こころのたね

ここでまく種が、どこかで花を咲かせてくれたらいいな(*^_^*)
2018.8月より再開!母になりました✨

『海の底』

2010-10-28 21:35:54 | 
有川浩さんの『海の底』という本について書きます
これは、自衛隊三部作の“海”に当たります



あらすじ

米軍横須賀基地に停泊中の海上自衛隊潜水艦「きりしお」は、唐突な出航命令を受ける。
予定になかったことから大半の乗員が不在のままではあったが、命令に従おうとした「きりしお」は、湾内に潜む何かに囲まれたことで身動きが取れなくなった。
艦を捨てての退去を決断した艦長以下の乗員が陸上に見たのは、我が目を疑う光景だった。
人間大の巨体を持つザリガニのような甲殻類の大群が這い回る基地、そしてそれらに捕食される人々の姿。

基地外への退路が完全に塞がれたことで、きりしおの夏木大和三尉・冬原春臣三尉は、
救助した民間人の子供ら十三名と共に艦内へ退避した。
しかし、艦の停泊場所が米軍基地内であること、また湾内が甲殻類に埋め尽くされていることから早急な救助対応は望めず、孤立した状況に置かれてしまう。
民間人の子供らは、みな顔見知りではあるが人間関係は複雑。
唯一の女子で年長の森生望(17)がリーダーとしてまとめようとするが、
それに反発する遠藤圭介(15)が親の影響で幅を利かせている。
閉鎖的な艦内での様々な出来事で、夏木と冬原は望や子供たちと打ち解けていき、
圭介グループは不穏な空気のまま。

対応が錯綜する中、市民救助のため前線に立つ神奈川県警機動隊は凄惨な戦いを強いられることになる。
甲殻類との戦いは、きりしおの救助は、果たしてどのような結末を迎えるのか・・・。



                                  

序盤から急展開で物語が進んでいって、息をつく暇がありませんでした
甲殻類、本当に勘弁してほしい・・・

外で救助しようとする側と、艦内で救助を待つ側の両面からお話が書かれています。
どちらも限界ギリギリ、どちらも必死。
そんな状況の中で繰り広げられる人間ドラマに、時折胸を打たれました

艦内の人間関係には、ハラハラしっぱなし
特に夏木には最後まで、心配かけさせられました(笑)


それぞれにそれぞれの立場があって、役割があって、気持ちがあって。
全てがうまく噛み合うことなんてないのかもしれない、衝突して当たり前なのかもしれない。
それでもお互いを思いやって、自分にできることをする、その姿勢が大切なんだなぁと思いました


最新の画像もっと見る

コメントを投稿