抗原を見つけ、ウイルスに感染した細胞を突き止め、破壊することでウイルスの増殖を防ぐ細胞障害性T細胞の活動を抑制するORF6と呼ばれる抑制遺伝子を新型コロナウイルスが備えていることを見出した。感染しても細胞障害性T細胞の活動が抑えられているために「炎症」が起きず、無症状であったり軽症でいられるが、それは新型コロナウイルス自体が弱体化しているためではなく、むしろ体内で抵抗を受けずに増殖しているのだ。これが無症状から軽症の人が急変する理由でもある。どのような変異株でも新型コロナウイルスは、抑制遺伝子ORF6を保持する限り、決して侮れないウイルスだ。しかも、ワクチン接種により、自然免疫系が低下しており、高齢者でそれが顕著である。先月8日、medRxiv掲載のスペインの研究者らによる論文「Innate and adaptive immune defects associated with lower SARS-CoV-2 BNT162b2 mRNA vaccine response in elderly people(高齢者におけるSARS-CoV-2 BNT162b2 mRNAワクチン反応性の低下に関連する自然免疫および適応免疫の欠陥)」がそれを示している。ワクチンを接種すればするほど感染や重症化、死亡しやすくなると言うまさに悲劇が起きているのだ。先月29日の英国メディアTHE EXPOSÉは「Official Data shows Children are up to 52 times more likely to die following Covid-19 Vaccination than Unvaccinated Children & the ONS is trying to hide it (公式データによると、Covid-19のワクチン接種後に死亡する確率は、未接種の子供の最大52倍であり、ONSはこれを隠そうとしている)。」で、昨年12月20日、英国の国家統計局(ONS)が公表したデータを分析し、ワクチン1回接種では「10-14歳の子どもはワクチン未接種の子どもより統計的に10倍、15-19歳の10代はワクチン未接種の10代より統計的に2倍死亡する可能性が高い」、また2回接種では「15-19歳のティーンエイジャーはワクチン未接種のティーンエイジャーの3倍、10-14歳の子どもはワクチン未接種の子どもの52倍」死亡する可能性が高かった。5日のイスラエルメディアTHE TIMES OF ISRAELは、「Israel’s serious COVID-19 cases hit all-time high of 1,229(イスラエルのCOVID-19重症例が過去最高の1,229件に到達)」を報じている。ワクチン接種超先進国イスラエルで、重症者が過去最高となっている。3回接種者が8割に達し、4回接種が進められている国である。先月18日のNHKは、「イスラエル 4回目接種  オミクロン株感染防止効果は不十分か」で、「新型コロナウイルスの4回目のワクチン接種が進められているイスラエルの病院のチームは1月17日、初期段階での研究結果として、4回目の接種で抗体の量は増えたものの、オミクロン株の感染を防ぐ効果は十分には得られない可能性があると発表しました。」と報じていた。「4回接種した人の中からも感染者が出ている」のだ。
100万人あたりの感染者数推移
ワクチン超先進国イスラエル(上)、ワクチン超後進地域アフリカ(下:ほとんど基線上)
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