遠野の蓮の咲き具合を見ようと遠野に向かった。仙人峠道路を下りてすぐに340号線から土淵に向かう道に入る。この道筋は車もあまり通らず、遠野らしい田園風景が広がりお気に入りの道だ。青笹の荒神神社も周囲の緑の水田に囲まれいつもの落ち着いた佇まいを見せてくれた。道沿いには立ち葵や幾種類ものユリの花が咲き、ところどころで焚き火の煙がたなびき、遠野ならではの風景を見ることが出来る。火渡の石碑群も遠野らしい風景だ。ふるさと村の駐車場はさすがにこの時期だけあって一杯だ。附馬牛から大出方向へ右折してしばらく行くと右手に4段の田に蓮が植えられている。上から2段目までは蕾がかなり出ていたが3段、4段目は蓮そのものが去年よりかなり減っているように思えた。まだ花には1週間位早いのかも知れない。睡蓮も咲いていて、白、赤、ピンクと三色見られた。赤トンボが蓮の若葉に止まって水に映っていた。この辺ものどかでたまに訪れるにはいいところだ。去年はここでミサゴが争うのを見かけた。大出までさらに足を伸ばし、初めて早池峰神社(はやちねじんじゃ)へ行ってみた。標識のそばに大きな石に神社名が書かれていて、そのすぐそばには巨石があった。さらに道を進むと神門があり、階段を上る。由来を読むとここはもともと妙泉寺というお寺だったのを明治の廃仏令で早池峰神社となったそうだ。脇道に入ると駒形神社もあり、その横には山神の石が祀られていた。本殿横には雌雄の一位の巨木がありこの一体に霊場のような厳かさを感じさせられた。大出小・中学校の横をさらに山の中に進みかなり奥へ行ったところに大原牧場があり、そこを過ぎて道なりに進むと車止めがあり、そこから30分歩くと又一ノ滝となっていた。さすがに一人で熊の危険を背負うわけにはいかないので引き返すことにした。帰路滝川を横切る電線にヤマセミが止まっていた。1年ぶりにヤマセミを見た。しかし遠野は実に広く、山深いことを知った。山紫陽花が咲き始めたばかりで花が若々しくきれいだった。

遠野火渡の石碑群

早池峰神社の本殿 建物はすべて寺院建築のままだ

遠野火渡の石碑群

早池峰神社の本殿 建物はすべて寺院建築のままだ