今朝は13度もあり、最高気温は今年に入って始めて20度にまで達した。とても暖かく、庭の木々や雑草も一斉に芽を出して来た。日中に甲子川の土手を歩くと、汗ばんで来たが、ちょうどいい風が吹き、とても気持ちが良かった。川には渡り遅れて、1羽だけになってしまったキンクロハジロの雌やヒドリガモの雄がいた。庭ではわずかに開いて来た沈丁花がとてもいい香りを漂わせていた。山茱萸(さんしゅゆ)はほぼ満開になり、河津桜の葉も伸びて来て、木蓮の蕾も大きくなって来た。一日青空が広がり、もうほんとうに春がやって来たことを感じさせてくれた。市街地でも紅梅がすっかり満開になったところを何箇所か見かけた。これほど暖かくなると庭でやはり今年になって初めてハエを見かけた。いつものようにシジュウカラたちもやって来て花がたくさん咲いて来た椿の木や地面で何かをついばんでいた。もっと気温が上がってくると庭では何箇所かで毎年ジョロウグモが巣を張る。いつもその巣を見ていて感心していたが、先日書いたように、このジョロウグモやいくつかのクモはとても強靭な糸を出す。それを人工的に合成して大量生産するベンチャー企業が現れたのだ。これはとても画期的なことだ。一種の革命とさえ言えるかも知れない。何が画期的かと言うと、合成ではあるが作られる糸はたんぱく質なのだ。現在多くの繊維や飛行機、自動車、建築などには石油から作られた合成化合物が使われている。本来は地球上にはないものを作り出しているための弊害もある。しかも石油は無尽蔵ではない。しかし、合成ではあっても作られる糸はたんぱく質であり、実際に存在するクモの糸と同じ遺伝子構造を持つ。まさに自然界に存在するものが合成されるのだ。この糸で作られた自動車や飛行機のボディは鋼鉄の4倍もの強度を持ち、同時に伸縮性も保有しており、しかも軽量になる。安全性も一段と高まる。合成健在で出来た現在の家屋は火災では有毒ガスを発生する上、アレルギーの原因ともなっている。しかし、この糸から作られる建材は強度と粘り強さを持ち、しかも自然界と同じ素性であるから、アレルギーも極めて少なくなる。洗濯機やパソコンの筐体もこの糸で作られれば、軽量で頑丈なものになる。まさに夢のような糸だ。それだけに米国の軍やNASAが研究に取り組んで来ていた。それが日本の若者によって大量に作る方法を見つけ出されたのだ。とても画期的で、現代の資材の革命とさえ言えるかも知れない。不要になっても自然界を汚染することもない。




開き始めた沈丁花

満開の山茱萸

蕾が膨らんで来た木蓮