今日は「モノ」が「コト」になるときの話をした。
私が「誰にも会わず、家に引きこもっている時間がほしい」と言ったら、S藤さんがこんなふうに言ったのだ。
「オレはフランス車が好きだろう。フランス車の雑誌を見たり、フランス車を見に行ったりして楽しんでいるわけだが、実際にフランス車に人を乗せて走ってうんちくをベラベラしゃべっているときが嬉しいわけさ」
「はあ……」
フランス車のことなど全く興味も知識もない私は、ちょっとテキトーに相づちをうった。
「K住さん! フランス車を例にしてるけれど、これは普遍的な話だぞ!」
「は、はいっ」
「フランス車はオレの好きな『モノ』だ。だけど、あいだに『人』が入ることで『モノ』は『コト』に変わるんだ」
「どうだ、わかったか!」という勢いだったが、後でじっくり考えてみて「なるほど」と思った。
私は本が好きだ。本を「物」だとは思っていないが、たしかに自分だけの世界にあるとき、本は「モノ」だ。けれど、同じ本を読んでいる人と本の話をするとき、本は二人をつなぐ「コト」になる。
そして思い当たった。
最近、「誰とも会わず、家に引きこもっていたい」と感じていたのは、本を読んでいないからだったと。それも新書ではなく、物語で。
現代社会の中で、今、一人になれる時間というのは少ない。こうして一人でブログを書いていても、どこかで人や社会とつながっているのを感じる。これは、私だけの見解かもしれないけれど、本は一人になれる。今、同じ時間、同じ本を読んでいる人がいようと、「読む」という行為は一人であり、「読んでいる世界」は私だけのものである。登場人物たちと時間を共有しようと、作者と価値観を共有しようと、やっぱり「一人」なのである。私はこの「たった一人」が好きだ。自分自身と対話できるこの静かな時間が好きなのだ。
今日、事務所に見えたYちゃりのY崎さんも、自転車に向き合って整備などしているときは、きっと一人なのだろう。だけど、みんなでサイクリングするときは、自転車が「モノ」から「コト」に変わる。
今、私の中の最優先事項は「物語を読むこと」なのだ。好きな作家の新刊もちゃんと手ともにある。私がページを開くのを待っている。
この豊かで静かな時間を過ごしたあとは、この本について誰かと話をしよう。私だけの大切な「モノ」が「コト」に変わる瞬間。
どちらも、今の私にとってとても大切なものだと、今日、気がついた。
私が「誰にも会わず、家に引きこもっている時間がほしい」と言ったら、S藤さんがこんなふうに言ったのだ。
「オレはフランス車が好きだろう。フランス車の雑誌を見たり、フランス車を見に行ったりして楽しんでいるわけだが、実際にフランス車に人を乗せて走ってうんちくをベラベラしゃべっているときが嬉しいわけさ」
「はあ……」
フランス車のことなど全く興味も知識もない私は、ちょっとテキトーに相づちをうった。
「K住さん! フランス車を例にしてるけれど、これは普遍的な話だぞ!」
「は、はいっ」
「フランス車はオレの好きな『モノ』だ。だけど、あいだに『人』が入ることで『モノ』は『コト』に変わるんだ」
「どうだ、わかったか!」という勢いだったが、後でじっくり考えてみて「なるほど」と思った。
私は本が好きだ。本を「物」だとは思っていないが、たしかに自分だけの世界にあるとき、本は「モノ」だ。けれど、同じ本を読んでいる人と本の話をするとき、本は二人をつなぐ「コト」になる。
そして思い当たった。
最近、「誰とも会わず、家に引きこもっていたい」と感じていたのは、本を読んでいないからだったと。それも新書ではなく、物語で。
現代社会の中で、今、一人になれる時間というのは少ない。こうして一人でブログを書いていても、どこかで人や社会とつながっているのを感じる。これは、私だけの見解かもしれないけれど、本は一人になれる。今、同じ時間、同じ本を読んでいる人がいようと、「読む」という行為は一人であり、「読んでいる世界」は私だけのものである。登場人物たちと時間を共有しようと、作者と価値観を共有しようと、やっぱり「一人」なのである。私はこの「たった一人」が好きだ。自分自身と対話できるこの静かな時間が好きなのだ。
今日、事務所に見えたYちゃりのY崎さんも、自転車に向き合って整備などしているときは、きっと一人なのだろう。だけど、みんなでサイクリングするときは、自転車が「モノ」から「コト」に変わる。
今、私の中の最優先事項は「物語を読むこと」なのだ。好きな作家の新刊もちゃんと手ともにある。私がページを開くのを待っている。
この豊かで静かな時間を過ごしたあとは、この本について誰かと話をしよう。私だけの大切な「モノ」が「コト」に変わる瞬間。
どちらも、今の私にとってとても大切なものだと、今日、気がついた。
自転車に乗りながら自然と対話してる。それが目に見える草花や、耳で聞く鳥や虫だったり、鼻で感じる匂い、肌で感じる風だったり、上り下り坂だっていろいろな山がありそれぞれの表情をみせてくれる。
の~んびり風に吹かれ季節を感じながら草花を見て走っていると、どこからか鳥の囀りや、虫の鳴き声が聞こえる。そんな時は周りの風景に見惚れている。
そんな時もあれば、坂道が上れるのもなら上ってみろ、向かい風が進んでみろ、もっと速く走ってみろと挑戦して来るのに挑んで目一杯走る。
その時その時に自分の世界を満喫している時が一番!!
忙しいとなかなか出来ないけど、少しでも空き時間を作ってやりたいですね。
それにしても、やたらとロマンチックで勢いのある文章書きますねえ、坂道の天使さん。ふっふっふ。