釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

確実な第4波

2021-03-23 19:16:42 | 社会
今日は風もなく、よく晴れて気持ちのいい気温になって来た。もちろんまだ朝晩は気温が低くなるが。釜石ではどの花も日射しや方向で、同じ種類でも咲く時期がずれているために、花を長く見ることが出来る。今だと梅がそうだ。とっくに散りかけてしまっている梅があるかと思えば、満開の梅もあり、まだ蕾がようやく膨らんだ梅もある。来月半ばには桜に入れ替わるだろう。今、南半球では夏が終わろうとしているが、ブラジルでは確実にこれまで以上に感染が拡大し、第3波が最多の時期を迎えている。ブラジルでは大統領がロックダウンに反対し、州知事がロックダウンを実行する。人口2億1000万人のブラジルで、新型コロナウイルス感染者は、3057万人の米国に次ぐ1205万人にもなる。米国は第3波がピーク時には、1日に30万人もが感染していたが、今は1日4万6000人ほどに減少して、第3波が終息しつつある。ブラジルに次ぐインドも巨大な第1波が終息しかかったところで、今また第2波が形成されつつあり、1日の新規感染者が4万人を超えて来た。感染者数では4位のロシアと5位の英国ではそれぞれ第2波、第3波が終息しつつあるが、同じ欧州でもイタリア、フランス、ドイツは増加しつつある。欧米は日本と違って「自粛」意識は希薄であり、「自由」を主張するため、感染症ではどうしても不利になる。かと言って、日本も長期化で、政府や自治体への信頼が薄れ、「自粛」も限界になりつつあるようだ。日本の場合は、素人でも政府の対策があまりにも手抜きであることが分かり、すっかり政府への信頼が失せている。今日のGoogleの日本の予測を見ると、来月18日には1日の新規感染者数が5067人となり、しっかり第4波が形成されている。政府は来月には一部で「GO TO」トラベルを再開することを検討している。本当にこれまでの経緯など省みることなく、ただ観光業界やオリンピックのことしか頭にないようだ。昨年のうちに、それこそ「専門家」を無視して、政治主導で、短期集中のロックダウンと、その間の徹底した検査・隔離を行なっていれば、少なくとも今年のオリンピック開催は実現出来る下地は準備出来ただろう。もちろん、変異ウイルスを国内へ入れないための空港検疫も強化してだが。中途半端や、対策などとは言えない無策で来たことが、いつまでも社会不安を引き延ばしてしまった。長引かせた結果は、さらに事態を悪くさせている。変異株の蔓延である。感染力が強かったり、抗体の効果を低下させたりする変異株が、国内で既に南アフリカ、英国、ブラジル、日本独自と4種は検出されている。米国やフランスでも新たな変異株が報じられてもおり、仮にワクチンに副反応や有害事象がなくとも、ワクチンに効果を見込めなくなる。しかも、一部の研究者は、ワクチンがさらにウイルスの変異を加速させると警告もする。インフルエンザウイルスもワクチンにより変異しており、まさに細菌と抗生物質の関係のように追いかけっこである。政治学の舛添要一氏は2月のサンデー毎日の「舛添要一前都知事・元厚労相が「断末魔」政権と「無責任」都政を告発」なる記事で、「中国で封じ込めが成功しているのは、感染症対策として検査と隔離の基本に忠実だからだ。」と述べている。そして、以前のTwitterでは、その封じ込めが中国だから出来たと考えるのは、資本主義国の敗北であると述べていた。政治学者としの考えには必ずしも同意出来ないところもあるが、こと感染症に関しては、とてもまともな考えを持っている人である。日本を含め欧米など多くの国で敗北しているように思う。
馬酔木